2つの事例にみるユーザーの共感を得る今どきのCSR活動とは?マクドナルド&ジャックダニエル | 【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

今、戦略的にPRに取組む企業が売上を伸ばしている!
ということでPRの本場アメリカを主に海外メディアに取り上げられた最新PR事例を中心にブランディングやマーケティングの成功(時には失敗)事例をお届けしています。

■今号のスゴいPR事例■


アメリカでは、先週の日曜日から「夏時間」がスタートした。


今年は、記録的な「暖かい冬」となったアメリカ。ここ東海岸では、
史上4番目に暖かい冬だったのだそうだ。それゆえに、冬らしい冬を体感
することがほとんどないままに、正式に「サマータイム」に突入してしまった
感がある。


大手小売り店のターゲットなどでは、既に先月半ば頃から、今春・夏向けの
スイムウェアが展開され始め、タンクトップ、ワンピース、Tシャツなどの
春夏向け衣料も、冬の間中影を潜めることなく、売り場の大部分で展開
されていた。


さて、前置きはさておき、今号では、自社の製品やサービスを販売する
ことで、社会に引き起こす功罪への対処、また消費者からの批判や、世の中の
流れの変化にどのように対応することで、ブランド・企業価値を維持し
また高めているのかというテーマに沿って、2つの事例を紹介したい。



1)McDonald's(マクドナルド)

http://www.mcdonalds.com/us/en/home.html


米マクドナルドでは、人々の「健康管理」「ヘルシーな食生活」への関心の
高まりを背景に(また、そうしたことに端を発する、同社を含めたファースト
フードチェーンへの風当たりの強さを背景に)、昨年あたりから積極的に
より「ヘルシー」で「安全」なメニューへの転換を進めてきた。


実は昨夏に同社では、子どもたちの肥満問題への対応などの目的から、同社の
キッズ向け看板メニューである「ハッピーミール」のメニュー刷新を発表し、
昨年秋からアメリカ国内の一部店舗でその展開をスタートさせた。


当時、フライドポテトの量を減らし、フレッシュフルーツ(りんごのスライス)
をセットに盛り込み、飲み物に低脂肪ミルクなどを選択肢として加えるという
内容で展開していたのだが、大々的にそれを広告宣伝などで全国的にPRしている
という感じではなかった。


が、Apple社の新型iPadが発売された3月5日から、同社では初の「新ハッピー
ミール」
の全国規模でのマーケティングキャンペーンの展開をスタートさせた。


またそれに合わせて、これまではオプションとして選択できるようになっていた
フレッシュフルーツ(約11%の購入者がオプションとして選択していた実績)
を、必ずセットメニューに含む形で提供することとし、飲み物は、「脂肪分1%
のミルク」もしくは、「ノンファットのチョコレートミルク」から選ぶ形と
なった。


さらに、全国ネットで新しいTVCMの放映をスタート。


こちらは、子どものアイキャッチとしても有効なアニメーション仕立てになって
いる。


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フェリスという名前の男の子と、そのペットである「ヤギ」が登場する
新CM。この「ヤギ」が、実は「constant eating disastrophe=目についたものは
全て食べてしまう」という問題を抱えている設定になっている。


しかし、そんな男の子とヤギが、ゴールデンアーチ(=マクドナルド)の店舗
に行き、新ハッピーミールをオーダーすると、そんな問題が解決されるという
ストーリーなのだ。


※マクドナルド 新ハッピーミールCM(アニメーション)
http://www.oncentral.org/news/2012/03/08/customer-choice-eating-healthy-drive-thru/


※マクドナルド 新ハッピーミールCM(大人向け・Noアニメーション)
http://youtu.be/ugngBVtPAHY


また、合わせて以前のハッピーミールと新ハッピーミールの栄養価を比較した
数値などを盛り込んだ下記のような告知も展開している。


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それによると、ヘルシー志向に改善されたとはいえ、依然として、「フレンチ
フライ、ナゲット、りんごに飲み物」で410キロカロリー(うち、170キロ
カロリーは脂肪分)。同社がハッピーミールにセットの「おもちゃ」をそのまま
セットとしている点と合わせて、まだまだ努力不足との批判もある。


また、同社では今回の新ハッピーミールの全国展開に合わせて、3月5日から
4月18日までの期間、「Happy Meal Chef」コンテストを開催。


これは、子どもたちが家族とともに、家庭での料理の準備から、食卓を囲むまで
の心温まるエピソード、そしてユニークで栄養価の高いメニュー(レシピ)等の
一連の過程を、ビデオ、写真、書式等で投稿するというものだ。


外食産業が、外食を促進するのではなく、「家庭での、フレッシュな材料を用いた、
栄養価の高い食事で、家族のクオリティ時間を創造する」ことを奨励する内容
となっている。


ちなみに、勝者には、ロンドンオリンピック観戦チケット(エアー、ホテル等
含む)などの商品が与えられる。


2)ジャック ダニエル(Jack Daniel's)

http://www.jackdaniels.com/


アメリカのテネシー州リンチバーグに本社を置く、老舗酒造メーカーの同社。
日本でもおなじみの、同社のテネシー・ウィスキーの代表的な銘柄名とも
なっている。


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さて、そんな同社。アルコールの不適切な摂取や過剰摂取、また摂取時(後)
に人々が引き起こすトラブルや犯罪は、これらの予防、抑止を含めて、
酒造メーカーも責任を負うべきとの考えが、アメリカではみられる。


例えば、日本でもそうだが、たばこなどでは「警告表示」が義務化されていて、
しばしばその「過度」な警告表示規制を巡って、業界(企業)との衝突なども
ニュースになっている。


現在、アメリカで市販されているアルコールのボトル等には、下記のような警告
文が記載されている。


Goverment Warning:

(1) According to the Surgeon general, women should not drink alcoholic
beverages during pregnancy because of the risk of birth defects.

