【今週の真似したいPRの切り口 FROM US】
企業が、「ブランド価値を高めたい」、「認知度をあげたい」、「企業活動
への理解を深めたい」と考えた際に、もちろん自社が取り扱う商品や
サービスに注目し、世の中にそれらの存在意義・価値を浸透させ、またそれら
を利用して新たなムーブメントを起こしてメディアに取り上げられるという
手法が有効だ。
また、近年では環境保全活動や、非営利団体への寄付・貢献活動、地域社会
のバックアップなど、CSR活動を通して、企業のブランド価値をあげること
に取り組む企業も多い。
そんな中、従業員へのより良い職場環境の提供を通して、企業の認知をあげ、
また人気を高めている事例が、アメリカでピックアップされている。
1:Bruegger's Restaurant
同レストランは、1983年にニューヨークで1号店をオープン。現在では、
アメリカ国内25の州およびコロンビア特別区に約300店舗を展開している、
焼きたてのベーグルを中心に、コーヒー・サンドイッチ・サラダなどを
提供するレストランチェーンだ。
※Bruegger’s Website
http://www.brueggers.com/
さて、同社では昨年、従業員に彼らに健康管理を促し、より健康的な
生活を送ることを奨励すべく、ユニークな施策を実施した。
まず、運動を定期的に行ったり、喫煙をやめたり、また栄養価の高い
食品を摂取するなど、ポジティブで健康的な生活に、ライフスタイルを
変えるべくアクションを起こした従業員に対して、20%の各種保険料
に対してのインセンティブ(補助)を提供したのだ。
さらに、同社のレストランで提供される「good for you」というメニュー
カテゴリーの商品を、割引価格で購入できるメンバーシップも提供した。
2:Culver's
同社は1984年にウィスコンシン州に1号店をスタートさせた、フローズン
カスタードや各種ハンバーガーを提供するファーストフードチェーン。
現在では、アメリカ中南西部(テキサス・アリゾナ・ノースダコタ・
ケンタッキーなど)を中心に、400店以上を展開している。
※Culver’s Website
http://www.culvers.com/
同社では、2009年度に、同レストランで働く学生アルバイターに対して、
奨学金の提供を行った。
同社では、VIP財団として奨学金基金を保有しており、そこを経由して、
205人の学生に対し、22万ドルの奨学金提供を実施したのだ。
今回の取り組みに際し、同社の担当者は下記のようなコメントを発表している。
「私たちの優秀な若い従業員たちに、それぞれの教育面での目標達成を
サポートすることは、翻ってわが社の未来に対しての有効な投資とも
言えるのです」
この取り組みは、全米の学生を中心に話題となり、若者の同レストランへの
支持を高める結果となった。
3:El Pollo Loco
同社は1969年にメキシコで1号店の営業をスタートし、その後1980年にアメリカ
国内最初のレストランをカリフォルニア州にオープンさせた、グリルチキン
料理を中心としたメキシコ料理を提供するファーストフードレストランだ。
※EL POLLO LOCO WEBSITE
http://www.elpolloloco.com/index.html
同社では、コンテストの優勝者には新車が贈られるという、「安全運転
コンテスト」を、過去5年間にわたり継続的に開催している。
実は、この長引く経済環境の悪化に伴う業績低迷などを受けて、多くの
企業が、同様のプログラムを廃止または停止している。しかし、同社の
CEOは、下記のようにその継続の意義についてコメントしている。
「我々は、このプログラムがいかに従業員のモチベーションアップ、意識改善
に役立っているか認識しています。それゆえに、開催を続けているのです。」
4:Charley’s Grilled Subs
同社は、オハイオ州のオハイオ州立大学のキャンパス内にその1号店を
1986年にオープンして以来、店舗網を急速に拡大し、現在では、アメリカ
41の州および、国外13カ国にそのレストランを展開している。ビーフ、チキン
から各種野菜も含めた、グリル料理を提供している。
※Charley’s Grilled Subs Website
http://charleys.com/
さて同社では、昨年1月の National Philly Cheesesteak Month (チーズ
ステーキ月間)に合わせて、National Kidney Foundation(全国腎臓財団)
への寄付金を募り、また同団体の活動への理解を深めるキャンペーンを
展開した。
これだけなら、数多くの企業が同様のサポートを展開しているところで
あるが、同社が同時に発信している、その「きっかけ」となった経緯が
人々の関心を集めている。
というのも実は、2008年にあるフランチャイズ店のオーナーが、同店舗
で働いていた16歳の従業員に、自身の腎臓を提供したという、臓器提供
の実話に、経営陣が感銘を受けたということに、端を発しているのだ。
こうした実話は、あまり過度にアピールしすぎると、かえって逆効果に
なることもあるので注意したいが、今回の同社の取り組みには、良い
影響を与えているようだ。
上記のように、様々な企業が、そのアイディアと知恵を活用しながら、
従業員マネジメントシステムの改善、福利厚生面の充実、生活サポート
の実施など、従業員満足度を向上させる多くの施策を提供している。
PR活動でフォーカスしたいわかりやすい商品やサービスがなくとも、
その内部に目を向けて、企業ブランドを向上させる機会を探して
みてはいかがだろうか?
【今週の目ウロコ度】
4ウロコ
「Small is Beautiful」科目
=小さなものは小さいなりに価値がある
【編集後記】
メルマガ読者の皆様、こんにちは。担当の秦泉寺です。
日本でも毎年発表される、「学生の就職したい会社ランキング」は
有名ですよね。ここ数年は、この不況を反映して、より学生の「大手・
安定志向」が高まってきているとか。企業としての歴史の長さ、事業活動
の規模、また給与や待遇面の良さなどが、やはりその選択の理由となって
いるのでしょうか?
とはいえ、実際に働きだして重要なのは、その仕事のやりがいや、職場環境、
また、従業員個々の生活や、将来まで見据えた、企業のサポート姿勢
だったりするのではないでしょうか?そういった観点から、従業員満足度
を向上させることを通して、自社のブランド価値、また人気をあげること
は、なかなか効果的なのかもしれませんね。
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【インターブリードからのお知らせ】
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