【今週のHOTニュース From the USA】
米最大手玩具販売企業が、「乳幼児・子どもの安全」に関する情報を
提供する自社WEBサイトのコンテンツを大幅拡充。
親達への有益な情報提供を通して同社が行った、効果的な2つの
ウェブPRとは!?
【今週のサマリー】時間の無いアナタはここだけチェック!
米最大手玩具販売企業であるトイザらス社が、自社のウェブサイト
コンテンツの大幅リニューアルを発表した。
同社では、もともと自社のCSR活動として、ウェブサイトを通して、
「乳幼児や子どもの安全」を守るために有効となる情報を提供してきた。
また、その一環として世界的な組織である「セーフキッズ・ワールドワイド」
との長期パートナーシップを結び、親達への啓蒙活動・情報提供を続けて
きたのである。
しかし、同社のそんな活動に対する認知度は、伸びていはいるものの
まだまだというのが実情であった。そこで、サイトの認知を高め、訪問者数
を上げ、そしてそれにより、自社の企業活動への理解、ブランド価値、そして
商品の認知を高めようと今回のリニューアルを図ったのである。
今回のリニューアルに際しては、まずサイト全般の提供コンテンツの拡充
をはかり、とりわけ昨今の消費者の関心が高い「製品の安全性・リコール」
に係る情報提供を充実させた。
また、毎月テーマを変えて更新される情報コーナーを設け、ユーザーが
更新情報を求めて、定期的に再訪する仕組みを設けている。
さらに、これまでも提供してきた公益性の高い情報に結びつけて、自社の
店舗で購入が可能な商品を紹介し、ユーザーの実際の購買行動を喚起する
仕掛けも盛り込んだのである。
CSR活動は、企業側の利益やエゴトいった側面ではなく、社会にとっての
利益、すなわち公益性に立脚する活動で得あり、概ね消費者からも好意的に
捉えられている。だからこそ、その活動から発信された情報、提供された
財、また提供者に対して高い信頼度をもつ。ウェブサイトを訪れた消費者を、
「上手にマインドコントロール&誘導」し、購買行動へも結びつけて、
企業PR・商品PRをWEBを有効に活用して行った事例である。
↓↓↓さらに詳しいニュースの裏側はコチラ↓↓↓
【ニュースの裏側】
米最大手玩具販売企業である、「Toys 'R'Us, Inc.(以下、トイザらス社)」
が、自社で運営しているウェブサイト、「Toys’R’Us.com/Safety」に新しい
企画を盛り込み、コンテンツを拡充すると発表した。
このウェブサイトは、大切な子どもたちをあらゆる危険から守りたいと
願う全米の親達に、有益な情報を提供したいとして、昨年秋にカット
オーバーしたものである。
その結果、少しずつ同サイトを訪れるユーザーの数が増加し、
認知も高まってきていた。しかし、同社ではさらに情報提供を強化し、
親たちを啓蒙し、子どもたちの安全を守ることをサポートしていくことが
同社のCSR活動における最重要事項であるとして、今回のサイト拡充を
行ったと発表したのである。
※Toys’R’Us.com/Safety http://www.toysrus.com/Safety
さて、ここでトイザらス社について少しおさらいをしたい。
トイザらス社はもともとアメリカワシントンで、子供家具・洋品店を
運営していたチャールズ・ラザラス氏が、1948年に同店舗に玩具専門
コーナーを設置したことにはじまる。その後、1957年からトイザらス社
へと名称変更。ちなみに、この社名であるが、「Toys are us.
