「超」:便利で乏しい言葉 | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

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アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

アメリカに住む日本人の子どもたちの中で

「超」という言葉を乱用する子は少ない印象を受けますが

私が日本にいた頃は

この「超」という語彙がどうしても耳にひっかかりました。


「超」

これは程度を表す言葉なのですが

「超」難しい

「超」むかつく

「超」おもしろい

「超」いけてる


などと乱用されていました。



もちろん私自身、この単語を使わないわけではないのですが

この超という言葉は

便利な反面

生徒たちの表現力の妨げにもなっているのでは

と思っています。


「難しい」

一つとってみても

様々な表現があります。


「難解」「難問」「分かりにくい」「歯が立たない」


むかつくにしても

「イライラさせる」「腹が立つ」「めざわり」「不快」


「先生、この問題、超難しいですね。なかなか解けなくて超むかつくんですけど」

と生徒に言われるのと

「先生、この問題全く歯が立ちません。腹が立って仕方ないんですけど」


と言われるの

内容は同じあり、どちらかというとネガティブな表現ではありますが


前者で言われると

発言自体を言い直させたくなりますが

後者で言ってもらえると

私は素直に質問を受け入れるでしょう。


表現力、これは学習しない限り身につきません。


日頃どれだけ本を読み、辞書を調べ

それを実際の生活に使っているか。



もちろんお母さんお父さんの表現力は

子どもたちの第一の模範となることに

異論をはさむ者はいないでしょう(笑)


私たち大人も

子どもに負けず

日々継続して学び続けることが望まれます。