【今週のHOTニュース From the USA】
「米国の飲料メーカーが、タルトチェリージュースを不眠症克服の
救世主としてPR。同商品、二度目のヒットの予感!」
【ニュースの裏側】
日本でも、特保飲料(特定保健食品)や機能性飲料と呼ばれる飲料が世に登場し、人気を博してから久しい。
日本では、1991年に栄養改善法に基づいた特定保健食品の運用が始まった。
そう、人々が飲料に求めることは、「のどの渇きをいやす」「おいしい」ということだけでなく、「いかに健康や美容に効果的に働くのか?」といったことに広がり、また重要度も高まっている。
アメリカでもそれは同じ…か、もしくはより進んでいるかもしれない。
様々なサプリメントや健康管理・美容維持に関する産業が盛んなアメリカ。企業は、植物が持つ様々な栄養素や、人体が必要とする成分に着目し、商品を企画・開発している。
今回取り上げる企業は、アメリカNY週のCherry Pharm Inc.である。同社は2004年に設立され、2006年から同社の看板商品であるその名も、「Cherry Pharm」というタルトチェリージュースの販売を開始した、まだまだ若い企業である。
※Cherry Pharm,Inc. http://www.cherrypharm.com/
しかも同社の商品はこの、「Cherry Pharm」シリーズ(3種)のみ。設立当初から、タルトチェリーの持つ機能性に着目し、健康維持・管理に対する効果を提携機関を通して医学的に研究・検証し商品化に至ったのである。
つまり、当初から会社設立・商品開発の目的が明確であり、一貫している。
タルトチェリーは、その豊富な植物性栄養素で注目されているフルーツである。具体的には、人間の健康管理やアンチエイジングに有効な抗酸化作用を持つ抗酸化物質を17種類も含んでいるのである。
同社では、ここで17種類の抗酸化物質を一くくりにして、「抗酸化作用飲料」として「Cherry Pharm」の商品PRを行わなかったところがすばらしい。
なぜならその結果として、コンスタントにメディアに取り上げられ、今また二度目のブレイクが起ころうとしているからである。
そんな「Cherry Pharm」の最初のPR戦略は、主に、「アスリート」を対象として行われた。それは、タルトチェリーの持つ植物性栄養素の機能と、アスリートが必要としているものに一致していたからだ。具体的には、タルトチェリーに含まれる「アントシアニン」が炎症を防ぐ効果があり、筋肉痛や筋肉の疲労を予防し、また回復を早める働きがあるのである。
そこで、同社は地元NY州を本拠地とするNHLチーム、NewYork Rangersに同社の商品を提供し、選手のメディカルケアをサポートしているのである。 スポーツ大国アメリカ、人気のチームや選手がこぞって愛飲しているドリンクとなれば、そのPR・宣伝効果は絶大である。また、同チームのホームページ上で、チームドクターがコメントしているため、より信憑性があり、人々の目に留まる。
さらには、商品はきちんと医学的にもその効果が証明されているとくれば、まさに鬼に金棒だ。
さて、この売り出し戦略が成功し第一のブレイクを経験した同社だが、それで安穏としていたわけではなかった。さらに、同社のこの「Cherry Pharm」を次なるターゲットに対し売り出していくために、タルトチェリーの持つ成分の研究を続けていたのだ。
そして、今回の同社のニュースリリースにより、次なるターゲットが明らかになった。それは・・・、
「睡眠障害・不眠症に悩む人々」
今回は、タルトチェリーが持つ17の抗酸化物質の中から、「メラトニン」にスポットを当てたのだ。「メラトニン」は、ストレスを和らげ、心地よい眠りに導く天然ホルモンであり、不眠症や時差ボケの解消に効果的な物質として有名である。
そこで同社では、Rochester 大学のメディカルセンターに依頼し、実際にこのメラトニンを含む自社商品Cherry Pharm」を被験者に飲んでもらい、飲まない場合との眠りにつくまでに要する時間や、眠りについた後に目が覚める回数などを検証したのだ。その結果、同社のチェリージュースが、睡眠障害・不眠症の改善に顕著な効果があることが実証されたというのだ。
「サプリメントや薬の代わりに、100%ナチュラルで美味しいタルトチェリージュース「Cherry Pharm」を、あなたの快適な睡眠のために」
と銘打っての売り出しがスタートしたのである…、第二のブレイクに向けて。
さて、同社の商品が含有する「抗酸化物質」は、まだ15種類もある。とすれば、同社にはまだ15回の新たなPR手法があるということである。
まだまだブレイクは続きそうである。
【PRの切り口】
商品の持つ強みを、一つ一つ分解した上で、その一つを最大限にチューンアップしPRのカギとして利用した、計画的なPR手法である。
今回の場合、「100%ナチュラル」「商品は抗酸化作用に優れている」「効果は医学的に証明されている」という大きなくくりでの商品の持つ強みと差別化すべきポイントは一貫してPRし続けている。根底は揺らいでいない
のである。ただし、それだけではすぐに新鮮味がなくなってしまう。 そのため、当初から、困ったときには常にニュースになる「新味」を出せるように戦略を打っていたのだ。
そう、たくさんある武器を、相手に応じて小出しにする戦略だ。
たとえPRしたい商品自体は変わらなくとも、これまではフォーカスしてこなかった、機能、効果、成分、強み、ニーズなどに着目することで、意外にまたニュースになる可能性はあるのではないだろうか?
【今週の目ウロコ度】
4ウロコ
「神は細部に宿る」 科目
【編集後記】
【スゴイ★PR】編集担当の秦泉寺(じんせんじ)です。
今回のニュースをピックアップした後、「この効能って本当なの?」と、それでもさすがにうがった見方をしてしまいました。そこで、ネットで「Cherry Pharm Reviews」とタイプし口コミ検索をしてみました。すると、おおむね好評価。無論、いくつかの「さくら」の存在があろうことを差し引いたとしても、どうやら商品の実力もなかなかのようです。
有名大学の研究機関の証明があっても、一消費者はうがった見方をすることもあるのです。情報過多の時代、盲目的には信じられません。
企業は、こうしたパブリックの「情報発信」を見逃しては生きてはいけないのね…と痛感しました。
※三十路暴言ブログも好評(?)更新中 http://ameblo.jp/editorsayakajinsenji/
【PR会社のPR】
○/ 「社長さ~ん、PRですよ」」
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