(おもちゃのことなら私たちに)」という意味があると言われている。
現在の本社はニュージャージー州ウェイン、全世界で1500以上の
店舗を展開している。その内訳は、米国内にトイザらス585店舗、
ベイビーザらス262店舗、他33カ国に660店舗となっている
同社Webサイトより)。
※トイザらス社 Web Site http://www.toysrus.com/
日本では、1989年に日本トイザらス株式会社として設立された。
国内にトイザらス148店舗、ベイビーザらス20店舗(ともに2008年1月)
を展開している。
トイザらス社では、自社のCSR活動を、「乳幼児・子どもたちの
安全を守る」ことを主眼として展開してきた。そこで、同社では
世界規模のネットワークを持つ組織である、「Safe Kids World Wide
(以下、セーフキッズ)」と長期でのパートナーシップを結んでいる。
セーフキッズは、1987年にジョンソン&ジョンソン社のサポート
によるChildren’s National medical Centerによって設立された。
同組織は、14歳以下の子どもたちを不測の事故や怪我、ひいては
死などの危険を回避し、それらの危険から子どもたちを守るために
親たちを日頃から、意識高くさせ、また教育するような活動を
積極的に展開することを、存在目的としている。
トイザらス社では、セーフキッズと連携し、先述の自社サイト内で
子どもたちの安全を守るための啓蒙キャンペーンを行ってきた。
キャンペーンは、1年の中で最も子どもたちが怪我をしたり事故に
巻き込まれる可能性が高い時期に展開されている。要は、子どもたちの
課外活動が増える時期であり、「Summer Safety」「Halloween Safety」
「Holiday Toy Safety」などといった具合である。
トイザらス社では、その時期特有の起こりうる事故や怪我、使用する
玩具に対して留意すべきことなどの情報を、ウェブサイトを通じて提供
してきたのである。
では、今回トイザらス社では具体的にどのように同ウェブサイトの
コンテンツ拡充を行ったのであろうか?
一つは、これまでのサイトコンテンツ全体の情報量拡充・見直しであり、
もう一つは乳幼児の安全に関する情報を、月ごとに特色づけて提供して
いくことである。
コンテンツ全体に拡充された情報としては、下記のようなものがある。
・最新の安全にかかわる最新情報やニュースとその詳細
・製品リコールに関する情報と、その更新情報をE-Mailで得るための
サインアップ機能
・同社の製品の、安全性と品質保証基準の概要
・製品の安全性に関するよくある質問(Q&A)
・セーフキッズワールドワイドの幼少期の怪我や事故に関する
調査結果の開示
・トイザらス店頭及びオンラインショップで入手できる、安全に
かかわる各種製品情報
さらに、9月のマンスリー情報としては、乳幼児にフォーカスした情報
提供をしている。乳幼児の安全性を確保するために、家庭内で行うべき
対策から、課外活動時、旅行時などに備えるべきことなどを中心に様々な
情報提供を行っている。
また、それだけではない。そうした対策を実施する際に必要となる
ツールとして、親達に対して、しっかりと自社の店舗・オンライン
ショップの利用と商品の提案も行っているのである。例えば、9月なら
下記のようなラインナップ(商品サイトへのリンク)だ。
・Travel Safety Gear
多種の(Britax BoulevardRCS などの(※著名なカーシートブランド))
チャイルドシート
・Nursery Safety Merchandise
多様なモニター類(別部屋などで眠っている赤ちゃんを監視するための
モニターやサウンドシステム)や、寝袋、幼児向けベッドレールなど
・Childproofing Tool
扉、引き出しなどのロックや、コンセントカバー、家具の角や
出っ張り用カバーなどのらゆる緩衝材など
・Bathroom Safety Product
温度計、トイレの便座ロック、セーフティーレール、蛇口カバーなど
このように、同社ではこれまでもCSR活動を通して、社会貢献そして
企業価値の向上に努めてきたのである。そしてさらに今回のウェブサイト
リニューアルに伴い、そこで提供してきた公益性の高い視点からの情報を、
より効果的にカスタマーのウェブサイト再訪と、実際の消費行動喚起にも
結びつけようとしたのである。
第一に提供する情報の密度を上げサイト自体の価値が向上している。
また定期的に(毎月)更新される鮮度の高い情報を設けて、ユーザーに
定期的なサイト訪問のきっかけ(理由)を与えている。
また、一連の中国製おもちゃの危険物質混入事件などもあり、
消費者の製品の安全性への関心が高まっている中で、商品リコールの
更新情報を発信する目的でのユーザー情報の獲得を行い、同社からの
情報発信の機会、ユーザーとの関係性を良好に保持する機会を
