セミリンガル:認識あっての対処 | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

ここ最近、朝と夜の気温が下がってきましたね。

さすがにシャツ一枚だと寒くなってきました。

またそんな天候のせいか

風邪を引く生徒が多い気がします。


風邪は、風邪と認識すれば対処できます。

それは、何においても共通のことであり

認識があって初めて対処できるのです。


言語力の低下なども、そう認識できれば対処のしようがあります。

セミリンガル(両言語とも年齢相応ではない状態)も

認識すれば対処できるのです。


しかし、自分の子どものこととなると認識するのは難しい。

それはそうです。

生まれてから今日までひとつ屋根の下で暮らしてきたわけですから

別に年齢相応の言語力がなくてもコミュニケーションがはかれないとまではいかないでしょう。



ただ、第三者からははっきりと識別できます。

それでも他のお母さんに

「○○くんってセミリンガルじゃない?」

と尋ねられることもないでしょう。

そんな人がいれば、相当心配してくれるありがたい友人か

ただ気を使えないだけか、のどちらかなのですから。


そして、他のお母さんに相談をしてみたところで

「○○ちゃんは大丈夫よ。うちの子なんて~~~。」

と返されるのが定番でしょう。


こういうループの中で

なかなかセミリンガルと認識されず

対処されずに育てられた子どもは世の中にどれくらい存在するのか・・・

考えただけでめまいがします・・・



他の記事でも述べましたが

幼児や低学年からアメリカに住んでいる場合

本当に気をつけないと

認識が遅れに遅れ、対処がどんどん難しくなります。

学校のテストの点数などは何のあてにもなりません。


アメリカ永住の生徒であれば

二兎を追うことをやめて

英語だけに集中するのが最善の策でしょう。


しかし帰国予定の生徒であれば

ただちに帰国するということは簡単ではないでしょう。


認識せずして対処なし。

セミリンガルというリスクをしっかり考慮しながら

お子さんのバイリンガル教育を行ってもらえればと思います。