①エントランス✨あしかがフラワーパーク
ブックマーク★クリスマスイルミ






正面ゲート付近には山側に銀河鉄道、レインボーマジック、
花壇のあるエリアには光のフラワーステージがあります。
あしかがフラワーパークのイルミネーションの特徴は
フラワーパークの名を冠してるだけあって花とイルミネーションの競演ですね。
花形のイルミネーションもありますが花壇にはちゃんと花が咲いています。
光のフラワーステージ辺りでは池もあって蓮の花の様なイルミネーションもあります。
見所はいっぱいありますが閉園時間がPM9:30なのであまりゆっくりしてられません。
光のフラワーステージ周辺は特に人通りも多く、
三脚を立てるのも危険で迷惑なので全てスマホで撮っています。

【光の花の庭】2023年10月18日~2月14日予定
平日 PM3:30 ~ PM9:00 土日祝 PM3:30 ~ PM9:30
入園料:大人 1,300円 / 子供 700円
【東北自動車道】◎佐野藤岡IC
最寄り駅JR「あしかがフラワーパーク」駅
⇒






正面ゲート付近には山側に銀河鉄道、レインボーマジック、
花壇のあるエリアには光のフラワーステージがあります。
あしかがフラワーパークのイルミネーションの特徴は
フラワーパークの名を冠してるだけあって花とイルミネーションの競演ですね。
花形のイルミネーションもありますが花壇にはちゃんと花が咲いています。
光のフラワーステージ辺りでは池もあって蓮の花の様なイルミネーションもあります。
見所はいっぱいありますが閉園時間がPM9:30なのであまりゆっくりしてられません。
光のフラワーステージ周辺は特に人通りも多く、
三脚を立てるのも危険で迷惑なので全てスマホで撮っています。

【光の花の庭】2023年10月18日~2月14日予定
平日 PM3:30 ~ PM9:00 土日祝 PM3:30 ~ PM9:30
入園料:大人 1,300円 / 子供 700円
【東北自動車道】◎佐野藤岡IC
最寄り駅JR「あしかがフラワーパーク」駅
⇒

☕レストラン✨あしかがフラワーパーク
ブックマーク★イベント







あしかがフラワーパークに行きました。
勿論、目的はイルミネーションです。
毎年クリスマスイルミネーション特集をしてますが
最初は「手軽にイルミを楽しめるスポット」を求めて都内を中心に紹介していきました。
しかし、有名なスポットは一通り紹介し、ネタが尽き、
同じ場所を何度も紹介する様になってしまいました。
なので最近は有料で郊外でも積極的に紹介する様になりました。
あしかがフラワーパークは日本夜景遺産「日本三大イルミネーション」にも認定され、
花や自然、季節感に特化したイルミネーションが楽しめます。
人気のスポットなので駐車場が満車になっては困ると早めに到着し
正面ゲート近くのレストラン、ウェステリアで食事しました。
イルミディナーセット サーロインステーキ2,720円(税込2,992円)を食べました。
窓からは秋バラや紅葉を見れて良かったです。
食事して寛いでる間に辺りは暗くなってイルミネーションも点灯してきました。

【光の花の庭】2023年10月18日~2月14日予定
平日 PM3:30 ~ PM9:00 土日祝 PM3:30 ~ PM9:30
入園料:大人 1,300円 / 子供 700円
【東北自動車道】◎佐野藤岡IC
最寄り駅JR「あしかがフラワーパーク」駅
⇒







あしかがフラワーパークに行きました。
勿論、目的はイルミネーションです。
毎年クリスマスイルミネーション特集をしてますが
最初は「手軽にイルミを楽しめるスポット」を求めて都内を中心に紹介していきました。
しかし、有名なスポットは一通り紹介し、ネタが尽き、
同じ場所を何度も紹介する様になってしまいました。
なので最近は有料で郊外でも積極的に紹介する様になりました。
あしかがフラワーパークは日本夜景遺産「日本三大イルミネーション」にも認定され、
花や自然、季節感に特化したイルミネーションが楽しめます。
人気のスポットなので駐車場が満車になっては困ると早めに到着し
正面ゲート近くのレストラン、ウェステリアで食事しました。
イルミディナーセット サーロインステーキ2,720円(税込2,992円)を食べました。
窓からは秋バラや紅葉を見れて良かったです。
食事して寛いでる間に辺りは暗くなってイルミネーションも点灯してきました。

【光の花の庭】2023年10月18日~2月14日予定
平日 PM3:30 ~ PM9:00 土日祝 PM3:30 ~ PM9:30
入園料:大人 1,300円 / 子供 700円
【東北自動車道】◎佐野藤岡IC
最寄り駅JR「あしかがフラワーパーク」駅
⇒

⚗キッチンは実験室
近年、家庭でもっとも進化しているのはキッチンではないでしょうか。
電子レンジやIH調理器など物理学の先端技術が実用化しています。
食品の加工も物理的性質や化学的特性を生かした調理法が必要ですね。
昔ではありえなかった液体窒素による瞬間冷凍技術による調理法も出てきました。
ところで皆さんはムペンバ効果をご存じでしょうか。
タンザニアのエラスト・B・ムペンバが中学のアイスクリーム調理の実習中、
冷たい牛乳を混ぜるよりも、温かい牛乳を混ぜた時の方が早く凍る事を発見したのです。
ムペンバが進学した高校に物理学に関する講演で来ていたダルエスサラーム大学の科学部長、
デニス・オズボーンと一緒にこの発見を検証しました。
実はこの現象、アリストテレスやフランシス・ベーコン、ルネ・デカルトなども気付いていたらしいのですが
この常識に反する現象を説明する事もできず、何かの間違いだろうと2300年も放置されたのです。
最近では2020年8月5日にネイチャーで発表されたサイモンフレーザー大学の物理学者、
アビナッシュ・クマールとジョン・ベックホーファーがムペンバ効果の再現の実験。
「水の凍結プロセス」ではなく「水の冷却プロセス」に着目してムペンバ効果を定義しています。
一定の条件で水中でガラスが冷却されるまでの温度変化を追跡したところ、
初期温度が高温のガラスは低温のガラスよりも早く冷却され、指数関数的に温度が低下。
約1000回の試行で高温のガラスは低温のガラスより約10倍早く冷却される事が証明されました。
♠黒騎士の星(挿絵追加版)
AI画像生成ソフト「メイジ🧙」で挿絵を作成しました。