創出している。
このように、ユーザーのマインドシェアを高めておくことにより、
常に自社の存在を意識させているのである。そして、公益性の高い
情報の提供は、同社への信頼感・親和性を生むことに効果的であり、
それにプラスする形で商品情報を提供することで、同社が提供する
商品・サービスへの信頼度も高まるのである。
ユーザーの心をつかむ情報は、ユーザーによってまた時と場合に
よって千差万別である。だからこそ、定期的な「公益性が高く有益な
情報+商品情報」の提供を繰り返し行っていくことが重要であり、
それはまさに、「企業PR+商品PR」を繰り返し行っていることでもある。
その結果、同社では企業価値の向上、そして商品を上手く認知させ、
消費者を囲い込んでいくことにも成功しているのである。
また、情報提供の際には、消費者に対し「わかりやすい導線」を
設け、そのゴールは意図的に企業側の狙いの帰着点にしておくことも
重要である。その際に、あからさま過ぎず、売り込まれているという
感覚を消費者にもたれないためにも、入口に「公益性の高い情報」と
いう仕掛けを設置したことが有効だったのである。WEB上での導線を
きっちり設計して、企業PR・商品PRを行った事例である。
【PRの切り口】
WEBサイトからの情報発信をいかに上手く行うかは、せっかく手間を
かけて作成したHPの価値を落とさないためにも重要であるが、やはり
難しい。
ユーザーをHPに呼び込んでくるためには、そこへ到達させるための
導線を作りこむか、もしくはユーザー側に訪問させる動機・理由を与え、
ひいては繰り返し訪問させる仕掛けも必要になるのだ。
トイザらス社では、自社のCSR活動及び商品PRを、WEBを通してより
効果的に行うために、WEBサイトコンテンツの見直しを図った。
まず、サイト全般の提供コンテンツの拡充をはかり、とりわけ昨今の
消費者の関心が高い「製品の安全性・リコール」に係る情報提供を充実
させた。
また、毎月テーマを変えて更新される情報コーナーを設け、ユーザーの
定期的な再訪を促す仕組みを設けている。
さらに、これまでも提供してきた公益性の高い情報に結びつけて、自社の
店舗で購入が可能な商品を紹介し、ユーザーの実際の購買行動を喚起する
仕掛けも盛り込んだのである。
CSR活動に関する情報や、そこから発信された情報、提供された財、
また提供者に対しては、消費者は概して好意的であり、高い信頼度をもつ。
ウェブサイトを訪れた消費者を、「上手にマインドコントロール&誘導」し、
購買行動へも結びつけた、企業PR・商品PRをWEBを有効に活用して行った
事例である。
【今週の目ウロコ度】
3ウロコ
「深謀遠慮」科目
深く考え、先を見通して物事を設計・計画すること。
【編集後記】
【スゴイ★PR】編集担当の秦泉寺 明佳(じんせんじ さやか)です。
私もそうですが、一般消費者が企業のHPを訪れる機会なんて、そうは
多くありませんよね。例えば法人を顧客とするような仕事に就いている
方なら機会もあるでしょうが、今回の玩具やベビー用品の消費ターゲット
となる多くは主婦の女性たち…。どう考えても積極的に、企業HPを閲覧
することはなさそうです。そしてそのままでは、どんなに素晴らしい
CSR活動を行っていても、どんなにためになる情報をWEB上で提供してい
ても、なかなか多くの人の目に触れ、理解されることにつながりません。
だからこそ、「訪れる理由」「訪れると得られる有益な情報」「訪れ
やすく、利用しやすい環境(わかりやすい導線)」を備えたウェブサイト
としてリニューアルさせた今回の試みは効果的だったのだと思います。
また、消費者のある意味「マインドコントロール&誘導」の仕掛けも
有効だったよ思います。
「危険だよね」→「だから危険を回避して守らないとね」→「その
ためには、これ(商品)が良いんだよ」
…まんまとはまりそうです。
とっても基本的な、人間の思考回路と行動パターンですが、これが
応用できる場面は少なくないのではないでしょうか?
※ブログも好評(?)更新中 http://ameblo.jp/editorsayakajinsenji/
【PR会社のPR】
○/ 「社長さ~ん、PRですよ~」
<□
/> 「良い商品なのに思うように売れない。どうしたら売れるのか?」
「会社のブランド力を向上するために何ができるの?」
「せっかくの新商品、雑誌やTVで紹介してもらいたい!!」
→企業と社会、人のコミュニケーションを創造しています
「総合PRサービス、マーケティングサービス」はコチラ
http://www.interbreed.co.jp
→新サービスがスタートしました!!!!
【スゴい★プレスリリース添削塾】
貴社で作成したプレスリリースを、客観的なプロの視点で
添削、作成指導します。今なら、サービス開始記念価格!
資料請求・お問い合わせはコチラから
sugoten@interbreed.co.jp