先週、アメリカではお祭り騒ぎとも言える盛り上がりの中で、2013年1月
20日からの次期4年間の大統領を決める選挙が行われ、現職のオバマ氏が
当初の見方よりも早い段階で対抗馬のロムニー氏を振り切り、大統領に
再選された。
勝因としては、足元の米経済が堅調であること、若年層、女性層、そして近年
その人口増加が著しいヒスパニック層の支持を獲得したことなど、様々な要因
がメディアでも議論された。
そんな中でも、先月末に発生した、ハリケーンサンディの被災地や被害者への
真摯かつスピーディーな対応が、オバマ氏の評価を上げたとも言われている。
さて、今号ではそのハリケーンサンディの被災地や被災者、またその復興を
支援する各企業の取り組みを紹介したい。
※ハリケーンサンディ
米東海岸沖を北上した大型ハリケーン「サンディ」は10月29日午後
(日本時間30日午前)、温帯低気圧となり、アメリカ東海岸ニュージャージー
州南部付近に上陸。東海岸一帯では冠水や大規模な停電、家屋等の損壊の公共
交通機関の麻痺等の甚大な被害が発生した。
・2012年10月22日~10月31日
(10月29日以降は温帯低気圧)
・最大風速48.6m/s
・最低気圧940hp
・被害総額50億ドル超
・被災地域/大アンティル諸島、バハマ、バミューダ諸島、アメリカ東部、カナダ東部
・犠牲者数175人(米国内106人)(11月2日までの集計。CNNによる)
1)Blue Sky Scrubs
http://www.blueskyscrubs.com/

同社は、テキサス州オースティンに本拠地を置く、オンライン衣料販売メーカー
のリーディングカンパニーだ。とりわけ、同社が得意とするのは、デザイナー
ユニフォームや、白衣(医療関係従事者向けユニフォーム、作業衣)であり、
その他にも紳士、女性、子ども向けの各種医療も販売している。
そんな同社が、今回ハリケーンサンディの支援のために行っているのが、
ニューヨークの医療関連施設や、シェルターなどに、こうした白衣、ユニフォーム
の無償提供だ。
今後は、サンディの被害を受けた、東海岸一帯の病院やシェルターなどからも、
各施設代表者からの要請があれば、随時無償提供を続けるという。
ちなみに同社、5年前にオンライン販売に進出してから、売り上げが増加。
とりわけ、それまでにはほとんど皆無だった、「ファッション性、デザイン性
の高い」白衣(や帽子)にこだわった商品提供により、ニッチではあるが、
多くの潜在顧客のいる市場で、勝ち組となった。
2)AllCar Rent-A-Car
http://www.allcarrentacar.com/

同社はニューヨーク市で、レンタカー店舗を12か所で営業。ニューヨーク市で
30年を超える営業実績を持つ企業だ。
同社がハリケーンサンディの東海岸上陸の後に、即座にとった行動が、
「レンタル価格の凍結」
という姿勢を前面に打ち出したことだった。
それというのも、サンディの被害により、ニューヨーク市ではレンタカーの需要
が高まり、ともすれば、より高い料金を払って、レンタカーを手に入れようとする
消費者も現れたのだ。
こうした動きに対し、企業の姿勢として、
「手の届く価格で、信頼できる安全な車を、人々に公平に提供する」
というポリシーを持っていることを、ニューヨークの人々にアピールしたのである。
また、合わせて、同市内の同業他社では、ランクの高い設定にしてある、トヨタの
カローラやフォードのフォーカス等の車を、あくまでも「エントリーモデルランク」
として、レンタル料金の安い設定に据え置くことも再確認している。
さらに、同社のHP上では、「Brooklyn Community Foundation」という団体の
募金活動を支援。ニューヨーク市と市民に育てられた企業として、ニューヨーク
市民のことを第一に考え、その復興を支援する強い意志を前面に押し出している。

3)Panda Express
http://www.pandaexpress.com/

パンダエクスプレスは、全米最大数で店舗展開を行うのアジアンフード(アメリカ風
中華料理)を提供するファーストフードチェーン。
カリフォルニア州ローズミードに本社を置き、全米37州、1054店舗を経営
している。
さて、同社では、11月9日から11月30日までの期間中、全米のパンダエクス
プレス店頭や、同経営のパンダインに募金箱を設置。
来店者に、ハリケーンサンディの被災地への義援金を呼びかける。
さらに、集まったすべての義援金と同額の寄付を、同社が赤十字に対して実施する
ことも決定している。

ちなみに、同社はこれまでにもこうした自然災害の被災地への支援(募金の呼びかけ)
を実施しており、東日本大震災の折にも、およそ1億円の義援金を送っている。
4)Bodybuilding.com
http://www.bodybuilding.com/