サン・ジェルマンXXXIII。現在は自分の名前に番号を付けている。
自分でこの名前の由来を調べた事もある。
先祖はスペイン王妃マリー=アンヌ・ド・ヌブールの私生児とも、
ルーマニア・トランシルヴァニアの王家に縁がある者とも言われ、十字軍にも参加した。
また、神聖ローマ帝国時代の秘密結社、薔薇十字団のメンバーだった。
彼らは古代の秘儀に精通し、科学を極め、無償で人々を治療し、
さらに長寿、不老不死を目指す人たちであった。
私の幼少期はこの時代ではごく一般的な家庭だったと思う。
普通に両親も居て何不自由なく育ったと考えている。
しかし私には幼少期の記憶は抜け落ちていて思い出せないのだ。
出身はイオ、エウロパ、ガニメデ、カリストで構成されるガリレオ連邦、議長国ガニメデのガリレオポリス。
後にエンジニアとして同盟国家、アマルテア公国に移住した。
木星のガリレオ衛星群の内側を巡る木星第5衛星アマルテアの宇宙植民地。【大きさは九州くらい】
元はお隣の星、重工業が発達したイオの付属植民地だったのだが、後に宇宙港として独立した。
太陽系外への植民地活動が活発になった大航海時代、人類の新しい開拓地を求めて
超大型植民船の多くが宇宙港として発達したアマルテアで生産された。
重力の小さなアマルテアは地球の宇宙ステーションの様に大型宇宙船の宇宙港に適していたのだ。

500年前、25世紀に地球の温暖化が原因で起こった世界南北大戦によって文明は崩壊し、
地球を含む月、火星の植民地とそれ以外の外惑星系植民地とは断絶してしまったいた。
特に木星のガリレオ衛星群の国家、ガリレオ連邦は植民地として完全に独立している。
宇宙植民地に必須なのは水と食料。酸素は水を電気分解すれば手に入れられるし、
そもそもエウロパとガニメデの大気は100%酸素だ。食料は水が充分にあれば生産できる。
現にガリレオ衛星群だけで地球の海の数倍もの量の海水が存在する。
太陽系で最も水資源が豊富な星系なのだ。
地球の生産基盤が失われた事で部品の消耗によりロボットなどの多くの技術も失われた。
宇宙開発最盛期には無数に存在した大型宇宙船も多くが飛行できなくなり廃船となった。
今では正式に登録している宇宙船はそれぞれの植民地で数隻ほどとなっている。
高度なテクノロジーの大半が失われたが極一部の技術は植民地で受け継がれた。
太陽電池、発電器、バッテリー、モーター等、構造が単純で維持が比較的容易な技術は守られた。
母国アマルテアでは廃船になった植民地船や建造中に放棄された宇宙船も数隻存在する。
自分の住処としているシャンボール城も元はグリマルディ家から譲り受けた廃船だ。
宇宙港の外れのドッグに停泊したまま飛べなくなった植民船だったのだが、
艦橋を残して氷や砂で埋もれてしまって船としての形はもう確認できない。

自分は君主グリマルディ卿に忠誠を誓い、またアマルテアの防衛を担う兵士でもある。
その役務は果してるつもりだが、木星には数十の小さな衛星があり、数百の岩の塊が飛んでいる。
そのうちのいくつかに組織的な海賊団が存在しているのだ。
彼らは常に移動して居る為、どの衛星に潜んでいるかは特定できないのだが、
それは廃棄された惑星探査船だったり、ロケットのブースターに使った燃料タンクだったり、
小惑星のかけらなどに紛れ、輸送船の定期航路を狙ってよく出没するのだ。
輸送船の窓から木星の方角を見るとタマゴ型をしたアマルテアが見えてきた。
そろそろ輸送船の警備の仕事も終わる・・と気が緩んだ途端、窓が真っ暗に!
窓から軍艦と思われる宇宙船の外壁が追い越していくのが見える。
輸送船の後ろに付けられて気が付かなかったのだ。
「クルセイダーⅢ」と書かれた船籍の上に描き重ねられた逆三角形に三日月の図案。
南北大戦時代の赤道同盟国家、旧アフリカ連邦のマークだ。
「クルセイダーⅢ」は赤道同盟軍に占領された地球を奪還する為に造られた
ガリレオ連邦の軍艦の1つだった。
「Crusader=十字軍」と言う堂々とした名前だったが、
出陣したまま行方不明となり忘れ去られていたのだ。
文明崩壊の後、赤道同盟も国家を維持できなくなり消滅した筈なのだが、
この船は赤道同盟軍の末裔か海賊の手に渡ったのだろう。

