【今週のサマリー】時間の無いアナタはここだけチェック!
アメリカ国民に絶大な人気を誇る「ドーナツ」販売の二強、「ダンキン
ドーナツ」と「クリスピークリーム」が、オバマ氏の大統領就任を祝う、
キャンペーンを行った。
まず、業界トップのダンキンドーナツでは期間限定で新商品を販売。
商品名と商品のコンセプトは、アメリカの国旗(星条旗)にちなみ、
「Stars and Stripes」(星とストライプ)である。1個89セント、
全米のダンキンドーナツの店舗で、1月17日の土曜日からから20日までの間、
販売された。また就任式の当日に限っては、1個44セント(第44代大統領に
ちなんで)で販売し、好調な売り上げを記録した。
また業界第二位のクリスピークリームでは、新商品の販売ではなく、
就任日当日にカスタマーに無料で1個好きなドーナツをプレゼントした。
他の商品を購入しなくてももらえるというのだから、太っ腹だ。
さて、この2社。同じように時流に乗っかって自社の商品及び企業PR
を図ったのであるが、ダンキンドーナツのほうがより効果的かつ戦略的に
PRを展開しているといえる。
それはなぜか?同社では、2009年度の広告戦略を今回のキャンペーンに
先駆けて発表している。それは「You Kin’ Do It」と銘打った一大
プロモーションである。 同キャンペーンは1月5日に、全米の三大TV
ネットワークのゴールデンタイムにCMを放映するとことからスタートした
ものだ。ちなみに、スローガンの「Kin」はイコール「Can」を意味するので
あるが、社名ともじって、あえて「Kin」としているのである。
つまりは、昨今の厳しい経済環境下においても、「私たちならやれる!
やりとげられる」「あなたならできる!乗り越えられる」そうアメリカ国民に
対しメッセージを発信し、鼓舞することが、同社に課せられた責務であると
いうのである。
このように、一貫したコアとなるなじみやすいメッセージを発信しながら、
関連するキャンペーンやイベントを年間を通して展開することによって、
消費者のマインドシェアを高め、企業価値を高めようとしているのである。
↓↓↓さらに詳しいニュースの裏側はコチラ↓↓↓
【ニュースの裏側】
アメリカ国民に絶大な人気を誇る「ドーナツ」販売の二強、「ダンキン
ドーナツ」と「クリスピークリーム」が、オバマ氏の大統領就任を祝う、
キャンペーンを行った。
まず、業界第一位のダンキンドーナツでは期間限定で新商品を販売。
商品名は、アメリカの国旗(星条旗)にちなんだ「Stripes」(星と
ストライプ)である。価格は1個89セント、全米のダンキンドーナツの
店舗で、1月17日の土曜日からから20日までの間、販売され、好調な
売り上げを記録した。
今回の商品は、ソフトドーナツをシュガーフロストでコーティングし、それを
赤・白・青の星型やストライプの砂糖で彩ったものだった。そう、ちょうど
アメリカ国旗のそれのように。
ちなみに、国旗にちなんだ商品にしていたのは、民主党のオバマ氏が大統領と
なろうとも、また共和党のマケイン氏が大統領となっていたとしても、問題
なく販売できるという点を踏まえているからである。
それでは、競合である業界第二位のクリスピークリーム社では、どのような
スペシャルオファーを消費者に提示したのだろうか?