(2) Consumption of alcoholic beverages impairs your ability to drive a
car or operate machinery, and may cause health problems.



1989年から法律で定められているこの警告文表示だが、まあ、あえて今更
そんな表示に気を留める、改めて読み直すようなドリンカーは、皆無と
言っても良いだろう。


とは言え、消費者への啓蒙活動を継続的に行うのは、酒造メーカーとしての
義務でもあるという認識から、その責任を果たすべく、今回ジャックダニエル社
では、ちょっとユニークな取り組みをスタートさせた。


「Drinking School」


という、ともすると「楽しいお酒の飲み方」や「おいしいカクテルの作り方」
などが学べそうな名前のキャンペーンなのだが、実際の内容はそれとは大きく
異なっている。


アメリカで人気のカントリーバンド「The Zac Brown Band」の2012年の
全米ツアーとタイアップして、消費者に「より責任ある消費」について学んで
もらおうという企画だ。


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同名の特設サイトでは、いくつかの「教育的」な動画が公開されており、
これらの動画を閲覧することで、同人気バンドのツアー会場への車での
送迎が当たるキャンペーンに応募できる企画になっている。


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また、その一方で、同送迎を引き受けてくれる勇士の募集も行っている。


※Drinking School Website
http:// www.jackdanielsdrinkingschool.com



「喫煙やアルコールの摂取」また、「ジャンクフードの摂取」などは、
あくまでも消費者の「自己責任」で取捨選択、管理されるべきとの考え方も
もちろんあるが、世の中から望まれ、愛されて存続する企業・ブランドで
あるためには、上記のようなCSR(Corporate Social Responsibility)活動
的な要素を含んだ取り組みは、最早必要不可欠とも言える。


マクドナルド社については、以前から、世間や有識者団体等からの様々な
批判もあり、それらを受けて、ついに重い腰を上げたという感も否めない
ことから、今回の対応についても、まだまだ不十分との非難もある。


しかし、ジャック・ダニエルのように、自発的に企業としての社会的責任
を果たそうと、より消費者の興味・関心や参加モチベーションを喚起する
形でユニークな取り組みを行うと、よりポジティブな評価につながっている
ようだ。


■今号のPRの切り口■


1)
「消費者や社会とともに生きる」企業スタンスと取り組みの実行が、
愛される・望まれる企業となるポイント。


2)
「楽しい」「面白い」会社は人を惹きつける。ターゲット世代の
インタレスト(興味)を引く要素をキャンペーンやプロモーションに
取り込んで、PR効果を高める。


■今号の目ウロコ度■

 

  3ウロコ
  
  「Better to be safe than sorry.」

 

  =用心するに越したことはない(転ばぬ先の杖)


■More News and Trends/Editor's Eye■


・消費者が選んだ、アメリカカジュアルレストランチェーンランキング
http://nrn.com/article/consumers-rank-favorite-restaurant-chains


・世界で最も称賛される企業とは?1位はApple。日本勢ではトヨタが
33位にランクイン
http://money.cnn.com/magazines/fortune/most-admired/2012/full_list/


・ドラッグチェーン大手Walgreensが、Foursquareのチェックインに対応して、
店舗で使えるクーポン券の自動配布を全米でスタート
http://news.walgreens.com/article_display.cfm?article_id=5558


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・ダンキン・ドーナツ>新朝メニューのプロモーションに合わせて、「Like A Boss」
をテーマに、Facebookのプロフィール写真等を自動的に合成したオリジナル
ビデオが作れるFacebookアプリを展開。笑える内容で話題に!
http://bostinno.com/2012/02/29/dunkin-donuts-releases-new-sandwich-ad-campaign-to-get-you-feelin-like-a-boss/


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■編集後記■

 
 メルマガ読者の皆様、こんにちは。編集担当の秦泉寺です。

 

 メルマガの本文中でも触れたのですが、こちらアメリカは既に春です。
 

 この冬は、いくつかの寒気の到来はあったものの、全体的には、異常とも
 言える暖かさの日が多く、私もほとんどの日を、半袖のTシャツに簡単な
 ジャケットという程度の服装で過ごしました。

 

 おそらく、厚手のコートやセーターなどの冬物衣料、今年は販売が
 ふるわなかったのではないでしょうか。

 

 とは言え、移動=車のアメリカの田舎町では、普段からあまり「着込む」
 ということはありません。
 

 室内や店内は、どこも暖房が利いていて、半袖Tシャツで十分ですし、そもそも
 の服装が、いたってカジュアル&リラックス。
 

 張り切りすぎると、かえって「浮きます」(笑)。

 

 さて、そんな春到来のアメリカ東海岸。先週あたりから、木々が芽吹き、
 花が咲き、そして、「アレルギー物質」の大飛散が始まりました。
 
 杉の花粉症を持つ私ですが、たいていアメリカなどへ行くとその症状が出ず
 楽に過ごせると聞いていたのですが、見事に何かのアレルギーに反応して
 しまいました。

 

 国民皆保険制度ではないアメリカでは、日常、病院との距離が日本に比べると
 かなり「遠い」のです(利用しにくい)。そのため、様々な、かなり効力の
 強い市販薬が販売されており、またTVや雑誌等でもそのCM合戦に遭遇します。 

 

 私が現在利用しているアレルギーの市販薬は、「Claritin」という名前の
 アメリカでもポピュラーかつメジャーなものですが、一日たった1錠で 
 OK。しかも、眠くならないという優れもの。
 
 http://www.claritin.com/

 

 来週、日本へ帰国する前に、杉花粉対策として大量購入して帰ります。
 (ご用命の際は、メールをくださいませ(笑))


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