軍艦から次々とマグネットアンカーが発射され輸送船の船内に衝撃が伝わる。
急速に船内の気圧が下がり、耐宇宙放射線対策の鉄板で覆われた
アーマースーツを装備した海賊たちがエアロックから雪崩込んでくる。
自分はスペーススーツのアンダーウェアしか着ておらず、
アーマースーツは船外でしか必要ないのでエアロック付近に置いてるのだ。
「しまった!」私はとっさに6連銃身のスプリングボウを次々と発射するが
鉄の矢は彼らのアーマースーツの装甲板で弾かれてしまう。
数名の海賊がこちらに向き直り、彼らもクロスボウを放つ。
自分は心臓と目を守る為左手を胸の前に覆うが1本の矢が左手を貫通し、2本は左肩に突き刺さる。
ブリッジの方角からはパイロットや機関士たちの悲鳴が聞こえた。
既にブリッジに向かった海賊達も残りの船員を殺した様だ。
このままでは勝ち目はない、次の攻撃が始まる前に機関室の扉を開け飛び込む。
急いで扉を閉めると機関室の中を見渡す。
何か武器になる物は無いか?自分に有利な条件は無いのか?
機関室にはスチームロケットエンジン、水タンク、スチームコンプレッサー等が並ぶ。
発電機に近寄ると蒸気タービンの出力を最大まで上げ、あえて磁力靴を脱ぎゴム靴に履きかえる。
そして手袋をした後バッテリーから電極を引き抜いてケーブルに繋ぎ、もと来た方向へと戻る。

機関室の扉を開けると待ち構えて居た海賊たちが一斉に矢を放った。
ほとんどは扉で防げたが数本は足と胸に刺さってしまった。
更に出血も増え血圧も下がり、あまり長い時間は耐えられない。
矢を撃ち終った海賊のアーマースーツの胸を電極で叩くと
眩い電光が海賊の胸から足元、鉄板の床までを走る。
周りの者全員もまるでサムライの殺陣の様に電極で倒し、
次にブリッジに居る海賊も不意を衝いて全て感電させ制圧する。
副操縦士はナイフで腹を刺されていたがまだ息があった。
「ここで待っていろ、万が一海賊が来たらこれを」と言って彼にボウガンを渡す。
エアロックまで戻ると自分のアーマースーツを身に着けヘルメットを被り、
鉄板さえ切断する電動カッターを手にするとクルセイダーⅢに乗り込んだ。
エアロックを慎重に開けたつもりだったが不覚にも待ち伏せに合い
船内に入った途端、目の前に手榴弾が投げ込まれたのだった。
ヘルメットのガラスが割れ閃光と共に眼球に痛みが走る。
肺が割れ、口と鼻から血が吹き出し、身体は壁に叩き付けられ全身の骨が砕け散った。
それを合図に大脳に埋め込まれたフラッシュエアーチップのバックアップ機能が発動する・・。

古い記憶が次々と呼び覚まされ走馬灯の様に頭の中を巡る。鮮明に残る妻、ナヴィアの記憶。
地球の3つのドラム型スペースコロニーの1つ、アメリカ上空のコロニーに里帰りしていたナヴィア。
そのアメリカ上空と極東上空の2つのスペースコロニーが赤道同盟軍により破壊され、
その直後にTV局によって2つのスペースコロニーが崩壊し地球へと落ちていく映像が放送された。
最後の1つ、アフリカ上空のスペースコロニーは隕石撃墜電子ビーム砲で応戦して生き残るが、
それが地球文明没落の原因、世界南北大戦の始まりだった。
500年分の記憶が入り乱れ体に電撃が走った。ゴホゴホを咳き込み目を覚ましたのは
アマルテア、シャンボール城地下の宇宙植民船を改造した「転送室」にある「ガラスの子宮」の中。
大脳の脳波をモニターするフラッシュエアーチップが非常モードに入り、
意識を失う直前までの記憶をバックアップし、
シャンボール城地下で培養されているクローンの脳に転送したのだ。羊水が抜かれ、体重が戻る。
体中に取付けられたチューブや電極を外すと「ガラスの子宮」の蓋を外し外に出る。
1歩1歩と慎重に歩いてみる。まるで赤ん坊の様だが、これがサン・ジェルマンXXXIVの誕生だ。
「ガラスの子宮」の中で体中の筋肉を電極で強制的に動かしていてもやはりすぐには体が慣れない。
宇宙植民船のコンピューターを介しての精神転移は新しい体にも負担がかかる。

500年前、自分(サン・ジェルマン I)の目の前で起こった世界南北大戦。
その惨劇を目の当たりにした私は亡き妻と薔薇十字団の創始者クリスチャン・ローゼンクロイツに誓ったのだ。
人類に平和を、この世界から死を無くそうと。
当時自分は太陽系外宇宙植民船のシステム設計をしていたエンジニアだった。
移動に千年以上かかる太陽系外宇宙植民船のシステムは植民惑星に着いてから卵細胞を培養して人間を造る。
人間一人の体を運ぶ時間と燃料があれば何億もの人類の細胞とコンピューターに記憶した人々の記憶が運べる。
有人宇宙旅行が目的で無いなら、これが人類を宇宙へと植民させる最良の方法だ。
私は宇宙植民船とは別にこのシステムを利用した他の使い方を開発した。
それがクローンへの精神転送だ。そして自らが実験台となり今まで33体のクローンを渡り継いだ。
経験から99%は記憶の保存は実証済みだが、どうしても多少の欠落がある。
それが記憶の中に埋もれてしまったのか、転送の情報洩れなのかは判断が付かない。
そして次期クローン幼体の準備をする為、「ガラスの子宮」に再び羊水を溜める。