ボディビルディング.comは、アメリカで、スポーツ向けサプリメントやプロテイン、
またトレーニングウェア、用品などを販売するオンラインリテーラー。
1999年にアイダホ州でスタートした同社は、同カテゴリー賞品を販売する
サイトとしては、最大の集客力と圧倒的な認知を誇る。
さて、同社もいくつかのハリケーンサンディの被災地・被災者への支援を
打ち出している。
まず、同サイトで75ドル以上のショッピングを行うと、ユーザーは、2ドルを
赤十字に寄付するかどうかのオプションが選択できるシステムになっており、
ここで2ドルを寄付すると、同サイトから無料のギフトがもらえる。
また、先述のパンダエクスプレスと同様、同社もこうしてユーザーから集まった
寄付に対し、同額を赤十字に寄付する(ただし、最大5万ドルまで)と
発表している。
さらに、11月9日(金)には、同社の本社で、支援物資を広く一般から募る
イベントが実施された。ここでは、防寒着やバッテリー、保存食品、照明器具、
毛布やごみ袋といった被災地で不足しているものを中心に多くの提供を募り、
それらは、ニューヨーク、ニュージャージーの被災地に届けられた。
5)McDonald's
http://www.mcdonalds.com/us/en/home.html

続いては、ファーストフード業界の雄、マクドナルド社の取り組みだ。
同社は、5万ドルの赤十字への寄付を早々と発表。また、系列の「Ronald
McDonald House Charities」も2万5千ドルの寄付を赤十字に対して行った。
また、同社では、ハリケーンにより被災した東海岸の同社のスタッフや店舗
従業員のための、輸送サポートや、代替住宅の提供といった様々な支援を
行うことも発表している。
6)Menchie's
http://www.menchies.com/

メンチーズは、アメリカカリフォルニア州ロサンゼルス発祥の、フローズン
ヨーグルトショップ。同カテゴリーの中では、2007年の創業以来、最速の
スピードで企業規模が拡大している。
アメリカ、カナダ、オーストラリア、日本に計235店舗を展開しており、
ちなみに、今年の4月には札幌に日本初上陸店舗がお目見えしている。
同社が、今回のハリケーンサンディの被災地支援のために打ち出した
スローガンがこちら。
「The Smile After the Storm(嵐の後の笑顔)」
同店舗では、「お客様を笑顔にする」ことが常々モットーとされており、
これに倣った形でのスローガンとなった。
11月16日(金)には、同店舗の売り上げの10%を赤十字に寄付する
ことを決めている。
7)Kent Fit Body Boot Camp
http://www.fitbodybootcamp.com/wa/kent-fitness-boot-camp/
https://www.facebook.com/kentfitbodybootcamp

