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|05│林竜三の「気になるPRはアメリカに学べ!」 ……………GoodGuide.com
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■消費者の商品選びの基準として「社会貢献」が重要に(1/2)
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商品やサービスを開発・提供する側にとって、消費者からどのような価値が求
められているのかを理解し、それをいかに活かすかは、企業の重要な課題のひ
とつ。
今や価格のパフォーマンスだけではもはや消費者は動かないと言われてますが、
一体どのような基準をもっていまどきの消費者は購買活動を行っているのでし
ょうか?
東日本大震災を受け、民間の調査会社シタシオンジャパン(東京・台東)が行
ったアンケートによると、商品選びの基準に「省エネ」「環境配慮」などを挙
げる消費者の割合が70%超となり、震災前より10ポイント以上も増えたと
のことです。
アンケート結果を踏まえ、同社は「社会的なメッセージを伴う商品開発がより
重要」と指摘しており、「消費行動を通じて社会に貢献したい」という、消費
者の意識のこれまでにない高まりが顕著に表れています。
この傾向は米国でも同様で、消費者は、以前に比べ自分たちが利用する商品や
サービスの「社会や環境へのインパクト」がどの程度あるのか、また、自身の
「健康・ヘルスケア」管理に良い商品であるのかを、重要視するようになって
いると言われています。
このようなトレンドを受けて、消費者の最適な商品選択をサポートすることを
目的とした、「GoodGuide.com」というウェブサイトがオープンしました。

同サイトは、2007年にカリフォルニア大学の環境・労働政策学の教授である
Dara O'Rourke氏によって開設され、その後ベンチャーキャピタルの出資を受
けながら、サイト規模を拡大、そのコンテンツを拡充してきました。
▽http://www.goodguide.com/

GoodGuideでは、アメリカで販売されている様々な商品約100000アイテムが、
独自の評価基準によって10点満点でレーティングされています。
ちなみに現在の大カテゴリー分類は以下の9種類:
Apparel(アパレル), Appliance(家電), Food(食品),
Personal care(パーソナルケア), Household(家庭用品),
Babies&Kids(ベビー・キッズ), Cars(自動車),
Pet food(ペットフード), Electronics(電子機器),
■定期的なランキング調査でメディア露出増(2/2)
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同ガイドでの商品評価の基準は、「Health」「Environment」「Society」の3
つ。
・「Health」では、商品が消費者の健康に及ぼす潜在的な影響を評価。
・「Environment」では、商品の環境影響と、生産者の社としての環境指針や
実際の政策・実行を評価。
・「Society」では、企業の従業員待遇、働き方の多様性、地域社会との関わ
り等を評価。
上記3つの指標の総合評価で、商品のレーティングが決定されています。
ウェブサイトを利用する消費者は、メンバー登録をすることにより、各商品に
対しての「Recommned」もしくは「Avoid」の意思表示やコメント投稿、また
FacebookやTwitterでのシェア、自分のお気に入り商品リストを作成・保存す
る機能もあります。
さらに、iPhone向けのアプリも存在し、消費者はスーパーやドラッグストアの
店頭で、同社のアプリを起動、商品のバーコードを読み取ることで、即座に商
品のレーティングを取得し、商品選びの参考にすることもできるようになって
います。
つい先日、同社では、「ベビーフード」についての「ベスト&ワースト」のプ
レス発表を行いました。これは昨今のアメリカ国民の「子どもの食事と健康」
に 関する意識の高まりを受け、その要望にこたえるカタチで実施されたもの
です。
▽http://babyfoodratings.com/

ちなみに、サンフランシスコでは、昨年、外食産業が提供する子ども向けの食
事セットについて(例えばマクドナルド社のハッピーミールなど)、その上限
カロリーや野菜の必須提供などを定めたルールが可決されています。
▽http://tinyurl.com/3u72zfe
企業はこうした評価サイト等にて自社の商品やサービスが「高評価」を受けた
場合は、より積極的にアピールに活用できますし、逆に低い評価の場合でも、
それを参考に商品のリニューアルや、プロモーションの方向転換を図ることも
できると評価されています。
より多くのユーザーに同サイトの認知を促し、利用を促進するため、消費者の
関心の高い分野の製品についての評価ランキングを実施し、適宜リリースで発
表。
当然メディアの関心も高く、好意的に数多く取り上げられ、同サイトの価値を
さらに高めるという好循環が起こっているようです。日本でもこのようなサイ
トが そろそろ出てくるかもしれませんね。(既にあるようでしたら教えてく
ださい)
☆──[ここがポイント]────────────────────┐
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│ 1.トレンドは社会貢献、社会の中での存在意義 │
│ 2.ユーザーが参加できる場(ソーシャルメディア)を設ける │
│ 3.調査(ランキング)リリースでアプローチする │
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