市民は”円弱”にどう立ち向かうか | 直球オヤジの自由奔走生活

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座右の銘は「"行きたい"、"やりたい"、"欲しい"と思った時が"その時"」。55歳で早期退職し、高齢者と呼ばれるまでの今が"その時"。趣味のバイクや自転車は年齢的に待ったなし。エコノミーな生活で趣味を楽しむ。これをどう追い求めるかが、このブログのメインテーマです。

どんどん円安になっている。現在(2024年4月28日)158円台。この先どうなる?なんてことはお国や専門家に任せるとして、一個人としてこれを喜ぶべきか、悲しむべきか。そして、どう対処したらいいのか。自称、家計専門家の私はどう動いてきたかを書こう。

私は少ない資産ながら
リスクヘッジをしている。日本の経済や物価が少しずつ成長するような、お偉い先生方が楽観的に思い描く日本の未来ならば、手持ちの資産と年金でやっていける。しかし、世界は目まぐるしく動いており、日本円がこの先安定的とは限らない。限らないどころか、私はかなり悲観的だ。その一つが為替の相場。でも素人に相場を読むことはできない。ならば円高だろうが円安だろうが、どっちに転んでもいいように、家計のリスクヘッジをしている。

2022年、それまで
日本国債をいくらか持っていたが、どう考えても日本の未来は明るくない。そんなヤバイ国ではありながらも自分の国だから国債を持っていたが、デフォルトを恐れ、一部解約して米ドルを買った。私が口座開設しているネット銀行の為替手数料は米ドルの場合6銭/円と非常に安いだけでなく、預金金利がべらぼうに高かったことがきっかけとなった。当時、2年の定期預金金利が3.0%。日本円の定期預金は0.00〇%。限りなくゼロ。全くお話にならない。

外貨を買うのは初めてではなかったが、画面上で刻々と変わる為替レートを見ていると、そんな世界に足を踏み入れていいものかとちょっと怖くなる。意を決してポチッと押して買った10000$は
115.22円/$だった。買ってしまったら、その後は定期預金の満期を待つだけ。まだ満期になっていないので利息は得ていないが、今や3%の利息なんてさほど眼中に無い。なんせ158円なんだから!

その年の暮れ、もう少しドルを買いたいと思った。2022年初頭の時点で2年定期預金の利率は3.0%だったが、その年の暮れには1年定期で
5.0%になっていた。しかし、ドル相場はその時141.78円。今が円安のピークか?こんなに高いん(円安)じゃあ、円高に振れたら損をしてしまうと躊躇した。でも多少円高になったとして預金金利は5%だから、利息で為替差損をカバーできるかもと考えながらも、意気地のない、いやお金には慎重な私は10000$は買えずに5000$に変更。当時、141円。こんなに高くちゃあ為替差益は期待できないな、と思っていたら、今や158円

その年(2022年)の年末も押し迫った頃、円高に振れた。一カ月前に141円で買ったときの心配が当たったかのように随分円高になり、「こりゃあ、失敗したな」と思ったが、手元にはまだ5000$買える余力があった。そこでそれを元手にして、
135.07円/$でドルを買った。あまり期待はしていなかったが、それが今や158円

それ以降は・・・、買っていない。日本円の定期預金満期を迎えるたびにドルを買おうかと思うことはあったが、あまりにも円安が進み、
こんなにドルが高くなったら、高値掴みになりかねないと手を出せなくなった。しかし、そんな予想をあざ笑うかのように、その後も円安は進んだ。私は図書館で経済誌(「東洋経済」や「エコノミスト」など)を読むが、経済専門家の多くの今年の予想は円高方向だった。これが当たったら大損してしまう。そんな理由からもこれ以降ドルに手を出していない。しかし、現時点、専門家らの読みは大外れ。かように為替動向の予想は難しいらしい。だから、素人の深入りは禁物

少ない額とは言え、
円安になればなるほどドルを持っている身にはうれしい。2年ほど前に買った10000$が2年の定期預金満期を迎えたら、当時約114万円出して買ったものが、利息を含め160万円近くになって戻って来る(税引前。158円/$換算)。2年で1.4倍!限りなくゼロに近い日本円の定期預金と比べるまでも無い。しかし、これを素直に喜べない。こんなに円安になるなんて、それはもう日本の力が弱まっているから。専門家の中には円安ではなく”円弱”と称する人もいる。

私は経済評論家ではないし、付け焼き刃的な知識で為替動向を語ることはできないが、私が2年前にドルを買った理由は、将来的に
日本円が大暴落した場合のリスクヘッジだった。今はまだ158円だが、それが200円だとか、300円、それどころかどこかの新興国のように桁が変わるほどのハイパーインフレが起きた時の為に、外貨も少し持っていようと考えた。だから今回のようにかなり大きく円安に振れても、為替差益を求めてドルをすぐに円に換金するつもりはなく、いつか来るかも知れない”その時”のためにドルを温存しておこうと考えている。

しかし、本当に”その時”が来たら、大事(おおごと)どころではなく、日本沈没状態だ。だから、このドルを使う場面の”
その時”は永遠に来ない方がいい。つまり私のヨミは外れて欲しい。それは日本経済は安泰という状態が続くという状況のことであり、そうやってヨミが外れたら、ドルは塩漬けにしておいて、手持ちの日本円を使うだけだ。でも、そういう状態は果たしてこの先訪れるだろうか。膨大な財政赤字、世界の流れに乗り遅れた社会、少子高齢化、ずる賢く無策な政治家連中というように、超難問ばかり。円安で手持ちのドルの価値が増えたと喜んでいる場合じゃない

一市民ができることは殆ど無い。ここはその時に備え一部の資金をドルにして持つべきか。しかし、ドル買いすればするほど円安は進む。まあ、私は日銀総裁でも、財務省の大臣でも、首相でもないからそんなことを心配する必要なんかないんだけどね。とは言え、こんなにドルが高くなり、容易にドルを買えなくなったのも事実。まだまだ円安は進むから、今からでも遅くない?さて、どうしたものかと思案する。