No.2757☆(株)ガイアフィールド(川崎市高津区) | 日本が誇る【すごい会社】

日本が誇る【すごい会社】

規模は小さくても、有名でなくても、日本一あるいは世界一の会社が我が国にはたくさんあります。製品やサービスの供給を通じて、我々の生活を豊かにしてくれる会社が我が国にはたくさんあります。そんな会社を、新聞・雑誌記事から抜粋してご紹介しています。

 

住宅のメンテナンスやリフォーム、売買・仲介などを幅広く手掛ける。

ベトナム市場を開拓している。足元では日本基準の品質で仕上げる内装工事が好調だ。耐震性などに優れたCFS工法(スチールハウス)の普及にも挑み、人材育成や教育機関との連携を進める。

CFS工法は木造住宅のツーバイフォー(2×4)と同じ枠組壁工法で、枠材に厚さ1.2~1.6ミリメートルの薄くて軽い鋼板を使う点が特徴。木材から鋼板に置き換えることで耐震性や耐火性を高め、シロアリ被害も防ぐ。同社は集合住宅に取り入れ、主力ブランド「リムテラス」として首都圏を中心に展開している。主な顧客は土地の有効活用を考える地主で、他の工法を含めて約400棟の施工実績を持つ。

海外をめざす契機となったのは2008年のリーマン・ショック。少子高齢化で先細りが懸念されていた国内住宅市場が一層冷え込んだ。進出先を模索するなか、日本と高温多湿な気候が似たベトナム市場はCFS工法の需要を見込めると判断した。

13年に現地法人を設立したが、CFS工法は基準を満たす鋼板がベトナムで生産されていないため目算通りには普及せず、代わりに内装工事に力を入れ、日本流の丁寧な仕事でベトナムに進出する日系企業などから信用を得て、年間4~5件の内装工事や電気工事を請け負うようになった。20年に本格化した新型コロナウイルス禍で落ち込んだ現地法人の売り上げは回復傾向にある。

CFS工法も諦めていない。普及に弾みをつけるため、ベトナム国立中部建設大学と組んだ。工法や工事基準を研究してもらうほか、人材採用につなげる狙いがある。ベトナム事業の持続的な成長に向け、まいた種が根を張りつつある。

『日本経済新聞』2024/03/30付。
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