日本の年末 | 好きなものに囲まれるくらし

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「大好き!」は元気のもと。大好き!」を選択し続けていたら、
色んなことが変わり始めました。その変化の過程をつづります。
やっぱり「好き」の力はすごい。

日本もいよいよ年末モードに突入。

クリスマスで盛り上がったと思ったら、息つく間もなく年末年始へ。

気持ちの切り替えが早いこと。

 

スーパーに並ぶ品揃えも、あっという間にお正月用に変わります。

この変わり身の速さは、日本人らしい器用さの表れのように思います。

 

私はお宿でお餅つきを眺めて楽しみました。

宿のかたが、チェックアウトの時間に合わせてお餅を搗いてくださいます。

 


餅つきの光景を見るなんで、何十年ぶりかしら。

伝統的な杵つきなんて、今どきすごく貴重です。



お揃いのハッピを身につけて、皆さんとっても映えてます。

慣れてらっしゃるようで、息もぴったりで流れるような所作。

 

こうしてみると餅つきって、とても見応えのあるイベントです。

昔はこうやって年末にお餅をついていたんですものね。

今では見かけない光景になってしまいましたが。

 

私が子供の頃には既に、「自動餅つき機」なるものが出回っておりまして、実家でもそれでお餅をついていました。

だから、杵でお餅をつく光景は見られなかったというわけです。

 

杵つきのつきたてのお餅を食べた記憶はもう思い出せないぐらい昔のこと。

今のご時世に、それがいただけるなんて滅多にありません。

 

つきたての柔らかいお餅は一口大にちぎって、あんこやきなこ、大根おろしや納豆などにからめて、宿泊客にふるまわれました。

納豆には刻みミツバと振り柚子が入っていて、深みのあるおいしさを出しておりました。

さすが旅館の味付け、という感じです。

 

あまりのおいしさに、あちこちから感嘆の声が聞こえてきた。

私もうっとりしながらいただきました。






日本の年末には、かつて、こんなに素敵なイベントが行われていたのですね。

みんなでワイワイお餅をついて、温かくて柔らかい状態のお餅を皆でいただくイベントです。

体験してみるとわかりますが、これは結構楽しい娯楽。

 

準備も後片付けも大変なイベントですが、共同体がまだしっかりしていた昔なら、難なく行えたことでしょう。

 

今となってはもう、餅つきの手順を知る人の方が珍しいかもしれません。

気の利いた旅館のイベントの一環として見られるくらいの希少なものになりました。

 

ああ、つきたてのお餅って、こんなに美味しいんだな。

久しぶりに食べたので、新鮮な体験でした。

 

あんころ餅にきな粉餅。

辛み餅に納豆餅。

どれも美味しくて、結構食べちゃった。

 

朝ごはんは完食したし、なんならご飯のおひつもカラにしたけれど。

お餅はなぜだかスルスルとお腹に入ってしまう。

美味しいが危険な食べ物だ。

食べすぎてる感覚が全くない。

しかし、この上ない満足感でいっぱい。

 

餅つきの光景を見たせいか、今年はいつもよりも年末感を強く感じてます。

ちょっと得した気分。

想定外に良い体験をしました。

やはり外には出てみるもんだ。