シャンボール城のドッグからアマルテアの空を黒い十字の影が飛ぶ。
21世紀の国際宇宙ステーションで使われていたプログレス補給船、ロシアの貨物輸送専用宇宙船だ。
燃料切れになって放棄されていた物を手に入れたのだ。
宇宙植民地の法律で船は国に帰属し、個人での所有は認められていない。つまり非合法所持だ。
船名は勿論、所属国、船体全体を黒く塗りつぶしてある。
自分はクリスチャン・ローゼンクロイツ号と名付けたのだが、人々は国籍不明のこの船を、
所属する紋章を黒く塗りつぶした中世の騎士に因んで「ブラックナイト」と呼んでいる。
ベースはソユーズ宇宙船だが、地球に帰還する着陸船が無い分、貨物室は広くそれだけ燃料も多く積める。
大きさは大昔のプロペラ戦闘機やセスナ機くらいしかない。120機生産され信頼性は高く、一人で乗るには充分だ。
ただ、ケロシン+液体酸素のロケットエンジンは自分が設計したスチームロケットエンジンに乗せ換えてある。
軽くてシンプルで安全で故障が少ない。推進剤の水は飲み水にもなるし補給しようと思えば簡単に手に入る。
目指すは先程まで海賊と戦っていた輸送船とクルセイダーⅢ。
「ブラックナイト」に積んである蒸気砲を抱えると撃鉄を上げ、砲身の奥の圧力室に気化した蒸気を送る。
クルセイダーⅢのエアロックに入ると今度は躊躇無く海賊団の残党に向けて蒸気砲の引き金を引いた。

ドーン!と音と共に吹いた蒸気で辺りは見えなくなった。
霧が晴れると1名の海賊のアーマースーツの胸の鉄板が内側へ凹み、
潰れた胸からは血で真っ赤に染まった鉄球が弾かれ出てきた。即死だった。
即座にレバーを引いて次の鉄球を装填して残りの海賊達へと砲身を向ける。
彼らは既に戦意喪失していた。今までにこんな目にあった事が無いのだろう。
手に持っていた武器を放棄すると手を上げ降参した。
そして彼らに手伝わせて輸送船に居た海賊全員をダストルームに閉じ込め施錠した。
副操縦士に輸送船を任せると、自分は「クルセイダーⅢ」をアマルテアの宇宙港に着艦させた。
クルセイダーⅢのエアロック付近には無残な姿となったサン・ジェルマンXXXIIIの体。
私(サン・ジェルマンXXXIV)はサン・ジェルマンXXXIIIの体を袋に詰めると
シャンボール城地下にある焼却炉で処分する。
シャワーで体を洗い、髪を切り髭を剃っていると宇宙港からのホットラインが入った。
電話と言っても電線でスピーカーとスピーカーを繋いだだけの簡単な物だ。
大きな声でスピーカーに話せば、電流が発生し相手のスピーカーから声が出るのだ。
「サン・ジェルマン伯爵、グリマルディ卿がお呼びです。」
「サー・サン・ジェルマン、しばらく見ないうちにまた若返ったのではないか?」
「御冗談を、グリマルディ卿。最近運動不足で太ったのでそう見えるのでしょう。」
「そうか?処で今回の活躍、副操縦士から聞いているぞ。なんとクルセイダーⅢを取り戻したらしいではないか!」
「それは偶然だったのです。それよりも自分の不注意から輸送船に犠牲者が出てしまって・・申し訳ありません。」
「案ずる事は無い、貴殿が居なかったら全滅した上に輸送船ごと持ち去られたであろう。感謝しているのだぞ。」
「ありがたきお言葉。」「話によると・・かなりの怪我を負ったと聞いていたのだが、大丈夫なのか?」
「はい。その事なのですが・・おそれながら、休養の為しばらく暇を頂きたいと思っております。」
「そうか。幸いクルセイダーⅢも手に入れ、しばらくはアマルテアは安泰だ。充分休養を取るが良い。」
「ありがとうございます。」
「ブラックナイト」に外部補助タンクを背負わせて推進剤となる水をフル充填する。
今回は長旅となる。充分な準備が終わると「ブラックナイト」に乗り込み
アマルテア-木星星系を脱し内惑星の方角へと進路をとる。

木星軌道と火星軌道の間にあるアステロイドベルト(小惑星帯)、ここに立ち寄る者は今ではほとんど居ない。
地球文明没落後、内惑星系植民地と外惑星系植民地の行き来がほとんど無くなった為だ。
発見された時は10番目の惑星と騒がれ、現在は準惑星と呼ばれる小惑星帯で最も大きい天体、ケレス。
大きさはイベリア半島やボルネオ島、テキサス州とほぼ同じ。
降り積もった薄い塵の地表の下には厚さ100km前後の氷のマントルが岩石の中心核を覆っている。
そしてここに放置された補給基地をベースに要塞及び電磁カタパルトを建設した。
将来はここに太陽光発電所、蒸気タービン発電所と病院、宇宙港を建設し
内惑星と外惑星航路のターミナル基地として発展させたいと考えている。
ここは内惑星政府と外惑星政府の法が及ばない地域。
このケレスもほっておけば海賊の巣窟となっていただろう。
作業員は私が電磁カタパルトで撃ち落とした海賊船の乗組員など、ほとんどが元海賊や追放者達だ。
「ブラックナイト」を要塞の近くに着陸させ、植民基地に入って工事の進捗を確認する。
ケレスに海賊団駆逐の為に船団を常駐させている。ここを本拠地に海賊狩りを始めて久しい。
ほとんどが海賊から奪った船などで構成員も屈強なならず者だ。
現在船団の指揮官を任せている者も昔の最大の海賊組織の頭領の息子だ。

