【今週のHOTニュース From the USA】
世界最大手アルコール飲料メーカーが、米有名元女子サッカー選手による
「ガール・トーク」イベントをサポート。
イベントを通して訴えられたメッセージとサポートした同社の狙いとは?
【今週のサマリー】時間の無いアナタはここだけチェック!
世界最大手アルコール飲料メーカー、Diageo(ディアジオ)社が、
アリゾナ州フェニックスのカトリック系私立女子高校で開催された
「Girl Talk」イベントのサポートを行った。
今回のトークセッションで同社とイベントを主催するNPOがフォーカス
したポイントは、「未成年者の飲酒の危険性」についてであった。そして、
その危険性について語ったのが、アメリカで女性の良きロールモデル
として、人気・知名度ともに高い、元女子サッカーナショナルチームの
キャプテンであった。そのためニュース性も高かったのである。
Diageo社はアルコール飲料メーカーであり、もちろん自社の商品を
よりたくさんの人に、より多くの機会に選び、飲酒してもらうことが
同社の利益を生むのである。しかし、その商品は功罪併せ持つ
「アルコール」なのである。例えば、「アルコール依存症」やそれに
伴う様々な事件・犯罪などは社会問題となっている。
また、同社がいつこの社会問題に絡んで、商品や企業活動を批判
されるかもわからないのである。
そこで同社では、適切な情報提供を行い、「責任ある飲酒」を
消費者に徹底させることは、社会企業として大事な責任であるとともに、
ひいては自社の利益・企業力を守るためにも重要であると考えて今回の
取り組みを行っているのである。
Diageo社では、このような施策・活動の実施を通して、万が一の
危機発生時にも持ちこたえられる、「企業の信頼性」「ブランド力」
を高めることに成功しているのであり、適切な「危機管理」を行って
いるのである。
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【ニュースの裏側】
世界最大手アルコール飲料メーカー、Diageo(ディアジオ)社が、
アリゾナ州フェニックスで開催された「Girl Talk」イベントのサポートを
行った。
今回のイベントの主催は、「The Century Council」というNPOである。
同団体は、未成年者の飲酒と飲酒運転を撲滅すべく、ディアジオ社や
その他の蒸留酒造メーカーによって発足したものである。
Diageo社は、世界180カ国以上の国と地域でアルコール飲料を販売
しており、その営業拠点も世界80カ国に及ぶ。ギネス社とグランド
メトロポリタン社の合併により1997年に設立された同社、本社は
イギリスロンドン、従業員数は全世界で22000人を超える。
設立以来、「世界で最も成功するアルコール飲料メーカーになる」
という目的のもと、飲料事業以外の部門を積極的に売却し、アルコール
飲料に特化し、流通チャネル開発、商品開発、セールスプロモーション、
CSR活動など、様々な企業努力を行ってきた。
※Diageo plc Web Site: http://www.diageo.com/
日本では、1998年にギネスの日本駐在事務所として、ディアジオplcの
100%子会社として進出。その後、2002年にディアジオジャパン株式会社と
名称変更、翌年スミノフアイスの販売を開始した。その他にも、私たちにも
おなじみの様々なアルコール飲料を取り扱っている。
【Diageo社の主な商品ラインナップ】
・Guiness(ギネス・ビール)
・Kilkenny(キルケニー・ビール)
・Smirnoff(スミノフ・ウォッカ)
・Cuervo(クエルボ・テキーラ)
・Johnnie Walker(ジョニーウォーカー・スコッチウィスキー)
・DomPerignon(ドンペリニヨン・シャンパン)
・Moet&Chandon(モエエシャンドン・シャンパン)
・Hennessy(ヘネシー・コニャック)
・BAILEY‘S(ベイリーズ・リキュール)
上記のラインナップを見るだけでも、同社の企業規模の大きさと
その業界、社会への影響力の強さがうかがえる。
さて、そんな同社が今回アメリカアリゾナ州フェニックスにある
Xavier College Preparatory(私立カトリック系女子高校)で開催された
あるイベントのサポートを行った。
そのイベントとは、「Girl Talk(ガール トーク)」。
同イベントが開催されたのは、「女子」高。そして、そのイベントで
講演を行ったのが、元「女子」アメリカナショナルフットボールチームの
スター選手、Julie Maurine Foudy(ジュリー・ファウディ)である。
つまりは、女子による女子のためのイベント(トークセッション)
だったため、「ガール トーク」と呼ばれたのだ。
今回のイベントの表の「顔」として講演を行ったジュリー氏は、1987年から
2004年までナショナルチームで活躍したミッドフィルダーで、3度の
オリンピック出場(金メダル2個・銀メダル1個)、チームキャプテンを4年間、
副キャプテンを9年間つとめたという輝かしい経歴の持ち主。
引退後は、解説者などもつとめながら、2006年には自らが
「The Julie Foudy Sports Leadership Academy」を設立した。
ここでは、12歳から18歳の女子向けに1週間程度のスポーツ中心の
プログラムを通して、リーダーシップを育成するコースを展開している。
ジュリー氏自身が自分の使命として、子供たちや女性の自立、キャリア育成、
豊かな生活を実現するための様々な活動を行い、そして支援することを
挙げている。
アメリカでは、「サクセス・ウーマン」の一人であり、女性にとってのロール
モデルとして有名でもある。
さて、そんな知名度も抜群のジュリー氏を介して、ディアジオ社とNPO団体が
