中央本線甲府駅の券売機で発行された特急券で、東京・新宿・四ツ谷・秋葉原の4駅着となる券です。
着駅が4駅も併記された特急券はあまり見かけず、最下段に表示された「秋葉原」はちょっと苦しい配置になっています。
タイトルが「特定特急券」となっておりますが、この当時の中央本線の甲府⇔東京・新宿・四ツ谷・秋葉原間に適用される特急料金は、自由席だけに適用される「特定特急券」では無く、指定席やグリーン車にも適用される「特定の特急料金」でしたから、タイトルは「自由席特急券」とするのが正当と思われ、拙ブログの2007年1月10日のエントリ「「特定特急券」と「特定の特急料金」の混同 」でご紹介しました硬券の特急券と同じように、この特急券も制度を混同しているものと思われます。
また、有効日数の下には「1個列車1回限り有効」と、券売機の特急券ではあまり見かけない表示がありますが、当時既に定期列車は廃止となっているものの、新宿始発の房総方面への臨時特急が運転される場合があり、新宿終着となる中央本線の特急から1枚の特急券で乗り継がれないために、あえてこのような表示としているものと推察されます。
現在、中央本線の竜王~新宿間はB特急料金の適用となり、中央本線から新宿以遠に直通する定期の特急列車の停車駅も、東京ゆきの「あずさ2号」と「かいじ104号」は新宿を出ると終点の東京まで、千葉ゆきの「あずさ30号」も錦糸町まで停まらなくなって、いずれも四ツ谷と秋葉原は通過するようになりました。