彼の父親の海賊団との闘いは壮絶だった。サン・ジェルマンXXXIIだった頃だ。
海賊団に致命的な損害を与える事に成功したが自分も無傷とはいかず、
左目、左腕、重度の火傷で顔の皮膚や髪の毛、肺も失った。
再びサン・ジェルマンXXXIIIで彼らに闘いを挑んだ時、彼らは亡霊が復讐しに来たと思い込み、
海賊団は散り散りに逃げ惑い、敵味方双方に大した被害も無く制圧する事ができた。
今は仲間となっている彼らの中でその事件は伝説となり、未だに語り継がれている。
小惑星帯に存在する主要な海賊団はほぼ殲滅した。まだ外惑星には小さな海賊団が存在するが目的の達成も近い。
私たちの組織は私設軍団、太陽系ではまだ非合法な存在だが、
時期が来たら薔薇十字団を組織した独立国としてデビューするつもりだ。
人類の歴史で唯一、戦争が無くなり平和だった時代がある。1世紀末~2世紀後期のローマ帝国、五賢帝時代。
ヨーロッパ、アジア、アフリカの地中海を取り巻く地域を1つの国に統一し、戦争を起こす国が無くなったのだ。
世界南北大戦の地球没落から500年。私は生き続け文明の種を蒔いている。
そして再び人類に平和な時代が来るのを待ち続けている。
後、何年待てば良いだろう?100年?500年?
私は木の穴に住むリスの様に木の実を植え、長い冬を凌いで春を待つ。
仲間となって子供や孫にこの物語を伝えておいてくれ。
私は海賊が恐れた不死身の騎士、サン・ジェルマンXXXIV。
「ブラックナイト」と呼ばれた男だ。

完
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

ガリレオ衛星諸元
・木星の第1衛星イオの大きさほぼ地球の月くらい。地表面の400個の火山のうち150個以上が活火山。
・木星の第2衛星エウロパは月やイオよりは一回り小さい。大気は薄いが100%酸素。
地表は厚さ3~10Km以上の固い氷で、その下には深さ100Kmの塩分を含んだ地下海が存在する。(地球の2倍)
海底には活火山が存在し、その熱による海水の熱水噴出が地表でも見られる事がある。
・木星の第3衛星ガニメデは太陽系最大の衛星で惑星の水星より大きく、火星よりは小さい。
大気は薄いが100%酸素、厚さ150Kmの氷の地表の下に深さ100Kmの太陽系最大の海がある。(地球の2倍以上)
水、氷の量も地球以上。 エウロパと同じく海底に活火山がある。
また中心部金属核に磁場を持ち、極地ではオーロラが見られる。
・木星の第4衛星カリストはガニメデより小さくほぼ水星と同じ大きさ。
大気は薄く、二酸化炭素が100%。地表は厚さ200Kmの氷、その下に深さ10Kmの地下海が存在する。
※関連記事 人魚姫 EuropaSea

サン・ジェルマンXXXIII。現在は自分の名前に番号を付けている。
自分でこの名前の由来を調べた事もある。
先祖はスペイン王妃マリー=アンヌ・ド・ヌブールの私生児とも、
ルーマニア・トランシルヴァニアの王家に縁がある者とも言われ、十字軍にも参加した。
また、神聖ローマ帝国時代の秘密結社、薔薇十字団のメンバーだった。
彼らは古代の秘儀に精通し、科学を極め、無償で人々を治療し、
さらに長寿、不老不死を目指す人たちであった。
私の幼少期はこの時代ではごく一般的な家庭だったと思う。
普通に両親も居て何不自由なく育ったと考えている。
しかし私には幼少期の記憶は抜け落ちていて思い出せないのだ。
出身はイオ、エウロパ、ガニメデ、カリストで構成されるガリレオ連邦、議長国ガニメデのガリレオポリス。
後にエンジニアとして同盟国家、アマルテア公国に移住した。
木星のガリレオ衛星群の内側を巡る木星第5衛星アマルテアの宇宙植民地。【大きさは九州くらい】
元はお隣の星、重工業が発達したイオの付属植民地だったのだが、後に宇宙港として独立した。
太陽系外への植民地活動が活発になった大航海時代、人類の新しい開拓地を求めて
超大型植民船の多くが宇宙港として発達したアマルテアで生産された。
重力の小さなアマルテアは地球の宇宙ステーションの様に大型宇宙船の宇宙港に適していたのだ。

500年前、25世紀に地球の温暖化が原因で起こった世界南北大戦によって文明は崩壊し、
地球を含む月、火星の植民地とそれ以外の外惑星系植民地とは断絶してしまったいた。
特に木星のガリレオ衛星群の国家、ガリレオ連邦は植民地として完全に独立している。
宇宙植民地に必須なのは水と食料。酸素は水を電気分解すれば手に入れられるし、
そもそもエウロパとガニメデの大気は100%酸素だ。食料は水が充分にあれば生産できる。
現にガリレオ衛星群だけで地球の海の数倍もの量の海水が存在する。
太陽系で最も水資源が豊富な星系なのだ。
地球の生産基盤が失われた事で部品の消耗によりロボットなどの多くの技術も失われた。
宇宙開発最盛期には無数に存在した大型宇宙船も多くが飛行できなくなり廃船となった。
今では正式に登録している宇宙船はそれぞれの植民地で数隻ほどとなっている。
高度なテクノロジーの大半が失われたが極一部の技術は植民地で受け継がれた。
太陽電池、発電器、バッテリー、モーター等、構造が単純で維持が比較的容易な技術は守られた。
母国アマルテアでは廃船になった植民地船や建造中に放棄された宇宙船も数隻存在する。
自分の住処としているシャンボール城も元はグリマルディ家から譲り受けた廃船だ。
宇宙港の外れのドッグに停泊したまま飛べなくなった植民船だったのだが、
艦橋を残して氷や砂で埋もれてしまって船としての形はもう確認できない。