同社が行ったのは、新商品の販売ではなく、就任日当日にカスタマーに
無料で1個好きなドーナツをプレゼントするというものだった。他の商品を
購入しなくてももらえるというのだから、太っ腹だ。
クリスピークリームは1937年ノースカロライナ州に誕生。ここ日本では
2006年12月に新宿サザンテラスに1号店がオープンしたが、オープンから
数年経過した今でもまだ行列が絶えない。
ちなみに、私がたまに利用する同社の店舗では、列に並んでいる間に、
試食用の同社の看板商品オリジナルグレーズドがただでもらえるサービスが
行われている。
※クリスピークリームWeb Site:http://www.krispykreme.com/
一方のダンキンドーナツは1948年にマサチューセッツ州で誕生。
世界30カ国、7900店舗以上を展開する世界最大のドーナツ販売チェーンである。
また、ドーナツだけでなく、マフィンやクッキー、そしてサンドウィッチや
各種ドリンク類なども販売しており、メニューバリエーションが幅広い。
残念ながら日本からは、1998年に業績不振を理由に撤退しており、現在は
店舗展開をしていない。余談ではあるが、同社では、「警察官が制服&
パトカーで来店すればコーヒー&ドーナツを無料にします」と宣言しており、
「警察官=ドーナツ好き」というアメリカの俗説の仕掛け人であると
言われている。
ちなみに、ダンキンドーナツの社名の由来は、「Dunk In」、要は
ドーナツをミルクに浸して食べるという欧米の習慣からきているといわれている。
※ダンキンドーナツWeb Site:https://www.dunkindonuts.com/
「新大統領の就任と新年を祝うために、このように我が社らしいユニークな
形で参加することは、とりわけ昨今のこの厳しい経済環境下において、
アメリカ全土で毎日一生懸命に働き、走り続けている労働者のみなさんへの
サポートであり、そして讃辞でもある。」
このようにダンキンドーナツのマーケティングオフィサー、フランセスは
メディアに対し発信している。
「我々は、この新大統領就任を、誰もが(経済的な負担なく)気軽に楽しめる
ドーナツを用いて祝いたかったのです。」
第44代のアメリカ大統領の就任を祝うことから、同社では「Stars&Stripes」を、
Mサイズのホットコーヒーもしくは、ホットチョコレートを購入することを条件に
、ワシントンDC及びいくつかの店舗にて、1月20日のみ、44セントで提供した。
ちなみに通常は、このドーナツ1個は89セント。
実はこの「Stars&Stripes」ドーナツの販売であるが、同社の2009年度広告戦略の
一環なのである。同社では、2009年度の広告キャンペーンのメインスローガンを、
「You Kin’ Do It」としている。
同キャンペーンは1月5日に、全米の三大TVネットワークのゴールデンタイムに
CMを放映するとことからスタートしたものだ。ちなみに、スローガンの「Kin」は
イコール「Can」を意味するのでであるが、社名ともじって、「Kin」と
しているのである。
ちなみに同社の発信するキャンペーンのメッセージ(原文)は下記のような
内容となっている。
You kin' make it through the workday.
You kin' shovel out that driveway.
You kin' pass that exam.
You kin' finish that paperwork.
このようにどんなに厳しい経済環境下においても、「私たちならやれる!
やりとげられる」「あなたならできる!乗り越えられる」そうアメリカ国民に
対しメッセージを発信し、鼓舞することが、同社に課せられた責務であると
いうのである。同社ではとりわけ、労働者層に対してフォーカスしている。
「金銭的に無理な負担なく」、毎日のちょっとした幸せな時間を提供すること、
そして明日のエネルギーを養うことを、同社のドーナツやサービスを通して
実現したいとしている。
お気づきのとおり、このフレーズ、オバマ大統領の有名なフレーズの一つ
とそっくりである。時流にうまく乗った広告キャンペーンなのだ。
同社では、2009年を通してテレビ、ラジオ、広告物などを通してメッセージ
を発信していくほか、さまざまなスペシャルイベントやキャンペーン、
スポーツマーケティングやオンライン調査なども展開する予定だと発表
している。
ちなみに、今年からダンキンドーナツ社は、Sara Lee Foodserviceと
パートナーシップを結んだことにより、ワシントンDCにある議員会館の一つでは、
同社のドーナツが食べられるようになった。これも、2009年度の同社の広告戦略
