それも日本から来たばかり、という方が多く
今までになかった流れを少し感じております。
今までですと、どうしても帰国間近になってから
慌てて塾に駆け込む、という帰国生が多かったものですから。
さて話は変わりまして
もう1週間以上前になりますが
8月15日は終戦記念日でした。
そんな訳で、今日は戦争関係の小説を一冊ご紹介いたします。
終りに見た街 (小学館文庫)/小学館

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こちらは、脚本家として有名な山田太一さんの小説で
現代に生きる家族が
戦時中にタイムスリップする、というお話です。
戦争後の一つのシーンで
主人公が友達の家を訪ねる場面があります。
その時に、友達とそのお母さんとの会話で
出すお菓子も、食事もなかったのでしょう。
お母さんは子どもにこう言います
「食糧を出さなければいけないお客さんが来たら、とても迷惑でしょうが」
これを読んで思いました。
そっか、食糧のない時代は、こういうことで親子喧嘩になってしまうのか、と。
友達と遊ぶと行っても、家の中ではなく外。
戦後の食糧難だった頃のギスギスした雰囲気が伝わってきます。
また、東京大空襲と言っても
焼け野原にならなかった地域もあり
その地域にすむ人々は、空襲警報が鳴るたびに
またか、と思い防空壕に入るのを嫌がった人もいたそうです。
空襲警報と言っても当時の人たちにとっては
現代の津波警報や地震速報に似たものだったのかな、と思いました。
警報と言っても、自分は被害にあわないだろう、そう思っている人々。
戦争中においても、自分だけは死なないだろう、そう思っていた人も多かったということでしょう。
戦時中のちょっとした日常生活を垣間みれる、そんな小説です。
是非機会がありました読んでみてくださいね。
それでは良い週末を♩