自分は君主グリマルディ卿に忠誠を誓い、またアマルテアの防衛を担う兵士でもある。
その役務は果してるつもりだが、木星には数十の小さな衛星があり、数百の岩の塊が飛んでいる。
そのうちのいくつかに組織的な海賊団が存在しているのだ。
彼らは常に移動して居る為、どの衛星に潜んでいるかは特定できないのだが、
それは廃棄された惑星探査船だったり、ロケットのブースターに使った燃料タンクだったり、
小惑星のかけらなどに紛れ、輸送船の定期航路を狙ってよく出没するのだ。
輸送船の窓から木星の方角を見るとタマゴ型をしたアマルテアが見えてきた。
そろそろ輸送船の警備の仕事も終わる・・と気が緩んだ途端、窓が真っ暗に!
窓から軍艦と思われる宇宙船の外壁が追い越していくのが見える。
輸送船の後ろに付けられて気が付かなかったのだ。
「クルセイダーⅢ」と書かれた船籍の上に描き重ねられた逆三角形に三日月の図案。
南北大戦時代の赤道同盟国家、旧アフリカ連邦のマークだ。
「クルセイダーⅢ」は赤道同盟軍に占領された地球を奪還する為に造られた
ガリレオ連邦の軍艦の1つだった。
「Crusader=十字軍」と言う堂々とした名前だったが、
出陣したまま行方不明となり忘れ去られていたのだ。
文明崩壊の後、赤道同盟も国家を維持できなくなり消滅した筈なのだが、
この船は赤道同盟軍の末裔か海賊の手に渡ったのだろう。

軍艦から次々とマグネットアンカーが発射され輸送船の船内に衝撃が伝わる。
急速に船内の気圧が下がり、耐宇宙放射線対策の鉄板で覆われた
アーマースーツを装備した海賊たちがエアロックから雪崩込んでくる。
自分はスペーススーツのアンダーウェアしか着ておらず、
アーマースーツは船外でしか必要ないのでエアロック付近に置いてるのだ。
「しまった!」私はとっさに6連銃身のスプリングボウを次々と発射するが
鉄の矢は彼らのアーマースーツの装甲板で弾かれてしまう。
数名の海賊がこちらに向き直り、彼らもクロスボウを放つ。
自分は心臓と目を守る為左手を胸の前に覆うが1本の矢が左手を貫通し、2本は左肩に突き刺さる。
ブリッジの方角からはパイロットや機関士たちの悲鳴が聞こえた。
既にブリッジに向かった海賊達も残りの船員を殺した様だ。
このままでは勝ち目はない、次の攻撃が始まる前に機関室の扉を開け飛び込む。
急いで扉を閉めると機関室の中を見渡す。
何か武器になる物は無いか?自分に有利な条件は無いのか?
機関室にはスチームロケットエンジン、水タンク、スチームコンプレッサー等が並ぶ。
発電機に近寄ると蒸気タービンの出力を最大まで上げ、あえて磁力靴を脱ぎゴム靴に履きかえる。
そして手袋をした後バッテリーから電極を引き抜いてケーブルに繋ぎ、もと来た方向へと戻る。

機関室の扉を開けると待ち構えて居た海賊たちが一斉に矢を放った。
ほとんどは扉で防げたが数本は足と胸に刺さってしまった。
更に出血も増え血圧も下がり、あまり長い時間は耐えられない。
矢を撃ち終った海賊のアーマースーツの胸を電極で叩くと
眩い電光が海賊の胸から足元、鉄板の床までを走る。
周りの者全員もまるでサムライの殺陣の様に電極で倒し、
次にブリッジに居る海賊も不意を衝いて全て感電させ制圧する。
副操縦士はナイフで腹を刺されていたがまだ息があった。
「ここで待っていろ、万が一海賊が来たらこれを」と言って彼にボウガンを渡す。
エアロックまで戻ると自分のアーマースーツを身に着けヘルメットを被り、
鉄板さえ切断する電動カッターを手にするとクルセイダーⅢに乗り込んだ。
エアロックを慎重に開けたつもりだったが不覚にも待ち伏せに合い
船内に入った途端、目の前に手榴弾が投げ込まれたのだった。
ヘルメットのガラスが割れ閃光と共に眼球に痛みが走る。
肺が割れ、口と鼻から血が吹き出し、身体は壁に叩き付けられ全身の骨が砕け散った。
それを合図に大脳に埋め込まれたフラッシュエアーチップのバックアップ機能が発動する・・。

