Facebook会員数第3位のチョコスプレッド。「ファンの口コミ力」で商品力&ブランド力アップ! | 【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

今、戦略的にPRに取組む企業が売上を伸ばしている!
ということでPRの本場アメリカを主に海外メディアに取り上げられた最新PR事例を中心にブランディングやマーケティングの成功(時には失敗)事例をお届けしています。


【今週のシナリオ】



SNS「Facebook」が、先月(2009年2月)のユーザーに最も人気の
あったグループページのリストを先日公表した。

グループページとは、共通のアーティストやブランド、製品などへの嗜好
を持った、Facebookユーザーが集い、コミュニケーションを図る
オンライン上のアプリケーションだ。


このランキングで上位となるということは、それだけ多くの人に存在が
認知され、また理解され、そしてサポートの輪が広がっているのであり、
それだけ強いブランドに育ってきたとも言えるのだ。


さて、その結果は大方の予想通り。

第一位は、アメリカ、バラク・オバマ大統領のグループページ。
そして第二位はコカコーラだった。


そんな中、第三位になった商品にメディアや人々の注目が集まった。


第三位:「Nutella」


「Nutella」(以下:ヌテラ)は、ヘーゼルナッツペーストをベースに砂糖、
ココア、脱脂粉乳、香料、乳化剤などの材料を混ぜて作られた、チョコレート
風味の甘いスプレッド。食パンなどに塗って、朝食として食べるのが一般的だ。


日本ではまだなじみが薄いが、ヨーロッパではポピュラーなスプレッド
であり、スーパーマーケットや食料品店には、大小さまざまな
サイズの瓶が並んでいる。

特に、発祥の地イタリアで人気が高く、朝食には欠かせない存在の一つと
なっている。


しかし、Facebookと言えば、誕生の地アメリカのユーザーが多いSNSサイト。
ここで、イタリア発の商品グループがユーザー参加人数で第3位になった
というのは、かなり予想外であり、衝撃の結果だった。


Nutella USA(以下:ヌテラ社)は、この結果に対し、この成果を支えて
くれたファンへの感謝を表しながら、そのメカニズムを述べるという形で、
ニュースを発信した。


ヌテラのグループに参加している人数は・・・、なんと「300万人」。


当初のファンの属性は、本国イタリアやヨーロッパをベースとする人々
が多数を占めていたが、今ではアメリカでも同様に「人々が羨む評判」を
勝ち得たと、商標関係の専門家であるアレン・アダムソン氏は分析した
上で、以下のようなコメントを発表している。


「それ(Nutella)はもう、カルトブランドの次元だ」


「カルト・ブランド」とは、特定のブランドに対して、宗教にも似た
信頼やパッション(情熱)を持った消費者を抱えるブランドのことだ。
そして彼らは、自分たちが愛するブランドを普及させ、成長させる
ことに、義務感や責任感を持っている。


そのため、「カルト・ブランド」ともなれば、ブランドのファンである
消費者達が、自ら様々な手段を用いて、ブランド価値のさらなる向上に
主体的に働いてくれるようになり、好循環が得られることとなる。


ヌテラが「カルト・ブランド」になりつつあることを示すいくつかの
根拠として、下記のようなことが合わせて伝えられた。



■ヌテラのウェブにおける強い存在感


 >Google検索結果…約500万ヒット


  (※競合商品である「Skittles」は300万ヒット、「Twix」は200万ヒット
   以下。「Skippy」(ピーナッツバター)は、500万のヒットだが、
   同名前は他の文脈でも多く使われるため、実数500万とは言えない。)

 

>YouTube…ヌテラに関する約5,000の動画


  (※各国のコマーシャル映像や、自宅でのヌテラ利用シーン(レシピ)
   などを撮影したホームビデオ)


 >Flickr…ヌテラに関する17,000点以上の写真


  (※Flicker:無料の写真アップロード・管理・共有サイト)



