永住生徒の日本語教育の難しさ | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

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アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

巣鴨アドバンススクールも設立して5年目になりますが

永住生徒(アメリカ生まれで、今後もアメリカに生活する予定の生徒)も増えてきました。


当初は、永住生の日本語教育と言っても

日本のカリキュラム6年間分をもう少し時間をかけて進めれば良いと

単純に考えていたのですが

これが一筋縄では行きません。


というのも

帰国生とは違い永住生は

日本語を学ぶ動機は一般的に少ないうえ

日本語のインプットが足りないことによって

日本で使用されている教材では

徐々にレベルが合わなくなってくるのです。



例えばですが

小学5年生の生徒が入塾したとします。

彼の日本語レベルが小学3年生レベルだとした場合

最初は、3年生と5年生の読み物に大きな違いはないのかもしれません。

あるとしても2年程度の違いです。

しかし、1年後に、この生徒のレベルが小学3年生後半の語彙力をつけたとしても

精神年齢は順調に1年間重ねるわけですから

差は2年半となるわけです。

そして、中学1年生になるころには、やっと小学4年生レベルの日本語となり

差はどんどん開いていきます。

そうなると、最初は適していた教材が、まったく知的好奇心を満たさないものになってくるわけです。



逆を言えば、ここの差を解決できる教材

語彙力は少なくても、漢字をあまり読めなくても

知的好奇心を満たす教材さえあれば

ある程度、日本語教育を続けることができるのだと思います。


しかし、これがなかなか無いのが現状です。

そうなると、自分で作ったほうが手っ取り早い、ということになります。

永住生の日本語教育に適した教材。

誰かつくってくれないですかねぇ(x_x;)