古い記憶が次々と呼び覚まされ走馬灯の様に頭の中を巡る。鮮明に残る妻、ナヴィアの記憶。
地球の3つのドラム型スペースコロニーの1つ、アメリカ上空のコロニーに里帰りしていたナヴィア。
そのアメリカ上空と極東上空の2つのスペースコロニーが赤道同盟軍により破壊され、
その直後にTV局によって2つのスペースコロニーが崩壊し地球へと落ちていく映像が放送された。
最後の1つ、アフリカ上空のスペースコロニーは隕石撃墜電子ビーム砲で応戦して生き残るが、
それが地球文明没落の原因、世界南北大戦の始まりだった。
500年分の記憶が入り乱れ体に電撃が走った。ゴホゴホを咳き込み目を覚ましたのは
アマルテア、シャンボール城地下の宇宙植民船を改造した「転送室」にある「ガラスの子宮」の中。
大脳の脳波をモニターするフラッシュエアーチップが非常モードに入り、
意識を失う直前までの記憶をバックアップし、
シャンボール城地下で培養されているクローンの脳に転送したのだ。羊水が抜かれ、体重が戻る。
体中に取付けられたチューブや電極を外すと「ガラスの子宮」の蓋を外し外に出る。
1歩1歩と慎重に歩いてみる。まるで赤ん坊の様だが、これがサン・ジェルマンXXXIVの誕生だ。
「ガラスの子宮」の中で体中の筋肉を電極で強制的に動かしていてもやはりすぐには体が慣れない。
宇宙植民船のコンピューターを介しての精神転移は新しい体にも負担がかかる。

500年前、自分(サン・ジェルマン I)の目の前で起こった世界南北大戦。
その惨劇を目の当たりにした私は亡き妻と薔薇十字団の創始者クリスチャン・ローゼンクロイツに誓ったのだ。
人類に平和を、この世界から死を無くそうと。
当時自分は太陽系外宇宙植民船のシステム設計をしていたエンジニアだった。
移動に千年以上かかる太陽系外宇宙植民船のシステムは植民惑星に着いてから卵細胞を培養して人間を造る。
人間一人の体を運ぶ時間と燃料があれば何億もの人類の細胞とコンピューターに記憶した人々の記憶が運べる。
有人宇宙旅行が目的で無いなら、これが人類を宇宙へと植民させる最良の方法だ。
私は宇宙植民船とは別にこのシステムを利用した他の使い方を開発した。
それがクローンへの精神転送だ。そして自らが実験台となり今まで33体のクローンを渡り継いだ。
経験から99%は記憶の保存は実証済みだが、どうしても多少の欠落がある。
それが記憶の中に埋もれてしまったのか、転送の情報洩れなのかは判断が付かない。
そして次期クローン幼体の準備をする為、「ガラスの子宮」に再び羊水を溜める。

シャンボール城のドッグからアマルテアの空を黒い十字の影が飛ぶ。
21世紀の国際宇宙ステーションで使われていたプログレス補給船、ロシアの貨物輸送専用宇宙船だ。
燃料切れになって放棄されていた物を手に入れたのだ。
宇宙植民地の法律で船は国に帰属し、個人での所有は認められていない。つまり非合法所持だ。
船名は勿論、所属国、船体全体を黒く塗りつぶしてある。
自分はクリスチャン・ローゼンクロイツ号と名付けたのだが、人々は国籍不明のこの船を、
所属する紋章を黒く塗りつぶした中世の騎士に因んで「ブラックナイト」と呼んでいる。
ベースはソユーズ宇宙船だが、地球に帰還する着陸船が無い分、貨物室は広くそれだけ燃料も多く積める。
大きさは大昔のプロペラ戦闘機やセスナ機くらいしかない。120機生産され信頼性は高く、一人で乗るには充分だ。
ただ、ケロシン+液体酸素のロケットエンジンは自分が設計したスチームロケットエンジンに乗せ換えてある。
軽くてシンプルで安全で故障が少ない。推進剤の水は飲み水にもなるし補給しようと思えば簡単に手に入る。
目指すは先程まで海賊と戦っていた輸送船とクルセイダーⅢ。
「ブラックナイト」に積んである蒸気砲を抱えると撃鉄を上げ、砲身の奥の圧力室に気化した蒸気を送る。
クルセイダーⅢのエアロックに入ると今度は躊躇無く海賊団の残党に向けて蒸気砲の引き金を引いた。

ドーン!と音と共に吹いた蒸気で辺りは見えなくなった。
霧が晴れると1名の海賊のアーマースーツの胸の鉄板が内側へ凹み、
潰れた胸からは血で真っ赤に染まった鉄球が弾かれ出てきた。即死だった。
即座にレバーを引いて次の鉄球を装填して残りの海賊達へと砲身を向ける。
彼らは既に戦意喪失していた。今までにこんな目にあった事が無いのだろう。
手に持っていた武器を放棄すると手を上げ降参した。
そして彼らに手伝わせて輸送船に居た海賊全員をダストルームに閉じ込め施錠した。
副操縦士に輸送船を任せると、自分は「クルセイダーⅢ」をアマルテアの宇宙港に着艦させた。
クルセイダーⅢのエアロック付近には無残な姿となったサン・ジェルマンXXXIIIの体。
私(サン・ジェルマンXXXIV)はサン・ジェルマンXXXIIIの体を袋に詰めると
シャンボール城地下にある焼却炉で処分する。
シャワーで体を洗い、髪を切り髭を剃っていると宇宙港からのホットラインが入った。
電話と言っても電線でスピーカーとスピーカーを繋いだだけの簡単な物だ。
大きな声でスピーカーに話せば、電流が発生し相手のスピーカーから声が出るのだ。
「サン・ジェルマン伯爵、グリマルディ卿がお呼びです。」
「サー・サン・ジェルマン、しばらく見ないうちにまた若返ったのではないか?」
「御冗談を、グリマルディ卿。最近運動不足で太ったのでそう見えるのでしょう。」
「そうか?処で今回の活躍、副操縦士から聞いているぞ。なんとクルセイダーⅢを取り戻したらしいではないか!」
「それは偶然だったのです。それよりも自分の不注意から輸送船に犠牲者が出てしまって・・申し訳ありません。」
「案ずる事は無い、貴殿が居なかったら全滅した上に輸送船ごと持ち去られたであろう。感謝しているのだぞ。」
「ありがたきお言葉。」「話によると・・かなりの怪我を負ったと聞いていたのだが、大丈夫なのか?」
「はい。その事なのですが・・おそれながら、休養の為しばらく暇を頂きたいと思っております。」
「そうか。幸いクルセイダーⅢも手に入れ、しばらくはアマルテアは安泰だ。充分休養を取るが良い。」
「ありがとうございます。」
「ブラックナイト」に外部補助タンクを背負わせて推進剤となる水をフル充填する。
今回は長旅となる。充分な準備が終わると「ブラックナイト」に乗り込み
アマルテア-木星星系を脱し内惑星の方角へと進路をとる。