ケントフィットボディブートキャンプは、ワシントン州ケントにある、
フィットネスジムだ。
全米展開する大手チェーンというわけではないが、今回のハリケーン
サンディの被災地支援に当たっては、ユニークな取り組みを行って
話題になっている。
同ジムでは、今回、被災地への義援金を募ること、またハリケーンと
その被害に対する認知、関心を高めることを目的として、新たな
フィットネスプログラムを導入したのだ。
そのプログラムの名前は、
「Build Your Body, Re-Build the Coast.(身体を作り、沿岸部を再興しよう)」
というもの。
1プログラム30分で、参加料金20ドルが義援金として寄付される
仕組みになっている。
このプログラムは、11月17日の午前8時から10時の間に、30分
×4レッスンが行われる予定になっており、1プログラム30分の参加料金
20ドルが義援金として寄付される仕組みになっている。
そのジムの規模からも大規模な支援活動こそできないものの、こうして
アイディアを活かした草の根の支援活動を展開し、周囲の関心を集め、また
共感を呼んでいる。
以上、企業の業態、規模も様々な各社の取り組みをいくつか紹介したが、
いずれとも、しっかりとプレスリリースやメディア発表を行いながら、その
取り組みを世間に知らせるPR活動を行っている点が共通している。
■今号のPRの切り口■
1)
CSR活動は、企業のホームページ、SNS、プレスリリースなどを通しての、
細目な発表や報告により、活動をより広く認知、メディアに取り上げて
もらう種を蒔いておくことが重要。
2)
顧客を巻き込み、協力を得ながらながらCSR活動を展開することで、活動の
認知度や、顧客の「従事感、参加意識」を高める。
ただし、企業規模が大きくなると、自身も同程度以上の実費活動が望まれる。
■今号の目ウロコ度■
3ウロコ
「Cut your coat according to your cloth.」
=分相応に暮らせ
■More News and Trends/Editor's Eye■
・投票したらタダで「ガッカモーレとチップス」がもらえる。大統領選挙当日
のメキシカンレストランの、フリーギブアウェイ。
http://www.qsrmagazine.com/news/taco-bueno-guacs-vote-election-promo
・非常時に準備すべき10のアイテム。ハリケーン被害を受け、Power4Patriots
が、サバイバル必須アイテムリストを公開し、日ごろの備えを啓蒙。
http://www.prweb.com/releases/2012/11/prweb10115418.htm
・クリスマスプレゼントに迷ったら?2012年の一押しアイテムが発表(UK)
http://www.paramountzone.com/christmas-gifts-presents.php
・「不細工」なクリスマスセーターのショップがオンラインで注目!?
http://www.NotYourAverageSweater.com/
・ホリデーシーズン(ショッピング(に向けた、各社のマーケティング活動が
スタート。「おもちゃショップのNo1」を再認識させるトイザラスの取り組み。
http://www.sacbee.com/2012/11/01/4953515/toysrus-unveils-brand-new-holiday.html
■編集後記■
メルマガ読者の皆様、こんにちは。編集担当の秦泉寺 明佳です。
メルマガの冒頭でも触れましたが、アメリカ大統領選挙、私もTVニュース
やネットで、その開票速報をわくわくしながら眺めていました。
アメリカでは、フェイスペイントやオリジナル衣装に小物、パレードの
ような応援行進など、本当に「お祭り騒ぎ」かのような場面も多く報道
されていましたね。
今回の選挙、オバマ氏の再選が確定したときの、オバマ氏のTwitterでの
リツイートがかなりの記録を更新したのだそうですね。
ミシェル夫人と抱き合う写真に、
「Four more years」
のシンプルなコメント。たった3ワードですが、すべてを言い表して妙な
端的なツイートだったと感心しました。
この一言も、選挙参謀も加えながら、買った時のシュミレーションとして、
きっと様々なワードの中から選ばれ、準備されていたんだろうなあ、などと
思いました。
さて、私事ですが、先日、西日本の最高峰「石鎚山」に上ってきました。
標高は1982メートルと、日本アルプスの山々などと比較するとたいした
ことはないのですが、この登山路にある「鎖場」がとっても難所なのです。
自分の腕力でしか登れない個所もあり、ほぼ90度の岩肌にしがみつきながら、
3度ほど「もう、だめだー」と泣きそうになりました。
こう言うと大げさですが、「死の危険」を感じたあの経験。
少し考えさせられる体験でした。
寒さも一層厳しくなってきていますが、皆様お体ご自愛くださいませ。
※マーケティングPR ~PR/広報のお役立ちコンテンツ~
http://www.interbreed.co.jp/prtop/
■インターブリードからのお知らせ■
○/ 「社長さ~ん、PRですよ~」
<□
/> 「良い商品なのに思うように売れない。どうしたら売れるのか?」
「会社のブランド力を上げるためには、どうしたら良いの?」
「せっかくの新商品、雑誌やTVでもっと紹介してもらいたい!!」
★「マーケティングキャンペーン」「ブランディング」をサポート
http://www.interbreed.co.jp/prtop
<インターブリードのWebマーケティングツール>
★『行列のできるMEO』(MEOオートマチックサービス/成果報酬制)
やってる所はやっている。実店舗向き、最新の検索エンジン対策です。
Googleマップ版のSEOサービス。SEOよりも効果があると言われています。
http://www.marketing-agent.jp/meo/
★定額制SEOサービス『自分でできるSEO』
月額9,800円から利用できる、全自動のSEOツールになります。
1申込みで3キーワード3URLの設定が可能。
申込み6000件突破。販売数国内トップ。
http://www.marketing-agent.jp/seo/
★オートセキュリティメール
添付ファイルに自動的にパスワードをかけるセキュリティ製品です。
一度の操作で、2通(2通目はパスワード送信)送信の優れものです。
※5名までは無料!(フリーミアムプラン有り)
※詳細はinfo@interbreed.co.jp宛てご連絡ください。(サイト準備中)
<インターブリードの人材エージェントサービス>
★マーケティング領域の人材をご紹介いたします。
企業と人の出会い(人材の発掘・確保)をプロデュースしています!
http://www.interbreed.co.jp/jinzai/index.html
★【スゴい★PR】最新更新情報は、twitterでフォロー♪
http://twitter.com/SUGOI_PR
<その他>
★【オフィスコンビニ(飲料50円~)】
料金は飲んだ分だけ、面倒な手続きも不要。オフィスグリコの50円版!
コーヒーや水などを50円でオフィス内で購入可能です。
週に一度、オフィスコンビニスタッフが補充に伺います。
※詳細はinfo@interbreed.co.jp宛てご連絡ください(サイト準備中)