壊れても修繕して使おう!衣料品を無料修繕するパタゴニアのリペアトラックが全米を横断 | 【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

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ということでPRの本場アメリカを主に海外メディアに取り上げられた最新PR事例を中心にブランディングやマーケティングの成功(時には失敗)事例をお届けしています。

■今号のスゴい★PR事例■

 


壊れても修繕して使おう!
衣料品を無料修繕するパタゴニアのリペアトラックが
全米を横断。
|スゴい★PR《世界のマーケティング最新事例》


 

 

読者の皆様、こんにちは。



今回の話題は、世界中にファンを持つアウトドアギアブランド、
「Patagonia/パタゴニア」が現在展開しているキャンペーンを
ご紹介したいと思います。



 

Picture:Screenshot from Green Surf Shop


※Patagonia Official Website
http://www.patagonia.com/us/home



 

アメリカカリフォルニア州で1973年に創業した同社は、環境に配慮した
商品を展開していること、また環境保護団体や活動に積極的な
支援を行っていることでも知られています。



オーガニックコットンを使用した商品、非塩素処理の減量を用いたウール
商品、ペットボトルの再生素材の利用など、創業者である世界でも有名な
登山家の一人、イボン・シュイナード(Yvon Chouinard)氏の自然を
愛する気持ちが脈々と受け継がれたものづくりを行っています。


 


そんな同社の商品。決して価格は安いとは言えませんが、その商品の
機能性、そして環境に配慮した商品であることを愛するファンは数多く
います。


さらに、同ブランドの愛用者には、同社の商品につけられている



「永久保証/Lifetime Warranty」



を活用して、お気に入りの商品を長く長く使い続けている人も
多いのも特徴です。

 


パタゴニアは、「できるだけ長く商品を使ってもらいたい」、「不必要な
購買はなるべく控えてほしい」、「不要になったらリサイクルを」
といったメッセージを継続的に消費者に発信しています。

数年前のブラックフライデーには、こんな広告をニューヨークタイムズ紙
に掲載し話題になりました。



 

Picture:Screenshot from Ad Week

 

自社の人気商品を例にとり、「このジャケットを買わないで!」という
メッセージを発信した同ブランド。

その背景には、ジャケット一枚を製造することがどれだけの負荷や
インパクトを環境に与えているかと言うことを消費者に知ってもらい、
不必要な購買は控えることが環境を守ることに繋がるということを
訴えたかったというパタゴニアの思いがありました。


 


さて、パタゴニアにはこの「永久保証」のシステムを支え、同ブランドの
商品の「長期利用」、「リサイクル・再利用」の推進をサポートしている
施設が、ネバダ州のリノという町にあります。



 

Picture:Screenshot from IFIXIT ORG




45人の従業員が、日々パタゴニア製品の修繕にあたっているこの工場は
北米最大の修繕工場で、年間およそ3万点の衣類等を修繕し、オーナー
や新たな利用先へと届けているそうです。



普段は、この修繕施設へ商品を送るか最寄りのパタゴニアショップに
修繕希望商品を持参するという、消費者側からのアクションにより
修繕や再利用を受け付けています。

しかし今回、そうした動きをより活発化させたい、消費者にこの制度や
ブランドの思いを一層共有してもらいたいという願いから、「移動修繕
トラック」が全米を横断することになったのです。


 

「Spring 2015 Worn Wear Tour」


 

と名付けられたこの横断ツアー、サンフランシスコを4月4日にスタートし、
およそ1月余りをかけて、15都市20か所で停車、最後は5月12日に東海岸の
ボストンまでたどり着きゴールする予定になっています。




そして今回利用される修繕トラックがまたオシャレ!