発信したメッセージ、それは「未成年の飲酒の危険性」。
今回のトークイベントは、Teenage Research Unlimited(TRU)によって行われた、
ある調査結果から、ティーンエイジの女の子に対し、十分な教育を施し、
飲酒に対する適切な情報を与え、また子どもと両親間の「アルコールの危険性に関する」
コミュニケーションを改善し、促進することは、未成年者の飲酒を抑制・撲滅する
うえで、非常に有効だと判断し、実行された。
同社では、今回のイベント以外にも、「飲酒の危険性」や「正しい飲酒の
方法」をきちんと人々に認識してもらうための、様々な啓蒙キャンペーンを
全世界で展開している。
要は、自社の展開する商品の「罪」の部分をきっちりと情報開示し、
人々に警鐘を鳴らしているのである。その手法としては、各種広告物などでの
告知、そして同社では活動のコアとして、「DRINKiQ」という、
「責任を持って飲酒を」というメッセージのもと、飲酒に関する様々な情報を
発信するサイトを運営し、人々への情報提供、ウェブサイトを通しての
教育・啓蒙活動に取り組んでいる。
※DRINKiQ Web Site :http://staging.drinkiq.com/
適量のお酒であれば、必ずしも100%体に悪いものではない。適量のお酒に酔って
日々のストレスを軽減できることもあろう。
しかし、アルコールは未成年者の飲酒という違法な行動や、
アルコール依存症(中毒)、飲酒運転、それに伴う様々な事故・犯罪など
一歩間違うと、大問題を引き起こす可能性がある。
事実、こういった問題は大きな「社会問題」であり、それに対し、
企業・コミュニティ・政府・個人が積極的に解決に向けて取り組むことは
必須なのである。そしてそんな「功罪」併せ持ったアルコールを世界的に
販売しているのがDiageo社である。
一度、この「罪」の面がクローズアップされるような事件が起きれば、
同社の商品や企業活動への批判が発生し、ブランド力・企業力の低下が
引き起こされるといった、どんな「クライシス」に見舞われるかも
わからないのである。
その予防のためにも、同社では、「責任を持った飲酒を」ではないが、
「責任を持ったアルコール販売を」という自社の「責任」とその重大さを
強く理解し、またそれに対する危機感を持って情報開示、CSR活動を行って
いるのである。
そして、それを通して自社にふりかかる「危機」を事前に抑止し、
また万が一の発生時にも「危機」の及ぶ影響を最小限に食い止められる
自社の企業力の向上に努めているのである。
企業活動には、様々な「危機」が潜んでいる。クライシスが発生して
からの対応のみが「危機管理」ではない。「備えあれば憂いなし」で、
発生時のシュミレーションや対応マニュアルなどを作成することも
「危機管理」である。
さらには、今回のDiageo社のように、事前に「危機」を想定し、
想定された「危機」自体を発生させないための施策も「危機管理」である。
Diageo社では、このような施策・活動の実施を通して、万が一の
危機発生時にも持ちこたえられる、「企業の信頼性」「ブランド力」
を高めることに成功しているのである。
【PRの切り口】
自社の提供するサービスや商品に、「落とし穴」や「罪」となりうる
部分、また「クライシス」を引き起こす可能性があるものは含まれて
いないのか?
リスクや危機を事前に予測し、それに対して適切な事前策を施し、
日頃から備えておくことは、企業の危機管理において重要である。
今回のDiageo社では、自社の商品の持つ「負」の面と正面に向きあい、
適切な情報提供を行ってきた。そして、「責任ある飲酒」を消費者に
徹底させることを社会企業として大事な責任であるとともに、ひいては
自社の利益・企業力を守るためにも重要であると考えて、様々な取り組みを
行っているのである。
Diageo社では、このような施策・活動の実施を通して、万が一の
危機発生時にも持ちこたえられる、「企業の信頼性」「ブランド力」
を高めることに成功しているのであり、適切な「危機管理」を行って
いるのである。
日頃から、予防線を張り、自社の商品力・ブランド力・企業力を
高めておく「危機管理」活動は、万が一の時に「危機の影響範囲」
最小限にとどめ、恒常的な企業活動を展開する上で、重要なのである。
【今週の目ウロコ度】
3ウロコ
「安に居て危うきを思う。思えば即ち備え有り。備えあれば憂い無し」科目
(春秋左伝 襄公十一年)
平時(平和な時)にも、危機や難題に対する備えを忘れないでいること。
【編集後記】
【スゴイ★PR】編集担当の秦泉寺 明佳(じんせんじ さやか)です。
今回のDiageo社のニュースをピックアップした際に、私はJTの車内吊り
広告を思い出しました。あれは、「喫煙マナー」の向上を啓蒙するもの
ですが、受動喫煙のリスク軽減を配慮した「マナー」も発信されていた
と記憶しています。
今回の「アルコール」や「たばこ」のように、功罪両者を併せ持つこと
が非常にはっきりしている商品、考えてみれば多くあるような気がします。
「良いところもあれば、悪いところもある」そんなものですよね。
だからこそ、もしもその「悪い面」が強く出てしまった時のことを
考えて日頃からきちんと備えておくことが重要なのですよね。もし、同じ
ような「危機」「失敗」が起こったとしても、それに対し何の備えも
していなかった企業と、していた企業では、人々や社会の印象も違います。
「もしも」に備えること、そのリスクを読み、備え、有事には落ち着いて
適切に回避していくことが、やはり大切なのではないでしょうか?
またそんな備えや態度が、もしもの時の「信頼失墜」を防ぐのだと
思います。
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