着席券 上野駅発 急行 新潟行 佐渡2号 | 菅沼天虎の紙屑談義

菅沼天虎の紙屑談義

交通機関を利用する為の切符・・・一般の方々にとっては使い終わってしまえばタダの紙屑で、最後は係員に渡して終わりになるモノです。
そんな紙屑に夢中になってしまった大馬鹿モノの戯言にお付き合い下されば幸いです。

発行日の記載がありませんが、昭和45年12月31日の「上野駅発 急行 新潟行 佐渡2号」の着席券です。

 

 

東京印刷調製の無地紋の黄色の券となります。

 

当時の上野駅発の着席券は方面別に色分けされ、今回ご紹介いたしました上越線方面は黄色、信越線方面は桃色、東北・常磐・奥羽線方面は青色の地色の券となっており、上野駅発の着席券は方面別の色分けの他、着席券の記載の下に太い赤線が印刷されている券もありますが、これは赤線が印刷されている券の列車は上野駅の高架ホーム発、印刷されていない券の列車は上野駅の地平ホーム発と使い分けていたように推察され、この券は地平ホームである16番線発となるため赤線の印刷はありませんが、駅員は旅客の左胸に付けられた着席券を見て、地色で何線方面か、赤線の有無で発車ホームが高架ホームか地平ホームかを瞬時に判断する事が出来ました。

 

 

 

 

 

裏面です。

 

 

裏面の注記事項は横書きとなっており、料金の「50円」は裏面に記載され、発行箇所の記載はありません。

 

第2項に「◎改札の際、本券を左胸にお付けになってください。」の記載があり、この着席券は透明なビニール製で裏面に安全ピンの付いたケースに入れられた状態で発売され、改札口を通る前に着席券を左胸に安全ピンで留める必要がありました。

 

通常の硬券ですと、裏面記載事項を正位に見た場合、券番の数字は右側を向くのですが、この券は左側を向いており、通常の硬券とは裏面記載事項が天地逆方向に印刷されている事になります。

 

 

本年も「菅沼天虎の紙屑談義」をご覧戴きましてありがとうございました。

皆様も良い年をお迎えください。

菅沼天虎<(_ _)>