また、検索ヒットからページを閲覧すると、ヌテラはブロガーが好んで
題材にしているトピックスであることが、記事の多さから推測できる。

そしてこの「ヌテラ・ムーブメント」は、イタリアやヨーロッパに
とどまらない。Facebookの調査結果にもその一端が現れたように、
アメリカへも広がったのだ。



アメリカへ口コミが広がったそのきっかけには、ある強力なインフル
エンサーの存在があった。彼女が、イタリアとアメリカ間の触媒と
して作用したことが大きかった。


それが、サラ・ロッソ氏だ。


アメリカ人であるサラ氏は、もともとある一人のヌテラ・スーパー
ファン。現在はイタリアに住む彼女は、2007年に、毎年2月5日を
「World Nutella Day」とするイベントを開始し、現在も主導している。


専用ウェブサイト上では、イベントへの参加を呼びかけるメッセージに
加えて、先のFacebook、Twitter、Youtube、Flickerにあるイベント用
グループページの案内、リンクの依頼が行われ、さらなる口コミの伝播、
情報の世界規模での広がりに対して積極的なアプローチを展開している。


こういった、ファンのウェブを介した情報発信、コミュニケーションに
よって、ヌテラの存在は、ヨーロッパからアメリカへ渡り、そして
今回の結果に結びついたのだ。


ちなみに、この口コミの広がりは、ヌテラのアメリカでの販売実績
にも結果として表れたと、ヌテラ社は発表した。ちなみに、先月末
までの1年間で、その売り上げは14.4%アップしたのだそうだ。


ヌテラはこうしたファンの口コミの力によって、特にウェブを介した
情報発信・共有によって、その商品認知度、ブランド価値が高まった。


ヌテラUSAでは、こうした過程を踏まえて、自社のウェブ
サイト上にも、さらなる口コミの伝播を促す仕組みを設けている。


1:Tell A Friend


 ウェブサイト上から、自分の友人に「ヌテラ」の存在を知らせ、
 サイトへの訪問を促すメールを発信する機能


2:Win A Free Case Of Nutella


 アンケートに答えることで、ヌテラが当たる懸賞の実施。


3:Build Your Own Breakfast


自身の年齢・体重・身長などを入力し、食べ物リストからピックアップ
 し、朝食をシュミレーション。カロリー計算や、一日の摂取バランス
 に対するアドバイスなどを得られる機能



まず、「1」のシステムで、ウェブサイトを訪れたユーザーが
さらに自分の友人や知り合いに、ヌテラを気軽に紹介できるよう
にしている。


そしてさらに、「2」や「3」のコンテンツを設けることで、
ユーザーが、友人や知人にすすめる話のきっかけや、彼らが
ブログで発信する情報のネタ提供をしているのだ。


また、そうしてユーザーから発信された情報を、企業のブログで
逆に取り上げ、紹介、コメントし、双方向にコミュニケーションを
行うことで、よりユーザーの商品に対する愛着と、企業へのロイヤリティ
を高めることにも取り組んでいる。

そうすることによって、彼らがさらに主体的に「ヌテラ伝道師」として
活躍してくれる後押しをしているのだ。


ウェブ上での消費者の情報収集・発信力は、日々高まってきている。
様々な消費者が、ありとあらゆる関心の下に、情報を集め、様々な
角度から発信してくれている。


GoogleやYahooなどで、自社の商品名やブランド名を入力し、検索
してみると、多くのカスタマーの声を聞くことができる。
また、そんな中に、商品をPRする切り口や、ウェブサイトのコンテンツ
作成のヒント、インフルエンサーかつ強力なサポーターとして、
企業活動をバックアップしてくれる存在が隠れているのかもしれません。


※Nutella USA Website: http://www.nutellausa.com/

Ms.Sara Rosso Blog : http://www.msadventuresinitaly.com/blog/2009/02/09/world-nutella-day-2009-round-up/

