英語がいまいち・・・:第一言語習得における文法の必要性 | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

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アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

こんにちは。オレゴンは今週も気持ちよい天気が続いています。

私の友人でも、この時期にオレゴンをたずねて気に入って

9月ごろに移住してきたら雨ばかりで参ってしまった

という人たちがいますが 笑

雨ばかりの冬を差し引いても、オレゴンの夏は一級ものでしょう。

いえ、雨ばかりだったからこそ、太陽をより楽しめるのかもしれませんね。



さて、今まで何度か外国語習得において文法の大切さを書いてきました。

      参照: ↓をクリック

      英文法を習うから英語ができないんだ!ってどういうこと?

      帰国生の英語力向上




そして、最近の問い合わせなどで多いのが

アメリカ生まれアメリカ育ちのお子さんですが

英語で書くことができない、だから英文法を教えてほしいというケースです。



今までの経験から、小学校低学年の子ども達に

文法を教えてもあまり効果がありませんでしたから

アメリカ生まれアメリカ育ちの子ども達にも文法そのものを入れてもあまり意味は無いのだろうな、と思います。


実際に、私も国語の授業で日本語の文法を習ったことがありますが

私の日本語がそれで上達したとは思えません。


文法とは枠組みであり

子どもは周りの人たちと会話を交わすことによって、この枠組みを知らず知らずのうちに形成していきます。

たとえ、最初間違った文法を使用していたとしても

周りの正しい言葉を聞くことで自然と修正していくのです。


しかし、第一言語はそのように習得できても

第二言語となると、情報量が足りずに

枠組みを作れないので

その枠組みを文法を習うことで強制的にインプットしてしまうのです。


巣鴨アドバンススクールに来る生徒の中には

こちらに数年いるにもかかわらず、意外と基本的な文法が抜けている生徒も多くいます。

そんな子たちに、中学1年生レベルの文法を教えると

あ、そういうことだったのか、となることが多いのです。

現在進行形の Be動詞+~ing や 未来形に使う be going to+原形 など

「今までなんとなく使っていたけれど、そういうことだったのね」

というコメントは耳にたこができるほど聞いてきました(笑)

 

一概には言えませんが

小学4年生以上で、日本語が得意な子、または読書などをよくする子がアメリカに来た場合は

徹底的に英検3級レベルの文法を入れて、早急に枠組みを作るべきでしょう。


すいません、話を戻します。

上記のように、英語を第二言語として習う場合は、文法を習得することは大きなプラスとして働きますが

これが第一言語のものとなるとまた別な話になります。


こちらで生まれ育っているけれども、英語がいまいちという生徒には

両方の言語に均等に力を使うのではなく

どちらかの言語に集中して時間を投資するべきだと思います。

圧倒的に読む量と書く量を、どちらかの言語に傾けることが一つの解決方法でしょう。


第一言語向上には、質ではなく、量の問題だと思っています。

ただ、やはりやっていて楽しいと思わせるよう教材に工夫をしたり、生徒と談話したり

そういったこと環境の工夫は不可欠でしょう。



話をまとめますと

第一言語が確立して、第二言語を習う場合は、文法を優先して勉強することをお勧めします。

そして

第一言語がうまく習得できていないのであれば

一定期間、一つの言語での読む量と書く量を増やすことをお勧めします。