■今号のスゴい★PR事例■
大人気のポッドキャスト番組「Serial」に安易に便乗ツイート
した量販店「Best Buy」が大炎上&謝罪の失態
|スゴい★PR《世界のマーケティング最新事例》
読者の皆様、こんにちは。
「Serial」
という言葉を聞いたことがありますか?
「Serial/シリアル」は、今アメリカで多くの人が熱中しているポッド
キャスト番組です。
Picture:Screen shot of Hello Giggles
2014年10月3日木曜日にスタートした同番組は、こちらも人気のラジオ番組
「This American Life」のクリエーター陣によるスピンオフ。
番組は、1999年1月に実際に発生したボルチモアの高校生による元彼女殺害事件
を題材とした推理もので、番組内ではジャーナリストのSarah Koenigが、
移民第二世代でありこの事件を引き起こしたAdnan Syedのケースの真相に
迫っていきます。
※Serial Official Website(番組視聴はこちらから)
ウェブサイト上には、エピソードの更新と共に事件の舞台となったボルチモア
の地図や、登場する人物の相関図など、リスナー自身の推理を助ける素材
も公開されるなど、その凝った内容も人気の秘密。
毎週木曜日の更新が先月は感謝祭で途切れると、ファンの落胆の書き込みや
投稿がSNS上に氾濫するなど、人気のTV番組「Breaking Bad」を超えるほどの
注目と中毒性があると、メディアでも報じられています。
そんな「Serial」の過熱する一方の人気にあやかろうとしたのか、同番組
に関連した様々な周辺の動きも見られるようになってきました。
事件の発生したメリーランド州ボルチモアのabc系列のテレビ局、WMAR-TVは、
当時の関係者のインタビューやニュース報道などをまとめたウェブページ
を公開。
※"Who Was Hae Min Lee?" By WMAR-TV
http://www.abc2news.com/who-was-hae-min-lee
Picture:Screen shot of WMAR-TV Website
これらの実際の関係者の肉声や、当時の報道を見ると、現在放送されている
「Serial」がより現実のものと感じられます。
一方、人気番組とは言え、実際に起こった殺人事件を題材としているだけに、
安易に「ジョーク」を交えて同番組に言及するのは「NG」という世間の
判断に、SNS上への投稿の削除や謝罪を余儀なくされたものも。
事件(番組)の中で、犯人が車でのピックアップを頼むために公衆電話
から電話した場所として登場するのが、量販店「Best Buy」。
その「Best Buy」の公式アカウントが発した以下のツイートが、ネット上
で大批判を浴び炎上しました。
「公衆電話以外なら、必要な物すべてを揃えています」
Picture:Screen shot of the guardian
「Serial」がフィクションであるなら、こうしたジョークを交えた投稿を
違った受け取られ方をしたのかもしれませんが、題材が実際に発生した
悲しい殺人事件というだけに、メディアや世間から大ブーイングとなって
しまいました。
結果、同社は投稿を削除するとともに、以下の謝罪ツイートを投稿。
他にも、あの人気番組「Sesame Street」も、「Serial」の番組ロゴと
「Serial=シリアル=Cereal」に引っかけた投稿をツイート。
「バートは(Serialの最新エピソード放送される)木曜日がとっても
待ち遠しい」
Picture:Screen shot of Ad Age
ちなみに、大人気の「Serial」はシーズン1の12話が現在視聴できますが、
第二シーズンの放送については、クラウドファンディングを仕掛けて
十分な支援が集まったら実現できます!という呼びかけを行って
いました。
面白い手法ですね。
※ニュースソース
※Ad Age
http://adage.com/article/media/serial-tweeters-brands-jump-npr-s-podcast/296202/
※abc2 News
http://www.abc2news.com/who-was-hae-min-lee
http://www.abc2news.com/news/region/baltimore-county/serial-podcast-brings-flaws-in-1999-woodlawn-murder-investigation-to-light
※the guardian
http://www.theguardian.com/tv-and-radio/2014/dec/11/best-buy-apology-serial-tweet
■編集後記■
読者の皆様、こんにちは。スゴい★PR編集担当の秦泉寺 明佳です。
今日24日は、クリスマスイブですね。
ここのところ、ケーブルTVなどでは、クリスマス映画の特集が組まれて
いて、新旧様々なクリスマスの定番が視聴できます。
そのうちのいくつかを勝手に列記してみました。
「Bad Ssanta/2003」
・・・コーウェン兄弟製作総指揮。ダメ中年男のサンタが繰り広げるドタバタ。
「ELF/2003」
・・・コメディアンのウィル・フェレル主演。
「A CHRISTMAS CAROL/1951」
・・・原作はイギリスの文豪ディケンズ。何度も映画化されています。
「A CHRISTMAS STORY/1983」
・・・BBガンをクリスマスプレゼントに欲しがる男の子と家族のお話
「IT'S A WONDERFUL LIFE/1946」
・・・「素晴らしき哉、人生!」。ツキに見放され、自殺を考えていた
主人公が天使と自身の人生、存在意義を振り返っていく物語。
アメリカではクリスマスの定番、皆に愛される古典映画です。
オーソドックスなものから、コメディーまで様々なクリスマス映画が
ありますが、読者の皆様のお気に入りは何ですか?
エッグベネディクトの朝食、プレゼントの交換、家族で夕飯の食卓を囲み、
クリスマスの定番映画を見ながら夜が更ける。
そんなアメリカのクリスマスが結構好きだったりします。
メリークリスマス★
※にっぽんの熱いマーケターの連載コラム、アメリカの旬なマーケティング
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『にっぽんのマーケター』