■今号のスゴい★PR事例■
●アトランタ恒例のカウントダウン&ニューイヤーイベント
「ピーチドロップ」を、チョコレート「M&M'S」が乗っ取った???●
「ピーチドロップ」を、チョコレート「M&M'S」が乗っ取った???●
読者の皆様、こんにちは。
新年のあいさつ回りなども一段落し、日常に戻ったという方がほとんど
ではないでしょうか。
2014年の滑り出し、いかがですか?
アメリカではとあるブランドが、2014年をカスタマーやメディアから大きな
注目を集めながらスタートさせました。
ちなみにそのブランドは、今年を、
「Year Of Peanut/ピーナッツの年」
と名付け、実は2013年末からマーケティングキャンペーンをスタートさせて
いたのです。
そのブランドとは、
「M&M'S/エムアンドエムズ」
※M&M'S Website
http://www.mms.com/
そもそもは、軍の兵士の要望で商品開発されたという「マーズ社」の「M&M'S」。
今では、アメリカを代表する「チョコレート菓子」ですが、日本でも
すっかりお馴染みですよね。
この「M&M'S」には、「赤・緑・青・茶・黄・オレンジ」の6色のキャラクターが
いて、コマーシャルや商品パッケージ等で大活躍しています。
※Picture:Screenshot of M&M'S Facebook Page
話を戻しますが、2014年を「Year Of Peanut」と定めて、昨年末からキャンペーンを
展開していた同社。
まずは、Facebook上で
「The Peanutty Professor~Search For The One」という動画シリーズを
公開し始めました。
※Picture:Screenshot of M&M'S Facebook Page
これは、「ピーナッティ教授」が、「最高のピーナッツ」を探し求める過程
を追ったもので、12月半ばから、ピーナッツを求めてインドへ行ってみたり、
テイスティングテストをしてみたりと言ったパロディが続々とアップされて
いました。
※M&M'S Facebook Page
https://www.facebook.com/mms
そして、2013年の12月31日に、ついに「ピーナッティ教授」は、「最高の
ピーナッツ」を探し当てたのです。
その栄えある「最高のピーナッツ」のお披露目の場、そして「Year Of Peanut」
の初日を飾る場として選ばれたのが、
「ジョージア州アトランタ」
だったのです。
しかし、何故アトランタだったのでしょう?
1995年にジョージア州は「ピーナッツ」を「州の作物」として定めました。
そう、ジョージア州はアメリカきっての「ピーナッツ」の産地、また当地
出身のカーター元大統領は、「ピーナッツ農家」出身だったりするなど、
「ピーナッツ」と言えば「ジョージア州」なのです。
さらに、ジョージア州アトランタでは、大晦日から新年へのカウントダウン、
ニューイヤーを祝う恒例の有名なイベントが毎年開催されています。それが、
「Peach Drop/ピーチドロップ」
※Peach Drop Website
http://www.peachdrop.com/
ジョージア州のニックネームの一つに、「Peach State」というものもある
ほど、ジョージア州はピーチの栽培が盛んな地域。
そこで、アメリカでは恒例の新年に合わせた「ボールドロップ」の「ボール」
を、ジョージアでは重さ800ポンド(約363Kg)の巨大な「ピーチ」に仕立て上げ、
高さ138フィート(約42m)から落下さ、せその後盛大な花火や、音楽イベント
などで祝う新年のイベントを毎年行っているのです。
※Picture:Screenshot of The Blade.com
※通常の「ピーチドロップ」:2012年12月31日(動画)
http://youtu.be/ExNwk8_5FVU
しかし、今年の「ピーチドロップ」は一味もふた味も違ったものとなりました。
というのも、今回のカウントダウンイベントは、M&M'Sがスポンサーとなり、
通常のイベントに合わせて、「Year Of Peanut」の幕開けというサプライズ
企画も合わせて盛り込まれていたからなのです。
※Picture:Screenshot of CBS Atlanta
イベント会場には、通常の「ピーチ」が掲げられる前から、何やら巨大な
M&M'Sの黄色のチョコボールが天高く掲げられ、メディアや市民から様々な
憶測を呼びました。
※Picture:Screenshot of CBS Atlanta
そして、ついに恒例の「ピーチドロップ」が行われ、会場に集まった10万人
を超える人々の興奮も最高潮となった時、黄色いチョコボールは2つに割れ、