に適った手法である。議員会館でドーナツを提供することにより、政治家や
リーダーたちは、包装やチラシなどから同社のメッセージに触れることになり、
その結果、彼らの活動をモチベーとすることができると同社は発表している。
多くのアメリカ国民にとって、「ダンキンドーナツを訪れ、コーヒー
(とドーナツ)を楽しむことは、毎日の定例の儀式」のようなものである…と
同社は言う。ちなみに、ダンキンドーナツのコーヒーの2008年の売り上げは、
15億杯以上にのぼったそうである。先述の「警察官=ドーナツ好き」という
通説のように、同社は「ドーナツ=アメリカ人の毎日の定番」「ドーナツ
=労働者の味方」といったわかりやすいメッセージを繰り返し発信すること
によって、同社が占める、消費者のマインドシェアを高めているのである。
そして、あたかも「ダンキンドーナツ=日常生活に当たり前のもの」として、
そのポジションを維持しているのである。
さらに、同社は面白い調査結果を同社は発表している。カスタマー満足度
調査の結果によると、同社はコーヒーカテゴリーの中で満足度No1に輝いた
というのである。無論、この好結果を利用しない手はない。
同社ではそれを、消費者の期待に沿ったサービスを提供することはもちろん、
「それ以上」を常に提供し続ける企業なのだとして、さらに企業価値を高めている。
【PRの切り口】
ダンキンドーナツ、クリスピークリームの両社ともに、オバマ新大統領就任
というアメリカの国家を挙げての一大イベントに上手に乗っかって、商品及び
企業をPRした事例である。
その中でも、ダンキンドーナツが2009年度を通した年間キャンペーンの
戦略をいち早く発表し、頭ひとつ抜けた感がある。また、誰もが知っている
フレーズを上手にもじったキャンペーンのスローガンや、あくまでも「一般の
消費者、労働者(ある意味弱者ともとれる)」をサポートしていくことを
主目的とした見せ方もうまい。
【今週の目ウロコ度】
3ウロコ
「首尾一貫」科目
方針や態度などが初めから終わりまで変わりなく同じであること。
筋が通っていること。
【編集後記】
【スゴイ★PR】編集担当の秦泉寺 明佳(じんせんじ さやか)です。
今回のネタに合わせて、クリスピークリーム社のバレンタインの
プロモーション(アメリカ)を見つけたので、この場でちょこっと紹介
したいと思います。プロモーションは「SHARE THE LOVE」。
同社のバレンタイン向け商品は、ハート形のドーナツ。色は、ホワイトの
アイシングをトップに、その上に赤、ピンクでデコレーションされたなんとも
ラブリーな代物。そして、このハート型ドーナツを12個(1dozen)購入するごとに、
オリジナルのバレンタインデーメッセージカードが12枚もらえるのだそうです。
気軽に友人・知人にハート型ドーナツ&カードを送りましょうというもの。
お義理のチョコレートにまでカードを購入していては、手間とコストが
かかってしまいますよね。そんな時に、ちょっと嬉しいサービスかもしれません。
※ブログも好評(?)更新中 http://ameblo.jp/editorsayakajinsenji/
【【スゴい★PR】のPR】
○/ 「社長さ~ん、PRですよ~」
<□
/> 「良い商品なのに思うように売れない。どうしたら売れるのか?」
「会社のブランド力を向上するために何ができるの?」
「せっかくの新商品、雑誌やTVで紹介してもらいたい!!」
→企業と社会、人のコミュニケーションを創造しています
「総合PRサービス、マーケティングサービス」はコチラ
http://www.interbreed.co.jp
→新サービスがスタートしました
【スゴい★プレスリリース添削塾】
貴社で作成したプレスリリースを、客観的なプロの視点で
添削、作成指導します。今なら、サービス開始記念価格!
資料請求・お問い合わせはコチラから
sugoten@interbreed.co.jp
→「商品PRのアイディアにおこまりですか?」
商品のPRを円滑に推進するためのPR戦略をご提案・実行支援いたします
http://www.interbreed.co.jp/marketing/index.html
→マーケティング・コミュニケーション人材をお探しですか?
企業が事業戦略を推進する上での最適な人材確保をサポートしています
http://www.interbreed.co.jp/jinzai/index.html
→マーケティング・コミュニケーション業界でのキャリアアップをお考えですか?
http://www.interbreed.co.jp/jinzai/index.html