週末ごとに通りかかる、苺の自動販売機。
今回はちょうど、品物を補充しているところでした。
並んで待つ人たちが数人、既にいて、私も最後尾に並びます。
「今日はこれで終わりだよ〜。なかなか苺が赤くならなくってね。こめんね〜。」なんて言いながら、苺を補充し終わったおじさんが帰って行きます。
その時私は見逃さなかった。
腕に輝くロレックスの腕時計を。
以前はしていなかったので、最近買ったのかなあー、なんて思いながら見てました。
苺の直売、儲かってるんですねえ、きっと。
補充する側から売れてしまうんですから、1日何回転することやら。
しかも中間マージンを取る業者がいないのですから、一般的な苺農家よりもはるかに儲けは大きいです。
それにお客さんもたくさん付いていますからね。
確実に売れます。
私がこの自動販売機と遭遇した頃は、もっと小さな自動販売機が1台のみで、そんなに売れていませんでした。
しかし、1度買った私は、その美味しさに驚いたのです。
これはあっと言うまに人気が出ちゃうだろうなあ、なんて思ったものですが。
場所がちょっと分かりにくいので、意外にも人気が出るまでには時間がかかったみたい。
そのうち段々、売り切れる日に遭遇することが増え、自動販売機も大型のが2台に入れ替わりました。
生産規模も大きくしたのでしょう。
それでも最近は売り切れ続出なのですから、大したものです。
今回のいちごは、どちらも400円。
小さいけど、とても甘くて香りも良い。
安いですよね。
この辺りのスーパーや産直だと、大体600円〜800円くらいの価格帯が多いので、随分値段が違います。
それだけ出してもここの苺ほどに美味しい苺はないのですから、本当に貴重です。
もうこれ以上、お客が増えて欲しくないと言うのが正直な気持ちです。
だって、益々買えなくなっちゃうもの〜。
この生産者さんは恐らく70代くらいの方ですが、先見の明がありましたね。
直売でお客さんと直につながった方が良い商売になることがわかっていたのです。
だから、自動販売機に初期投資をして直売を始めた。
少し時間はかかったようだけど、結果的には大成功です。
それは腕に輝くロレックスの腕時計が物語っております。
草をかき分けて進む先発の人たちは、勇気ある人々。
その勇気に対して、神様が成果をちゃんと下さった。
惰性で大勢の後についていくやり方では、その先に美味しいものはない。
だって既に多くの人たちが甘い汁を吸い取った後ですからね。
そこを目指しても、旨味はありません。
この田んぼ道に苺の自動販売機ができた時にはかなりの衝撃だったけど、設置した生産者さんもかなりの大博打を売ったものだと思います。
人と違うことをすると、人と違った成果がやってくる。
そんな見本のような商いのスタイルです。