「5個で5ドル」よりも「10個で10ドル」の方が売れる?米スーパーがあの手この手で消費を喚起! | 【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

今、戦略的にPRに取組む企業が売上を伸ばしている!
ということでPRの本場アメリカを主に海外メディアに取り上げられた最新PR事例を中心にブランディングやマーケティングの成功(時には失敗)事例をお届けしています。

■今号のスゴいPR事例■



今回は、アメリカの「スーパーマーケット(グロサリーストア)」での
販売促進のトレンドについてご紹介したい。


【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例


アメリカでの食料品ショッピングと言えば、週末に大きな車でスーパー
へ乗り付けて、それこそ、子供3人くらいは軽く乗せられそうなショッピング
カートに、食料品や飲料を満載にする...そんなイメージを持つ方も多い
と思う。


実際に、週末のwalmartやTarget、K-martといった大型の小売店は、相当な
混雑になっていることが多く、「カートに商品を満載にした消費者が、レジ
に長蛇の列」というショッピングの光景もまだまだ多い。


そして、余談ではあるが、そんな「大混雑」の中でも、店員(レジ担当)は
マイペースで、雑談をスタッフ同士が交わしていたりもする。そして、
なかなか他のレジを開けようともしない。日本では、あるまじきサービス
レベルだが、アメリカ人の知人いわく、


「これだけたくさんあるレジカウンターが、その6割も稼働しているのを
見たことがない。」


と、どれだけの混雑であろうとも、そんなことはおかまいなしという
お店側のスタンスを、最早当然のものとして受け入れているようだ。



さて、そんなスーパーマーケットでは、どのように消費者の購買意欲を
高めよう、消費金額を増やそう、消費者を囲い込もうとしているのだろうか?


その一つが、「BOGO」ディール(もしくはクーポン)」だ。


「BOGO」、聞きなれない言葉かもしれないが、これは、


「Buy One, Get One Free」の略。


つまりは、「1つ買えば、2つ目はただ!」ということだ。

これが、アメリカのグロサリーストアでは最近多く目にする販売促進。

とりわけ、ある地域で多店舗展開しているグロサリーストアなどで、盛んに
行われている。


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例えば、アメリカ東海岸南部にグロサリーストアを展開している、「Harris
Teeter」は、「Buy one,Get One Free」から、「Buy 2 Get 3 Free」などと
その進化系も実施している。


※Harris Teeter
http://www.harristeeter.com/


また、同エリアの「Food Lion」なども、BOGOディールを多く実施しているが、
こちらの場合は、さらに同ストアの会員(登録料・会費等無料)になっている
とこうしたお得なディールがより多く受けられるようになっている。


※Food Lion
http://www.foodlion.com/


他にも、フロリダ州を中心に店舗展開している「Publix」なども、BOGOディール
で消費者にアピールしている。


※Publix
http://www.publix.com/Home.do



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2つ目のトレンドは、「大量買いでお得」アピールだ。


要は、まとめ買いするとお得になるという、旧来の手法なのだが、その
「まとめ買い」のスケールが、最近では、より「多数」をアピールすることが、
消費者の購買意欲喚起に効果的であるとされている。


例えば、通常価格が1缶$1.35のコーン缶があったとする。
それを、同じ店舗内で、下記の2種類の方法で売り出しをかける。


1)「1 For $1」

2)「5 For $5」


誰もがわかる通り、1)も2)も結局は、1個あたり$1で同じ金額なのだが、
消費者は、2)の「5 For $5」と表示されているほうが、多くの個数を購入
するという実証結果が報告されている。


実際に、グロサリーストアチェーンの「SUPERVALU」が、行った実験では、

「5 for $5」と「10 For $10」で同じ商品を、同じ店舗で期間をずらして
特売セールを行ったところ、「10 For $10」を実施している期間中のほうが、
消費者は平均「2個」多く購入したのだそうだ。


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※SUPERVALU
http://www.supervalu.com/sv-webapp/



