(総武流山電鉄) 幸谷←[小金城趾]→鰭ヶ崎 矢印式乗車券 | 菅沼天虎の紙屑談義

菅沼天虎の紙屑談義

交通機関を利用する為の切符・・・一般の方々にとっては使い終わってしまえばタダの紙屑で、最後は係員に渡して終わりになるモノです。
そんな紙屑に夢中になってしまった大馬鹿モノの戯言にお付き合い下されば幸いです。

今回の「流鉄」の運賃改訂のエントリにあたって、過去に収集した券と以前のエントリを眺めておりましたら、1つ気づいた事があったのですが、今回の運賃改訂とは直接の関係はありませんので、運賃改訂関係の一連のエントリを今日だけお休みしてエントリいたします。

 

平成20年7月31日に発行されました、「幸谷←[小金城趾]→鰭ヶ崎」の矢印式乗車券です。

 

 

 

「総武流山電鉄」の最終日の券ですが、気づいた点とは券番が0011番と若い事で、恐らくは最終日の数日前に前の印刷ロットの券が10000番に達して、券番が0001番にリセットされたものと考えられます。

 

 

 

 

 

平成20年8月1日に社名が「流鉄」に変更された初日の券です。

 

 

 

社名部分に「流鉄」の訂正印が押印されておりますが、これはお願いして押印して戴いたもので、通常は訂正印を押印せずに発売しており、券番は0048番ですから、この印刷ロットの券は「総武流山電鉄」時代の発行枚数は50枚に満たなかった事になります。

 

総武流山電鉄~流鉄の矢印式乗車券は、最上段に社名の表記があるにもかかわらず、右側の着駅の上に「流山線」の記載があるのですが、この券は「流山線」がゴシック体の活字となっています。

 

 

 

 

 

最初にご紹介いたしましたロットの券が何枚調製されたかは不明ですが、旧社名時代の最末期に券番が0001番にリセットされておりますから、新社名表記の券に切り替わるまで時間を要したものと思われますが、社名変更から間もなく5年が経とうとする平成25年7月の段階では、既に(流鉄)表記の券に切り替わっておりました。

 

 

この券は「流山線」の記載が明朝体の活字になり、運賃の「120円」の数字も大きい活字となっており、社名以外にも細かい違いがあります。

 

 

 

 

 

2019年10月1日の消費税率10%への引き上げによる運賃改訂で、「120円」から「130円」となった券です。

 

 

まだ活版印刷券で、「流山線」の記載は明朝体の活字から変わりません。

 

 

 

 

 

活版印刷からオフセット印刷となった券です。

 

 

オフセット印刷になっても、「流山線」の記載の明朝体は引き継がれました。

 

 

 

 

 

 

 

2024年4月1日の運賃改訂後の現行券です。

 

 

運賃が「140円」となった以外は、「130円」のオフセット印刷券と変わりありません。

 

活版印刷券時代は、印刷ロットが異なると活字の書体や文字間隔に微妙な違いが見られたのですが、オフセット印刷券となってからは券面に印刷するデータはデジタル化されているでしょうから、運賃改訂があってもデータの一部を修正するだけになり、手作業で活字を組んでいた時代とは全く異なって、余り違いが見られなくなりました。