No.2738☆フクビ化学工業(株)(福井県福井市) | 日本が誇る【すごい会社】

日本が誇る【すごい会社】

規模は小さくても、有名でなくても、日本一あるいは世界一の会社が我が国にはたくさんあります。製品やサービスの供給を通じて、我々の生活を豊かにしてくれる会社が我が国にはたくさんあります。そんな会社を、新聞・雑誌記事から抜粋してご紹介しています。

 

建材大手。世界トップレベルの「異形押出成形技術」「薄膜コーティング技術」を駆使して建築資材、産業資材の2つの事業を展開。

取引先も含めた二酸化炭素(CO2)など温暖化ガス(GHG)排出量の把握に乗り出す。スタートアップのゼロボード(東京都港区)が開発した排出量算定システムを仕入れ先などと共有。サプライチェーン全体での対応を促し、今後予想されるGHG削減を巡る開示規制の強化などに備える。

今回フクビが導入したのはGHG排出量の算定・可視化クラウドサービス「Zeroboard」だ。原料の調達量や電気の使用量などのデータを取り込ませると製品やサービスごとに生じた排出量を自動で算定する。環境法令に対応したリポートや統合報告書に掲載するデータの出力も可能となっている。

2050年にCO2排出量を実質ゼロとするカーボンニュートラルの実現に向け、GHG排出量を算定・報告する国際的な基準「GHGプロトコル」はスコープ1~3の分類を提示している。工場での製造過程など自社が直接排出したものはスコープ1、電力などエネルギーの使用による間接的な排出はスコープ2。原料を調達する仕入れ先(サプライヤー)や販売先などサプライチェーンまで範囲を広げたのがスコープ3となっている。

フクビは人工木材を原料としたデッキ材「プラスッド」など環境に配慮した建材の開発、販売を進めている。30年までにCO2排出量を19年比30%減らす目標も立てているが、基準とするのはスコープ1、2のみだった。「Zeroboard」の活用でスコープ3への対応に着手する。

東証スタンダード上場企業。
『日本経済新聞』2024/02/09付。
https://www.fukuvi.co.jp/