アメリカ赴任の前に一番注意するべき点:日本語の喪失 | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

先日

私の大学院時代の友人から連絡があり

その友人の友人がアメリカに赴任する予定があり

小学生の子どもがいるのだけれど

渡米前にどのように英語教育を行っていけば良いのか

アドバイスが欲しい、とのことでした。



その友人に伝えたのは

アメリカに来てしまえば


時と共に、ほとんどの日本人生徒(特に小学校低学年での渡米)は

日常の英会話はできるようになるから

あまり心配しないでよい、ということ。


また、英会話よりも

英語の基礎的な文法や単語が入っているだけで

アメリカでの学校生活からの吸収力が違うので

日本に居る間は、英検3級取得を目指して

文法や単語を学習することが良いこと。



そして、何よりも気をつけなければいけないことは


日本語の低下


日ごろから読書する癖や

ラジオ、テレビ、オーディオブックなどを通して

アメリカにおいても

日本語に触れる機会をある程度、確保していくことを伝えました。



巣鴨アドバンススクールが

アメリカの地を踏んで

もうすぐ4年目に突入となります。

今まで、多くのアメリカ駐在のご家族とも接してきました。



そんな中

私が一番懸念していることに

渡米時に英語を重視しすぎてしまう風潮

というものがあります。


確かに、現地校に慣れてもらうのが

アメリカ生活を円滑に進めるには必要なことなのですが


英語重視、日本語軽視が行き過ぎてしまうと

こどもたちは

アメリカで数年を過ごすと

日本語の本を読むのが億劫になり

日本語での会話にも多くの英単語が混ざるようになり

日本に帰国する前には

いわゆる日本語が年齢相応のレベルになっておらず

日本に帰ってから、またあわてて一所懸命日本語を取り戻すはめになるのです。


もちろん、子どもは素直ですから

日本に帰ったら帰ったで一所懸命、日本語を伸ばそうとします。

そして、英語を忘れてしまい

お母さんお父さんは、一体アメリカ生活はなんだったのか

というオチを身をもって経験するわけです。


それは、まるでテスト前の詰め込みと同じことで

本当に大事なことは

テスト前に集中的に勉強することではなく

テスト前の負担を軽減させるような

日ごろからの勉強なのです。



それと同じことで

アメリカ赴任と言っても

多少の軽重は必要になりますが

日ごろから、英語と日本語を淡々と勉強することが求められます。




ここ数日、花粉症なのか風邪なのか

鼻がズルズルしており

非常に頭が回転しない今日この頃です (>_<)