もちろん、このトラックにもリサイクルや再利用を推進するブランドの
思いが反映されています。


 

 

Picture:Screenshot from Patagonia's Twitter


 

Picture:Screenshot from Ecouterre.com


 

Picture:Screenshot from The Cleanest Line



 

2点目の写真にトラックと写っているアーティストのジェイ・ネルソン
(Jay Nelson)氏がデザインを手がけたこちらの移動式修繕所。

バイオディーゼル燃料車に改良された1991年型ドッジトラックに
廃棄されていた赤ワインの大樽を使って作られた太陽光発電の
キャンパーシェルと、リサイクル・リユースがエコフレンドリー
な仕様が満載です。


 


今回の横断ツアーでは、パタゴニアの商品はもちろん、それ以外のもの
でも構わず修繕を受け付けてくれるのだそうです。



そして、「自分でできる簡単な修繕方法」のレクチャー&実技指導も
無料で実施。


修繕する素材が無い人のために、パタゴニア側がそれも準備してくれていて、
無事にリペアが完了したら、お持ち帰りOKなのだそうです。



 


※パタゴニアの移動式修繕トラック誕生の背景がわかる動画はこちら


"Better Than New - Patagonia's Worn Wear® Repair Truck & Facility"

https://youtu.be/7muOgpX8vaQ



 


アメリカではいくつかの調査で、2012年を境に消費者の「エコ」を
意識した商品やサービスを選択、購入したいという意識や、家庭での
エネルギー使用、水利用への意識などはいずれも、横ばいもしくは減少
していると報告されています。


今回の修繕トラックの横断ツアーで、少しでも多くの消費者にもう一度
「環境配慮」の意識を高めてほしいと、そして「Reduce Repair Reuse Recycle」
を心がけて欲しいとパタゴニアは願っているようです。

 

 


 

※ニュースソース

※LA Times
http://www.latimes.com/fashion/alltherage/la-ar-patagonia-launches-crosscountry-mobile-repair-tour-20150403-story.html

※Fast Company
http://www.fastcocreate.com/3044573/dont-throw-that-jacket-away-patagonia-is-taking-its-worn-wear-program-on-the-road

※psfk
http://www.psfk.com/2015/04/patagonia-apparel-mending-worn-wear-mobile-tour.html

※Patagonia
http://www.patagonia.com/us/


 

※アメリカの消費者のエコに対する意識調査報告書

Most recent survey(By Shelton http://sheltongrp.com/)
2014 Greendex(By National Geographic and global research
consultancy GlobeScan http://environment.nationalgeographic.com/environment/greendex/)

 

 


■編集後記■


 

読者の皆様、こんにちは。スゴい★PR編集担当の秦泉寺 明佳です。

 


今年のお花見、皆様は楽しまれましたか?



お天気との相性があまり良くなく、例年のようなお花見にはならなかった
という方も多いのではないでしょうか?



北日本の桜はこれからが本番ですね。


楽しい素敵なお花見を楽しんでくださいね。

 



さて、話は全く変わりますが、先日の夜、我が家が突如「Black Out」、
すなわち「停電」に見舞われました。


夕飯も終えていましたし、結果的には短時間の停電ですんだため、
影響はほとんどありませんでした。


それでも、もしもの時の備えについて少し思い返す良い機会には
なったと思います。

 


アメリカの家庭ではキャンドルが、比較的どこでも多く飾られているような
気がしますが、我が家もリビングやそれぞれの寝室などに必ずキャンドルが
あります。


これが、今回の停電で大活躍!


お部屋のデコレーション&リラックスのためにとなんとなく置いていた
キャンドルたちで、実は放置状態だったのですが、このような形で
初めての使用機会に恵まれるとは。



そして、いくつかある懐中電灯をリビングのすぐ出せるところに収納して
おいたものも、最初の灯りとして大活躍でした。



が、懐中電灯のうち1つは電池切れ・・・。

 


というわけで、先週末、さっそくその電池を購入しに行ってまいりました。。。

 


備えあれば・・・と言いますが、備えの定期チェックも必要ですね。

 

皆様のお宅はいかがですか?

 



 

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