No.2752☆ラピュタロボティクス(株)(東京都江東区) | 日本が誇る【すごい会社】

日本が誇る【すごい会社】

規模は小さくても、有名でなくても、日本一あるいは世界一の会社が我が国にはたくさんあります。製品やサービスの供給を通じて、我々の生活を豊かにしてくれる会社が我が国にはたくさんあります。そんな会社を、新聞・雑誌記事から抜粋してご紹介しています。

 

ピッキングアシストロボットの国内市場で約7割のシェアを握っている。

同社は、人間を3K(きつい・汚い・危険)の仕事から解放すること、そして人間にはできるだけクリエーティブな仕事をしてもらうことを主要目標に掲げている。高齢化や人手不足の深刻化に加え、コロナ禍を経てEコマース(電子商取引)市場が拡大したことによって物流業界、特に同社の主要顧客である倉庫分野での負担が大きくなり、創業時よりもロボットに対するニーズが高まっている。しかし、社会全体で見れば企業におけるロボットの導入率はまだ2割にも達しておらず、今後ますます広がっていく市場であるとも考えられる。

同社がフォーカスしているのは「投資効果」と「柔軟性」。ロボットは単純なことしかできない代わりに効率が高いので、様々なことができる人間とのギャップを埋めるのに適した存在だが、ロボットに何らかの変更を加えたい場合にはエンジニアがプログラムを改変する必要があったりするため、柔軟性は低い。昨今の物流業界では、調達から製造、在庫管理、流通、販売までがつながったサプライチェーンではなく、その時々で最適な調達先や納品先が選択される「サプライウェブ」という概念が広がっており、物流システムはますます複雑になっている。このようななかで同社では、顧客のやりたいことに何か変化が生じた場合に、できるだけ少ないプロセスで対応できる真の柔軟性があるシステムを提供することを目指している。

同社最高経営責任者(CEO)で技術を統括するモーハナラージャー・ガジャン氏はスリランカ出身。東京工業大学、Swiss Federal Institue of Technology in Zurich(スイス連邦工科大学チューリヒ校、ETH)でロボット工学を学んだ後、2014年に日本で同社を創業したという異色の経歴を持つ。

『NIKKEI Tech Foresight』2024/03/14付。
https://www.rapyuta-robotics.com/ja/