【今週の真似したいPRの切り口 FROM US】
長引く景気低迷の中、アメリカでも、各種消費財やサービスの低価格化と、
価格競争傾向は依然として続いている。
とりわけ、日用雑貨などの消耗品については、「消費者にとって、商品
選択の決定要因となるのは、やはり価格だ」という認識が、企業サイドに
も強く持たれている。
しかし、本当に「価格」以外での競合商品との差別化ポイントは無いの
だろうか?その点に着目し、消費者の意識調査を行い、ユニークな
試みを行ったのが、Kleenex(クリネックス)だ。
※Kleenex Website
http://www.kleenex.com/
クリネックスは、ティッシュやペーパータオル、トイレットペーパー等の
各種一連商品のブランドであり、Kimberly-Clark Worldwide, Inc.
(キンバリー・クラーク社)の代表的なブランドだ。同ブランドは、
現在世界30カ国以上で製造されており、170カ国以上で商品が販売
されている。
キンバリー・クラーク社はアメリカテキサス州に本社を置く、紙製品の
老舗企業であり、設立は1872年。従業員数は5万7000人の一大企業だ。
ちなみに、同社が、最初の西洋式顔用ティッシュを製造・販売したのは、
1924年のこと。当初は、女性のメークアップリムーバーやコールド
クリームとともに使用する使い捨てコットンとして世の中に登場した。
その後、1925年には、初の「クリネックス」ブランドとして販売が
スタートした。
※kimberly Clark Website
http://www.kimberly-clark.com/
さて、ティッシュと言えば、どちらかというと夏よりも冬にその需要が
高く、売り上げが上がる商品だ。しかし今回同社では、そんな夏場の
消費者のティッシュ購入意欲を喚起させ、同社の売り上げを上げる方法
を探し求める中で、「パッケージ」がその重要な要素となるという
仮説から、新たな商品を販売し、話題となった。
同社は、ティッシュボックスが、消費者の自宅のリビングスペースの中で、
インテリアの一部として置かれている事実があること、またインテリアに
溶け込ませたい、部屋の装飾の一部としたいと思っている消費者が存在
していることに着目し、カラフルでフルーティーなティッシュボックス
を開発・販売したのである。そして、こうした消費者は、そうしたセンス
の良いパッケージのためには、より多くのコストを支払うことを良しと
するであろうとも考えたのだ。
デザインは、スイカ、オレンジ、ライムなど、夏に合わせたキュートで
ポップな果物をモチーフとしたもの。実は、昨年はアメリカ大手スーパー
マーケットチェーンのTargetのみで、限定パッケージを販売した同社だが、
昨年の好結果を受けて、今年は全米の各大手小売店全てでの販売をすること
になったのだ。
続いてもう一社、パッケージデザインにこだわって世の中の話題となって
いるのが、Coors(クアーズ)社だ。
同社は、アメリカのビール醸造会社及びブランドで、1873年にアメリカは
コロラド州ゴールデンで設立された。 2005年2月にカナダのモルソン社と
合併し、現在はモルソン・クアーズ(Molson Coors Brewing Company)社
として、「クアーズ」「クアーズ・ライト」「ブルー・ムーン」「キー
ストーン」「カーリング」等のビールや「ZIMA」などのアルコール飲料を
製造・販売している。
※Molson Coors Website
http://www.molsoncoors.com/
ちなみに同社では、過去数年にわたりユニークなパッケージで、商品の
売り上げを伸ばすことに成功したと言われている。そんな中で、今回は、
9去る月1日より、「Coors Light Silver Bullet Aluminum Pint」という
新しいラインナップの販売を開始したのだが、そこには、商品名でも示唆
されている「魔法の仕掛け」がデザインに施されているのだ。
同社のビールクアーズは、もともとロッキー山脈の湧き水で作られる
ペール・ラガービールで「バンケット・ビール」などと呼ばれていたので
あるが、ロッキー山脈が同ブランドの一つのアイデンティティなのである。
そこで、今回導入されているシルバーのアルミボトルには、ビールが適温
の状態になると、ボトルの表面にロッキー山脈の絵が出現するような
仕掛けを施したのだ。
ちなみにこのアルミボトル、100%リサイクル可能な素材となっており、
エコにも配慮した優秀なパッケージになっているところもにくい。
現在、店頭に様々な商品が過剰と言えるほど陳列されている中で、
消費者にまずは気づいてもらうために、手にとってもらうために、
パッケージの持つ意味が、より大きくなってきていると言われている。
店頭での見え方を考慮したパッケージの差別化や、商品の個性・特性を
上手く反映しながら、消費者の購買意欲を喚起する商品の顔づくりが、
ますます重要になってきているのではないでしょうか?
【今週の目ウロコ度】
3ウロコ
「Looks breed love. 」
=見ることから恋が生まれる(第一印象が肝心)
【編集後記】
メルマガ読者の皆様、こんにちは。編集担当の秦泉寺です。
今週後半からは、やっと秋の気配を感じられそうですね。暑い夏、炎天下
でのお仕事、皆さまご苦労さまでした。もうすぐ、食欲の秋ですね(笑)!
さて、今回、実はメルマガ本文にてご紹介しようかとも考えていた、
イギリスのFPA(Family Planning Association)が現在展開している、
ある啓蒙キャンペーンを、こちらで紹介したいと思います。
ちなみに同団体はイギリスで80年の歴史を持つ、「性に関する適切な知識
を与え、個人の判断を選択を尊重し、健康で豊かな性生活を促進する」
ことを目的とした組織。
そんな同団体が、その歴史の中で初めて、今回「50歳以上のアダルト層」
を対象とした啓蒙活動を展開し、老若男女問わず、そのユニークでおしゃれ
な、広告を中心に話題となっています。
※FPA Website
http://www.fpa.org.uk/Homepage
というのも、イギリスの50代、60代、70代の人々は、第二の人生を謳歌
すべく、新たなパートナーとの出会いやデート、そして性交渉を持つ機会
が急増してきており、それに伴い、性感染症などのリスクが上昇も懸念され
ており、改めて避妊具の利用や、適切な知識の取得と対策を促すことにより、
彼らに、「より安全で楽しい性生活」を営んでもらおうとしているのだそう。
(ちなみに、50歳以上となってくると、女性の閉経に伴い、避妊を目的と
しての避妊具着用が不要となることも多く、結果、感染症のリスクが
同年代層で上昇するという、結果が生まれているのだそうだ。)
今回作成されたポスターには、
「これを着けていたのを覚えていますか?」
「忘れずにこれを着けてください」
というメッセージとともに、現在50代以上の彼らが若者だったころに
流行していたようなファッションの男女が描かれています。
つまりは、昔は着けていたであろう、「ファッション」と「避妊具」をかけた
ちょっとユニークなメッセージ発信なのです。
こちら日本では、まだまだこのような内容の広告やキャンペーンが大々的に
展開されることは無いかもしれませんが、ちょっと遊び心のある発信方法
に、思わず注目&好意的に受け止めた私でございました。
皆さまは、いかが感じられましたか?
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【インターブリードからのお知らせ】
○/ 「社長さ~ん、PRですよ~」
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