World Nutella Day : http://www.nutelladay.com/



【今週の真似したいPRの切り口 From USA】


大手SNS「Facebook」で、先月(2009年2月)のユーザーに最も人気の
あったグループページのリストが先日公表された。


グループページとは、共通のアーティストやブランド、製品などへの嗜好
を持った、Facebookユーザーが集い、コミュニケーションを図る
オンライン上のアプリケーションだ。


その結果は大方の予想通り、第一位は、アメリカ、バラク・オバマ大統領。
そして第二位はコカコーラだった。そんな中、第三位になったのが、
「Nutella」(以下:ヌテラ)。


ヌテラは、ヘーゼルナッツペーストをベースにした、チョコレート風味の
甘いスプレッド。食パンなどに塗って、朝食として食べるのが一般的だ。
イタリア発のこの商品は、ヨーロッパを中心に絶大な知名度と人気を誇る。


しかし、Facebookユーザーの多くを抱えるアメリカでもこれだけ認知
されるようになったのは、なぜだったのだろうか?


Nutella USA(以下:ヌテラ社)は、この結果に対し、この成果を支えて
くれたファンへの感謝を表しながら、そのメカニズムを述べるという形で、
ニュースを発信した。


ちなみに、ヌテラのFacebookグループへの先月時点での参加人数は、
なんと「300万人」。


また、他にも、ユーザーのヌテラへの認知度、関心度の高まりが表れている。
例えば、Google検索結果が約500万ヒット、YouTube上の関連動画が約5,000。
Flickrでの関連写真点数が17,000点以上といった具合だ。


  
さて、アメリカへ口コミが広がったそのかげには、強力なインフル
エンサー、サラ・ロッソ氏の存在があった。


アメリカ人であるサラ氏は、もともとある一人のヌテラ・スーパー
ファン。現在はイタリアに住む彼女は、2007年に、毎年2月5日を
「World Nutella Day」とするイベントを開始し、現在も主導している。


ウェブサイト上では、イベントへの参加を呼びかけるメッセージに
加えて、先のFacebook、Twitter、Youtube、Flickerにあるイベント用
グループページの案内、リンクの依頼が行われ、さらなる口コミの伝播、
情報の世界規模での広がりに対して積極的なアプローチを展開している。


こういった、ファンのウェブを介した情報発信、コミュニケーションに
よって、ヌテラの存在は、ヨーロッパからアメリカへ渡り、そして
今回の結果に結びついたのだ。


また、ヌテラ社でも自社のウェブサイトに、口コミの伝播を促進
する仕掛けを施している。


ちなみに、こうした口コミの広がりとファンのサポートは、ヌテラの
アメリカでの販売実績にも結果として表れたと、ヌテラ社は発表した。
先月末までの1年間で、同売り上げは14.4%アップしたのだそうだ。


同社はこうした、ユーザーの動きや口コミのパワーを上手に利用しながら、
今まさに「カルト・ブランド」になろうとしているのだ。



【今週の目ウロコ度】


3ウロコ
  
 「一粒万倍」科目


 仏教で、一つの善根から多くの仏果が得られること。
 一粒の種子から万倍の収穫が生ずること。



【編集後記】
 

【スゴイ★PR】編集担当の秦泉寺 明佳(じんせんじ さやか)です。


たった一つのブログの記事から、コメントから大きなニュースになる。
そんなことが、起こる時代になりました。
私もこうして、ブログを書いていますが、ここで発信した情報を受け取った
誰かが、またその情報を他の誰かに伝える…。そして、一度ウェブ上で
発信した情報は、記事として長期間にわたって作用し続けてくれる。
これを利用しないなんて、今はもう考えられないのではないでしょうか?

 
※公式英語ブログ http://sugoiprjapan.seesaa.net/
 ※編集者ブログ http://ameblo.jp/editorsayakajinsenji/
 ※七里ガ浜レンタルスタジオ http://shichirigahamastudio.blog44.fc2.com/



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「会社のブランド力を上げるためには、どうしたら良いの?」
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