「おばあちゃん」「きゅうり」「ディスコおじさん」がCM素材の「気持ちよさ」が売りの意外な商品 | 【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

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今、戦略的にPRに取組む企業が売上を伸ばしている!
ということでPRの本場アメリカを主に海外メディアに取り上げられた最新PR事例を中心にブランディングやマーケティングの成功(時には失敗)事例をお届けしています。

■今号のスゴい★PR事例■

 

 

「おばあちゃん」「きゅうり」「ディスコで踊るおじさん」を
CM素材に使った、「気持ちよさ」が売りの
意外な商品とは?
|スゴい★PR《世界のマーケティング最新事例》

 

 




読者の皆様、こんにちは。



 

今回ご紹介するのは、日本が世界に誇る「世界のオカモト」こと、
「オカモト株式会社」のアメリカ法人「Okamoto USA, Inc.,」
放ったユニークな広告キャンペーンです。


 

Picture:Screen shot from オカモト株式会社公式Twitterページ



※Okamoto USA Official Website
http://www.okamotousa.com/




 

1934年に設立され東京都文京区に本社を構える同社は、ゴム製品を
中心に製造販売しており、アメリカでの本社はオハイオ州サンダスキー
という町に置かれています。


 

 

Picture:Screen shot from オカモト株式会社公式ページ



 


ちなみに皆様、同社が一体どんな企業が具体的にご存知でしょうか?



女性よりも男性に馴染みが深いかもしれないこちらの企業。




柱となる事業は、生活用品事業と産業用製品事業の二本立て。
後者では、壁装材や業務用ラップ、作業用テープ、ビニールハウス
などに使われるフィルム材などを生産していて、とりわけ最近
注目を集めているのが、同社の開発した新素材オカモトTPU
「プリオール」(ウレタンレザー)です。

こうした産業用製品の高い技術力と優れた品質でも世界的に知られる
同社ですが、一般に広く消費者に知られているのは、使い捨てカイロ、
ゴム手袋、水とりぞうさん、入浴剤や殺虫剤などの生活用品では
ないでしょうか。



 

そして、もう一つ。忘れてはいけない同社の主力商品と言えば、




 

Picture:Screen shot from Okamoto USA Official Website


 

Picture:Screen shot from Okamoto USA Official Website



 

そう、「コンドーム」です。



同社の製造販売するコンドームは、その「薄さ」で世界的によく
知られていますが、現在アメリカで主に販売されているのが、写真の
「Zero Zero Four」という、厚さ0.04ミリのコンドームです。


そしてこれまでのコンドームの広告キャンペーンやCMと言えば、該当
製品を使用すると、どれだけの「気持ちの良さ」や「快感」を得られる
のかというイメージを、いかに消費者に伝えるのかが中心となって
いました。




 

が、今回のOkamoto USAのアプローチは全く異なり話題となっています。


2010年から同社のエージェントシーとして活動している、アメリカは
クリーブランドの広告代理店Marcus Thomasが、とっても低予算で
制作した3つの動画をご覧ください。

 


 

※オカモトのコンドームの凄さを伝える3つのシリーズ動画はこちら

 

"Grandmother"

https://youtu.be/HbEKTGYnBHU


"Sliced Cucumber"

https://youtu.be/Ujwid9RsCog


"Disco Neighbor"

https://youtu.be/Hf9wJ4dqznY


 


そして、これら3つの動画に共通の締めくくりのフレーズは、



"So thin you’ll need to think of something else.”





 
Picture:Screen shot from Mediapost




つまりは、「「Zero Zero Four」コンドームはとっても薄くて
その気持ちよさが強烈だから、他のことを考えていないと
長くその気持ちよさを楽しめないよ」
ということを視聴者に
訴えているのです。




そこで、行為中に想像すると気持ちが萎えてしまいそうな、
「おばあちゃん」、「きゅうりのスライス」、「近所の
ディスコおじさん」という3つの要素が登場したわけなのです。



 

今回の広告キャンペーンの予算は10万ドルという低予算。



そんな環境下でも、低価格で使用できるストック素材を
Getty ImagesやiStockから引っ張ってくることで制作費を
カットし、クライアントの要望に合わせることができたのだとか。




同社がターゲットとした、18~24歳の学生を中心とした男性に、
このユーモラスなメッセージは好意的に受け入れられるのでは
ないかと、アメリカでは話題になっています。

 



 

 

※ニュースソース

※CREATIVITY
http://creativity-online.com/work/okamoto-grandmother/42862

※AD WEEK
http://www.adweek.com/adfreak/these-might-be-first-condom-ads-try-make-you-less-excited-166152

※Agency Spy
http://www.adweek.com/agencyspy/this-condom-campaign-is-guaranteed-to-kill-your-mood/90243

※Mediapost
http://www.mediapost.com/publications/article/254856/okamoto-sells-sex-via-grandma-cucumbers.html?edition=84780

 



 

■編集後記■



 

読者の皆様、こんにちは。

 


スゴい★PR編集担当の秦泉寺 明佳です。

 



暑い毎日が続いていますが、読者の皆様、夏バテなどせず
元気にお過ごしですか?


日本では、「土用の丑の日」にうなぎを食べるなど、暑い夏を
元気に乗り切るための習慣がありますが、もちろんアメリカには
土用の丑の日はありません。


もちろん、お寿司屋さんなどに出向けば、うなぎの握りが頂ける
には頂けますし、NYなど都市部であれば日本料理店が当該日には
「うな重」を提供していたりもするのですが・・・。



 

「夏バテ=Summer Heat」に打ち勝つためにおすすめの食材などは、
雑誌やメディアなどで紹介されたりもしますが、スイカ、ベリー類、
ブロッコリー、きゅうり、セロリ、マンゴーなど、水分含有量の
多い食材などをピックアップしているような感じです。

 



ふと思うのは、日本の「夏バテ対策」や「暑さ対策」、「熱中症対策」は
かなりバラエティーも豊かでなおかつ進んでいて、皆の関心が高いな~
ということです。


背景には、外国人旅行者も閉口する、湿気が高くじめじめとしながら気温は
35度超えにもなるという日本の酷暑があると思いますが、この厳しい夏の
暑さを乗り越える(そして寒ーい冬もある)日本の人々は強くて我慢強い!
と感じます。


 


「暑さ寒さも彼岸まで」という慣用句もありますが、今年の暑さは
いつまで続くのでしょう。


 

皆様、水分補給・栄養補給と休養はしっかりと。
夏を楽しく、クールに乗り切ってくださいませ。

 


 


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