小湊鉄道 里見駅有人化~1 | 菅沼天虎の紙屑談義

菅沼天虎の紙屑談義

交通機関を利用する為の切符・・・一般の方々にとっては使い終わってしまえばタダの紙屑で、最後は係員に渡して終わりになるモノです。
そんな紙屑に夢中になってしまった大馬鹿モノの戯言にお付き合い下されば幸いです。

小湊鉄道の里見駅が、3月16日のダイヤ改正から、11年ぶりに有人化されました。


直接的な理由は、小学校の統廃合により通学需要が発生し、増発が必要になったため、列車交換と運転取扱業務(※この記事の末尾をご覧ください)が発生するための有人化ですが、乗車券の発売も再開されたとの事で、先日訪問してまいりました。


思い起こせば、11年前に里見駅無人化の情報を聞いて小湊鉄道を訪問し、五井から乗車した養老渓谷ゆきの車内で、女性車掌氏から里見までの乗車券を購入する際に、「今日里見駅は営業してますか?」と聞いたらば、「先週で無人化されました!」と伺い、僅差で乗車券類が購入する事が叶わなかったので、今回は11年前のリベンジと言ったところでしょうか?


前回は失意の中、里見まで行っても仕方ありませんので、海士有木で降りてしまったのですが、今回のダイヤ改正では、里見駅有人化と引き換え?に、上総村上、海士有木、上総三又、馬立の4駅が終日無人化されてしまい、素直には喜べない心境です。






前置きが長くなりましたが、里見駅です。


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従来から、上総牛久~上総中野間はスタフ閉塞で、上総牛久~上総中野間が1閉塞となって、この区間には列車が1本しか入れなかったのですが、今回里見駅の交換設備復活で、上総牛久~里見と里見~上総中野に閉塞区間が分けられ、里見駅では通票の受け渡し(※この記事の末尾をご覧ください。)が見られるようになりました。かつてはローカル線では全国的に見られた光景ですが、信号の自動化の進捗によって見られなくなり、今回まさか?の復活です。






里見駅の出札口です。


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里見駅の駅舎は大正14年の開業以来のもので、出札口も大きく改装されておらず、非常にレトロな雰囲気です。






今回の有人化に際しては、先の無人化から11年も経過しており、個人的には無人化以前の券はとっくに廃札となっていて、券を新しく刷り直したものと考えていたのですが、この点を最初に伺ったところ、券を廃札とせずに保管してあったそうで、11年前の無人化時の券を継続発売しており、これが予期せぬ結果となりました。



大変お待たせいたしました。まずは社線内の乗車券です。

社線内は各駅ごとに相互式の券が設備されておりますが、先に申しましたように、11年前の無人化時の券を継続発売となりますので、券面に運賃変更印が押印された区間が多く、運賃変更印の押印されていない区間の券を購入いたしました。



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いずれもJPR/てつどう緑地紋のB型相互式で、最低でも11年間熟成(笑)された券ですから、区間によっては少々日焼けやシミがあります。


これ以外の社線内の区間は、私が訪問した時点では運賃変更印が押印されておりました。五井までの大人券は、五井駅の自動改札への誤投入対策で、先の無人化以前は赤地紋の常備軟券となっていたのですが、今回は何故か硬券での設備となっています。






運賃変更印が押印された区間で、唯一購入しましたのは上総三又までの券です。


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何と!!2等表記の券が生き残っておりました!!!!

2等級制からモノクラス制に移行したのは、昭和44年5月の事ですから、この乗車券は40年以上前の生き残りと言う事になりますが、廃札券では無く現行券であり、今どき2等券で列車に乗れるとは思いもしませんでした。






五井までの小児専用券のみは、五井駅の自動改札への誤投入対策を目的とした、赤地紋の常備軟券となります。


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券番は0002で、幾ら小児専用券と申しましても、先の無人化以前に1枚しか売れなかったとは考えにくく、この券には日焼けは殆どありませんので、確認はしませんでしたが、この券は今回の有人化に際して新しく印刷した券なのかも知れません。。



次回はJR連絡券をご紹介いたします。



※若い読者の方も居られると思いますので、念のために記しますが、里見駅は通票扱いを行う運転取扱駅です。駅員氏は列車到着の数分前からホームで列車監視を行って、運転士から通票を受け取りますので、列車が発車するまでは、駅員氏は運転取扱を行うために出札口は閉じられ、この間は乗車券類を購入する事は原則として不可能です。例え里見駅で停車時間のある列車であっても、停車時間内に乗車券類を購入する事は出来ませんので、運転取扱に忙しい駅員氏に、無理を言う事の無いようにお願いいたします。また、里見駅付近には郵便局がありませんので、駅宛に郵便で為替を送りつける行為や、つり銭相当額を郵便切手での返金を要求するなど、非常識な郵頼もつつしんで戴くよう、合わせてお願いいたします。