ちなみに、2)の場合でも、「最低5個」を購入しなくてはならないわけではなく、
ほとんどの場合、結局は、「1個1ドル」という価格が適用されるため、
消費者は自分の欲しいだけの個数を購入することができるようになっている。


しかしそれには関係なく、結局は「消費者はその提示された個数を購入する
ことがほとんどだ」ということを、ハーバードビジネススクールのマーケティング
学の教授である、T.Gourville氏は述べている。


この「Buy More Strategy」は、不況、ガソリン価格の高騰、財政不安といった
環境の中で、数多くのアメリカの消費者がより消費行動にシビアになっている
中で、店頭で消費者に、例えば「買い物リスト」にはなかったアイテムを購入
させるきっかけ、促進となるものとして、現在トレンドになっている。


つまり、消費者がなるべく買い物に行く回数自体を減らし、またその消費金額を
抑える傾向にある中では、この「Buy More」行動の喚起がより有効なのだ。


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また、「より良いディールを求めて、より良い店へ」という行動も定番化する
中で、ストア側としては、「すべての商品を、当店で購入してほしい」という
意向がある。


そのため、例えば、


「パルメザンチーズとパスタをセットで買うと、$●。さらに、トマト
ソースとクロワッサンが無料でついてくる」


といった、「食事パッケージ」型のセールを展開している事例も増えている。



また、消費者のお得という観点では、ストア側が主催するセールスプロモーション
ではないが、下記のような「クーポンサイト」もアメリカでは定番だ。


※Grocer Y
http://grocerycouponsaving.com/



上述のように、消費者の来店頻度が減少し、また消費意欲が減退、節約志向
が高まる中で、グロサリーストアにとっては、「消費者が店内にいる間に、
いかにたくさんの商品を購入してもらうか(この店だけで)」という
考えに基づいた、セールスプロモーション戦略が重要になっている。



■今号のPRの切り口■


1)
消費者心理の追及が、より効果的なSP戦略を実現する。マーケティング
活動は、企業の売り上げ増加に必須。


2)
消費者が最終的な購買意思を決定するインストアは、消費者にアピールし、
誘導できる可能性が高い。インストアプロモーションの見直しが、アメリカ
では盛んに。



■今号の目ウロコ度■

 

  3ウロコ
  
  「There is safety in numbers.」

 

  =多数の中には安全がある


■More News and Trends/Editor's Eye■


・アメリカの不動産カンパニーが、期間限定で家を買うと、「エネルギー効率
改善のためのオプション提供」&「月々の返済軽減」セールを展開
http://www.environmental-expert.com/news/beazer-homes-announces-the-get-more-save-more-sales-event-august-1-15-250254


・オーストラリアの人々の「ヘルシー志向」に対する、ファーストフード
チェーンの取り組みと、その成功の要因とは?
http://www.smh.com.au/business/how-fast-food-chains-went-on-a-health-kick-and-won-20110729-1i442.html


・「Back to School」セール期間に合わせて、老舗「マーカー」メーカーが、
セレブから「ティーン」にターゲットをスイッチ
http://www.nytimes.com/2011/07/27/business/media/sharpie-aims-a-new-campaign-at-teenagers.html?_r=1&ref=advertisingandmarketing


■編集後記■

 
 メルマガ読者の皆様、こんにちは。編集担当の秦泉寺です。

 

 アメリカのスーパーマーケットを日常的に利用するようになり、気づいた
 ことがいくつかあります。

 

 今回取り上げたトピックスも、近所のスーパーでこうした特売の手法に
 接するようになり、面白いなと思っていたところ、メディアでも取り上げ
 られていたので、ご紹介しました。

 

 他にも、私がよく利用するスーパーマーケットチェーンでは、様々な
 プライベートブランド商品を展開しているのですが、大手他社の同商品
 と隣り合わせで陳列し、「Switch item!$5 SAVE!」などと、あからさまに、
 いくらお得です!と消費者にアピールしていたりします。

 

 そして、私などはそれにつられてPB商品を購入というパターン。
 

 まさに、小売側の戦略に乗せられてしまっています(笑)。
 いずれにせよ、家計の節約になっていればそれで良しではあるのですが。

 
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