木星軌道と火星軌道の間にあるアステロイドベルト(小惑星帯)、ここに立ち寄る者は今ではほとんど居ない。
地球文明没落後、内惑星系植民地と外惑星系植民地の行き来がほとんど無くなった為だ。
発見された時は10番目の惑星と騒がれ、現在は準惑星と呼ばれる小惑星帯で最も大きい天体、ケレス。
大きさはイベリア半島やボルネオ島、テキサス州とほぼ同じ。
降り積もった薄い塵の地表の下には厚さ100km前後の氷のマントルが岩石の中心核を覆っている。
そしてここに放置された補給基地をベースに要塞及び電磁カタパルトを建設した。
将来はここに太陽光発電所、蒸気タービン発電所と病院、宇宙港を建設し
内惑星と外惑星航路のターミナル基地として発展させたいと考えている。
ここは内惑星政府と外惑星政府の法が及ばない地域。
このケレスもほっておけば海賊の巣窟となっていただろう。
作業員は私が電磁カタパルトで撃ち落とした海賊船の乗組員など、ほとんどが元海賊や追放者達だ。
「ブラックナイト」を要塞の近くに着陸させ、植民基地に入って工事の進捗を確認する。
ケレスに海賊団駆逐の為に船団を常駐させている。ここを本拠地に海賊狩りを始めて久しい。
ほとんどが海賊から奪った船などで構成員も屈強なならず者だ。
現在船団の指揮官を任せている者も昔の最大の海賊組織の頭領の息子だ。

彼の父親の海賊団との闘いは壮絶だった。サン・ジェルマンXXXIIだった頃だ。
海賊団に致命的な損害を与える事に成功したが自分も無傷とはいかず、
左目、左腕、重度の火傷で顔の皮膚や髪の毛、肺も失った。
再びサン・ジェルマンXXXIIIで彼らに闘いを挑んだ時、彼らは亡霊が復讐しに来たと思い込み、
海賊団は散り散りに逃げ惑い、敵味方双方に大した被害も無く制圧する事ができた。
今は仲間となっている彼らの中でその事件は伝説となり、未だに語り継がれている。
小惑星帯に存在する主要な海賊団はほぼ殲滅した。まだ外惑星には小さな海賊団が存在するが目的の達成も近い。
私たちの組織は私設軍団、太陽系ではまだ非合法な存在だが、
時期が来たら薔薇十字団を組織した独立国としてデビューするつもりだ。
人類の歴史で唯一、戦争が無くなり平和だった時代がある。1世紀末~2世紀後期のローマ帝国、五賢帝時代。
ヨーロッパ、アジア、アフリカの地中海を取り巻く地域を1つの国に統一し、戦争を起こす国が無くなったのだ。
世界南北大戦の地球没落から500年。私は生き続け文明の種を蒔いている。
そして再び人類に平和な時代が来るのを待ち続けている。
後、何年待てば良いだろう?100年?500年?
私は木の穴に住むリスの様に木の実を植え、長い冬を凌いで春を待つ。
仲間となって子供や孫にこの物語を伝えておいてくれ。
私は海賊が恐れた不死身の騎士、サン・ジェルマンXXXIV。
「ブラックナイト」と呼ばれた男だ。

完
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ガリレオ衛星諸元
・木星の第1衛星イオの大きさほぼ地球の月くらい。地表面の400個の火山のうち150個以上が活火山。
・木星の第2衛星エウロパは月やイオよりは一回り小さい。大気は薄いが100%酸素。
地表は厚さ3~10Km以上の固い氷で、その下には深さ100Kmの塩分を含んだ地下海が存在する。(地球の2倍)
海底には活火山が存在し、その熱による海水の熱水噴出が地表でも見られる事がある。
・木星の第3衛星ガニメデは太陽系最大の衛星で惑星の水星より大きく、火星よりは小さい。
大気は薄いが100%酸素、厚さ150Kmの氷の地表の下に深さ100Kmの太陽系最大の海がある。(地球の2倍以上)
水、氷の量も地球以上。 エウロパと同じく海底に活火山がある。
また中心部金属核に磁場を持ち、極地ではオーロラが見られる。
・木星の第4衛星カリストはガニメデより小さくほぼ水星と同じ大きさ。
大気は薄く、二酸化炭素が100%。地表は厚さ200Kmの氷、その下に深さ10Kmの地下海が存在する。
※関連記事 人魚姫 EuropaSea
⑦足湯♿一碧湖
ブックマーク★公園






一碧湖を一周して戻ってくると足湯を発見しました。
駐車場と反対側だったので今まで気が付きませんでした。
4キロ歩いた後なので足湯はありがたいですね。
しかも無料なのに誰も使用していませんでした。
気兼ねなくゆっくり寛ぐ事ができました。
体と心も癒された後、駐車場に戻り一碧湖を後にしました。

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