そこから、M&M'Sのキャラクター「イエロー」が登場、電光掲示板には
「Year Of Peanut」と表示され、花火が夜空を彩ったのです。
※Picture:Screenshot of PR Newswire
※「Year Of Peanut」サプライズの瞬間(動画)
http://youtu.be/KjfIEap44mU
そう、M&M'Sのキャラクター「イエロー」こそが、「ピーナッティ教授」が
探し求めていた「最高のピーナッツ」だったのです。
そして、彼がメインキャラクターになっている同ブランドの「ピーナッツ
(黄色い袋のパッケージ)チョコレート」を、2014年のプッシュ商品として
様々なキャンペーンを展開する「Year Of Peanut」の華々しい幕開けの場
として、同社はこのアトランタの名物イベントを乗っ取ったのです。
イベント前からアトランタ市民や観光客、メディアを巻き込んで多くの
話題と憶測を呼び、注目を集めた今回の企画。
「話題」となったことは間違いないのですが、実際のイベント後には、
伝統のイベント「ピーチ」よりも、高い位置に居座ったM&M'Sの「イエロー」
に対して、賛否両論、両方が聞こえてきました。
ちなみに、イベントに居合わせた人のかなりの人が、空から「M&M'S」が
キャンディーシャワーのように降ってくるのではないかと期待していた
ようです。
確かに、上空の巨大な黄色いピーナッツから、M&M’Sの小袋でもばらまいて
くれていたら、肯定的な声がもう少し聞こえてきたかもしれませんね。
※ニュースソース
※CBS Atlanta
http://www.cbsatlanta.com/story/24333650/whats-up-with-the-giant-mm-on-the-peach-drop-tower
※Web Wire
http://www.webwire.com/ViewPressRel.asp?aId=184265#.Us8OU7CA3IU
※My FOX Atlanta
http://www.myfoxatlanta.com/story/24328118/organizers-the-peach-will-drop-with-mm-at-top#axzz2pwBC7DR4
※PR News Wire
http://www.prnewswire.com/news-releases/mms-peanut-chocolate-candies-thrill-fans-at-25th-annual-peach-drop-in-atlanta-with-all-star-performances-and-one-sweet-surprise-238335271.html
■編集後記■
メルマガ読者の皆様、こんにちは。スゴい★PR編集担当の秦泉寺 明佳です。
今日、1月17日は「阪神大震災」の発生から19年目にあたります。
メディアでは、「記憶の風化」が指摘され、来年の20年目、そしてその後
に向かって、どのように教訓を語り継いでいくのかが課題なのだそうです。
今から19年前と言えば、私もまだ学生でしたが、ニュースで流れる映像に
言葉を失ったことを、今日こうした報道を目にするにあたって、今一度
思い出しました。
また、2011年の「東日本大震災」の発生時には、私は東京にいたのですが、
地震発生地からあれだけ離れた東京にあっても、大きな揺れ、そして
その後の公共交通機関の運航停止、帰宅難民の発生といった非常事態の
発生にかなりの不安を覚えながら、夜道を歩いて帰宅したことを合わせて
思い出しました。
こちらアメリカ東海岸では、地震の発生はほとんどなく、日常生活において
たとえば、地震対策を特別に意識することはありません。
地域によっては、ハリケーンやトルネードなどへの警戒、そして日頃からの
備えが重要なところもあるのですが、幸いにも私の住むエリアはそうした
自然災害のリスクが比較的低いようです(湿地帯のため大雨・増水には
少々警戒が必要ですが)。
とは言え、地球温暖化が進み様々な影響が自然界に、直接的また間接的に
発生している中で、これまでには経験の無い、新たな自然災害に見舞われる
リスクは高まっているようです。
今更ながらですが、やはり「備えあれば憂いなし」。
防災意識を今一度見直してみてはいかがでしょうか?
※にっぽんの熱いマーケターの連載コラム、アメリカの旬なマーケティング
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『にっぽんのマーケター』
http://nipponmkt.net/
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