【今週のHOTニュース From US 】
脇役にフォーカスし、それを主役に仕立て上げたことで注目を集める
アメリカの「Potato Valley Cafe」。そこにしかない商品で、オンリー
ワンのブランドを構築。
【今週のサマリー】オンリーワンブランドを作った、商品開発のヒントとは?
アメリカメリーランド州のアナポリスに、「Potato Valley Cafe」という、
Potatoをメインディッシュに仕立てたメニューを販売し成功している
ファーストフードレストランがある。
「Potato Valley Cafe」は、1994年にBarbara Ripani氏(以下:
バーバラ氏)によって始められ、現在3つの店舗をもち、今後さらに
フランチャイズ店舗を展開する用意があると氏は述べている。
この「Potato Valley Cafe」、ブログやタウン情報サイトなどでは、
利用者から総じて平均5点満点中4点という高い評価を受けている。
「たくさんの、非常にクリエイティブで魅力的なメニュー」
「他にはない、斬新なメニュー」
「早い。そして美味しい」
「手軽で、おいしく栄養バランスもよい最高のランチ」
おもだって、こういった声が寄せられている。
さて、ファーストフード大国ともいえるアメリカ、ハンバーガーショップ、
サンドイッチショップ、ピザショップ。街にはいくつもの競合がひしめいて
いるように思える。そんな中、「Potato Valley Cafe」がその他多くの
ファーストフードレストランとは、一線を画したブランドを構築できた
もっともおおきな理由は、その商品戦略(メニュー)にある。
「Potato Valley Cafe」の名前のとおり、こちらの看板商品は・・・
「じゃがいも」!
普通、ポテト(フレンチフライ)といえば、ファーストフード
レストランではサイドメニューである。
もちろん、単品で購入することも可能だが、それだけでは
食事としては成り立たない。
また、ファミリーレストランなどで提供されるステーキやフライの
プレートにも、サイドオーダーとしてマッシュポテトがついてくる。
しかし、この場合も、マッシュポテトだけでは、食事として成立する
ことはできない。
しかし、「ポテト好き」は以外に世の中に多い。スナック感覚でポテト
だけを購入する客も多いし、またサイドメニューとして圧倒的に選ばれる
のも、やはりポテトである。
さらに、ポテト自体は炭水化物、良質なでんぷんを含み、腹持ちもよい。
要は主食となりうる可能性を持った野菜だということに、バーバラ氏は
目をつけたのだ。
400度のオーブンでオリーブオイルをつけて焼きあげた、アイダホ産の
ポテトをボール(皿)に見立てたベースがここの特徴。そのポテトベース
の上に、肉や野菜、チーズ、サワークリーム、各種シーズニングなどの
具やトッピングをお好みでのせていく。
利用者のその日の気分で選べる、オリジナルポテトディッシュが出来上がる
というわけだ。
同店ではメニュー作成の際に、最近の潮流であもあるヘルシー志向に
配慮した、野菜を豊富に使ったメニュー(ベジタリアン向けミールも含む)
を多く盛り込んでいる。
「Potato Valley Cafe」の提供する主なメニューは下記のとおり。
<Potato>
Midnight Sun:$6.35
サラダ(にんじん、トマト、レタスなど)、サラダドレッシング
Vegitarian Combo:$7.25
アーティチョークと15種類の野菜、チェダーチーズ
Chicken Curry Mix:$6.65
チキンカレー、パイナップル、野菜
Bacon,Chicken and Chedder:$7.95
※上記4点はいずれも、「ポテトベース」の同店のオリジナルメニュー
他にも、さまざまなコンビネーションで提供。
<Extras>:上記のポテトメニューにトッピング
サワークリーム(69c)、ベーコンorハム(1.65$)、ローストオニオン(59c)、
チェダーチーズ(1.25$)、グリルチキン(2.45$)、サルサソース(50c)…等
これらの他にも、サンドウィッチメニューやサラダ類、スープ、デザート
もそろえている。サンドウィッチやサラダの価格帯は、$6~$7台。
ファーストフードとしては、決して安い価格設定ではない。
しかし、バーバラ氏は当初から、店舗で使用する食材にもこだわりを
貫き、それをアピールすることによって、ブランド構築を後押し
してきた。産地にこだわり、冷凍野菜は使わず、毎日各店舗で新鮮な
野菜をカットして用いている。
平均の客単価は、アナポリスでは$7.5、ワシントンDCでは$8.5。
一回のテイクアウトランチの価格としては、かなり高額だ。
また、店舗設計においては、同カフェでは大きなイートインスペースは
設けていない(座席数が少ない)。バーバラ氏は「テイクアウト」を
メインとすることを意としていたし、その結果、同店のテイクアウト率
は80%を超えるそうだ。
ちなみに、このバーバラ氏。今回のポテトをメインメニューにした
レシピを思いついたきっかけは、スウェーデンへの旅行だったそう
である。実は彼の地では、「ポテト料理」を提供するバーバラ氏の
お気に入りのレストランがあるのだそうだ。
(ちなみに、スウェーデンはバーバラ氏の夫の故郷)
そのアイディアを、アメリカに持ち帰り、事業として成功させたのだ。
バーバラ氏は下記のようにコメントしている。
「この商品は、サンドウィッチよりもっと手軽で早く提供でき、そして
サンドウィッチよりも一度にたくさんのものが食べられるのです。」
「ここではポテトはサイドオーダーではありません。完璧なひとつの
食事なのです。」
この、「ポテト=完璧な食事」という、新しいコンセプトとそれに
基づいた商品開発によって、「Potato Valley Cafe」は唯一無二の
ポジションを獲得したのだ。
※Potato Valley Cafe Website:http://www.potatovalley.net
【PRの切り口】
主役ではないが、万人に愛され、人気の高い「ポテト」に目をつけ、
それを新たに「主役」として演出することにより、既存のファーストフード
点にはない商品を提供。その結果、「Potato Valley Cafe」は他に競合の
ないファーストフード店となり、またオンリーワンのブランドとなった。
また、バーバラ氏は、自身の体験を通して、積極的に海外のアイディアを
輸入し、それを自分の所ではどのように演出すれば受け入れられるのか、
他にはないものとなるのかを考え、アレンジして事業化した。
少しのアレンジで、市場ではまったく新しい価値を生み出すアイディアの芽は、
他国や他業界にも転がっている。そして、新しい価値は、市場ではオンリー
ワンの存在となり、ブランド構築を容易とするのだから、そういった視点での
商品開発・戦略が重要だ。
【今週の目ウロコ度】
3ウロコ
「瑠璃も玻璃も照らせば光る」科目
物は違っても、すぐれたものは光をあてると同じように輝くという意味。
【編集後記】
【スゴイ★PR】編集担当の秦泉寺 明佳(じんせんじ さやか)です。
今回、メールマガジンをプチリニューアルしました。どこが?を言われるかも
しれませんが…(笑)。より、読みやすく、面白く!を心がけてまいります。
さて、私も無類のポテト好き。サイドメニューのマッシュポテトだけを、
無理やりオーダーしたことも数知れず。そんな私にも、この「ポテト」を
主役にしたメニューは大変魅力的にうつりました。
日本でも、「フレンチフライ」を主役にしたセットメニューを作ってくれ
ないかと、ひそかに期待しています。。。
※マーケティングPRのサイトをリニューアルしました
http://www.interbreed.co.jp/prtop/
※公式英語ブログ http://sugoiprjapan.seesaa.net/
※編集者ブログ http://ameblo.jp/editorsayakajinsenji/
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【スゴい★PR】のPR
○/ 「社長さ~ん、PRですよ~」
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