【今週の真似したいPRの切り口 FROM US】
エクソンモービル社 (Exxon Mobil Corporation)と言えば、日本でも
お馴染の、 アメリカ合衆国テキサアービングス州を本拠地とする、
総合エネルギー企業だ。
国際石油資本であり、スーパーメジャーと呼ばれる6社の内の一社である。
また民間石油会社としては世界最大の企業で、エネルギー資源の探鉱・生産、
輸送、精製、販売までの事業を垂直統合で一括で行っている。世界の200カ国
以上で事業を展開し、21カ国以上で石油精製を行っている。
日本においても、エクソンモービル有限会社を親会社とするエクソン
モービル・ジャパングループを展開しており、「エッソ」「ゼネラル」
モービル」といったガソリンスタンドを経営している。
※Exxonmobil Website
http://www.exxonmobil.com/Corporate/default.aspx
今回は、このエクソンモービル社のある取り組みを紹介したい。その取り組み
とは、先述の「スーパーメジャー」6社の中の、あるビジネスライバルに対して
の取り組みなのであるが、その対象となったのが、ビーピー・ピーエルシー
(以下BP社)なのだ。
ちなみにこちらのBP社は、、イギリスロンドンに本拠を置くエネルギー関連
企業。同じく、 国際石油資本であり、スーパーメジャーと呼ばれる6社の内の
一社だ。 BPはBritish Petroleum(ブリティッシュ・ペトロリアム、英国石油)
の略であったが、2001年に正式名がBP(ビーピー)となった。
最近では、去る2010年4月に、メキシコ湾で史上最悪と言われる、原油流出事故
を起こし、今でもとりわけ、本国イギリスBBCニュースや米国などでは、その
続報が毎日のように報じられている。
※BP Website
http://www.bp.com/
原油流出事故は、4月22日に米南部ルイジアナ州沖の石油掘削施設で大規模な
爆発が発生し、原油がメキシコ湾に大量流出し、海洋汚染が拡大しており、
これまでで最悪とも言われている。
また、今週早々には、BP社の、トニー・ヘイワード(Tony Hayward)最高
経営責任者(CEO)が、4月17日の米下院公聴会で証言した翌日に、イギリス
南部沖で開催されたヨットレースを訪れていたことが明らかになり、その
姿勢と行動に非難が高まっている。
企業の危機管理・対応は、企業PR活動においても、場合によっては、その対応
如何が企業の生命線を脅かす、重要な部分だ。それなのに、、、である。
この行動に対し、県境保護団体Greenpeaceのチャーリー・クロニック
(Charlie Kronick)氏は、ヘイワード氏の行動は「侮辱的」で「傷口に塩を塗る
ような行為」に等しいと憤怒したコメントをメディアに発表。
また、ホワイトハウス(White House)のラーム・エマニュエル(Rahm Emanuel)
大統領首席補佐官は20日放映されたアメリカABCテレビのインタビューで、
最近のヘイワードCEOの失言を引用しながら、下記の痛烈なコメントを発信して
いる。
「トニー・ヘイワードに言わせれば、彼自身は普段の生活を取り戻したという
ことだろう。結論としてひとつ確実に言えるのは、トニー・ヘイワードの第2の
人生に広報コンサルティングはありえないということだ」
さて、依然として原油流出が続き、またその対応の悪さが指摘されている
BP社に対し、業界のライバルであるエクソンモービル社は、ある取り組み
を開始し、こちらも話題になっている。
同社では、6月14日に、「Perspectives」というタイトルのオフィシャル
ブログをスタートさせた。
※Exxonmobile Perspectives Blog
http://www.exxonmobilperspectives.com/
ブログを立ち上げた目的としては、エネルギー産業にかかわる各種問題、
同社の方針、最新テクノロジーとその傾向等に関する、エクソン・モービル
社の見解を、人々に提供・共有するもの。同社PR部門の責任者である、ケン・
コーエン氏がその執筆を担当している。
まだ立ち上げたばかりの、こちらのブログ。現時点での投稿内容を見ると、
戦略的にBP社の一連の事故に対する対応を取り上げ、また自社の今後の
対応や姿勢と比較しようとする意図が強くみられる。
同氏は下記のような投稿を残している。
「Deepwater Horizon掘削装置で発生した事故は、あらゆるレベルの事象に
対して多大なる犠牲を伴った悲劇だ。その影響は、メキシコ湾岸の環境、
コミュニティや様々な企業、ビジネス活動など多岐に及ぶ。今回の原油
流出事故に対して、我々エクソンモービル社の社員は皆、大きな関心と
また懸念を持っている」
また、BP社が今回の流出事故に対して適切な事前の対策を怠っていたと
ことを暗に指摘するようなコメントも投稿されている。
「我々が知っていることは、万が一に起こりうる危険範囲が予測された
上で、石油掘削基地(井戸)がきちんと設計されており、また使用される
器材が調査、維持された安全性を保ち、そこで働くオペレーターが訓練
され、安全な活動と危機管理に、企業が集中することができているなら、
メキシコ湾の流出事故のような悲劇的な事件は、今日起こってはいけ
ないことなのです。」
ちなみに、このコメント。少し、うがった見方をするならば、先ごろ
アメリカのオバマ大統領が決定したある方針に対する、石油関連企業の
利権体質が見え隠れしたものとも捉えられる。
オバマ大統領は、実は海底油田の開発許可の半年間凍結を決めたので
あるが、それについては各社とも、海底油田開発の規模縮小は、雇用
機械喪失や政府の歳入減少、外国への依存を強めることにつながり、
事態の悪化を招くだけだと、先の公聴会でも主張していたのだ。
安全な対策をとれば、同じような流出事故は起きないとして、原油掘削、
開発の規模縮小に反発するエクソンモービル社をはじめとする各社で
あるが、実は各社で作られている緊急時対応計画はどれも、似たり
よったりなものだと指摘されているのもまた事実。とりわけ、エクソン
モービル社のものは、BP社が作らせた同じ会社の計画書だという。
だからこそ、「事前の設計から実行、管理」がきちんとされていれば、
「問題は起こり得ない」と主張したのであり、また様々な批判、意見
に対し、迅速に企業のメッセージを発信する手段として、今回のブログ
をスタートさせたのである。
【今週の目ウロコ度】
3ウロコ
「You can better yourself by observing others.」
=人の振り見て我が振りなおせ
【編集後記】
メルマガ読者の皆様、こんにちは。担当の秦泉寺です。
最近、自宅に「ひかりTV」が入ったため、もっぱらBBCニュースのチャン
ネルばかりを見ています。
もちろんワールドカップ関連のニュースも多いのですが、意外にもこの
原油流出事故関連のニュースに割かれる割合が依然として大きいことに、
少し驚きました。
日本では、もうめっきり見かけなくなっているような気も。。。
企業の危機管理対応姿勢は、今年度TOYOTA社や今回のBP社などのそれを
含めて、改めて注目度が高まっています。起こってからでは遅く、事前の
徹底した戦略と日ごろからの準備、訓練も重要です。皆さま、対岸の火事
と思わず、今一度見直してみてはいかがでしょう?
私も「自身の危機管理」を今一度見返してみます。
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