読書の楽しさ:感動を伝えるということ | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

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アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

週末はいかがお過ごしでしたでしょうか?

私はアメリカ一広い(?)と言われているダウンタウンのpowell's bookstoreで時間をすごしました。

図書館もそうですが、本に囲まれた空間というのが、私は大好きです。

文字を追うだけでどこまでも空間が広がっていき

自分が知らなかった世界を見ることができる。

自分の今までの考え方を一蹴されてしまう「読書」。


例えば、昨日購入した本のタイトルは

「The Omnivore's Dilemma: A Natural History of Four Meals」

という、世界の食糧事情について書いた本なのですが

こちらは、洋書なので、まだ訳されていませんが

ポーランさんはこんな本も書いていますので、あくまでも参考に


欲望の植物誌―人をあやつる4つの植物/マイケル ポーラン

¥2,940
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その文章の中で

「人はトウモロコシなのである」 というものがありました。


そんなことは考えたことなかった!と感動さえ覚えました(笑)

人とトウモロコシと一体どうしてつながるのか。

人は水である、なら聞いたこともありましたが

人はトウモロコシである、とは正直驚きを隠せませんでした。



変な誤解を受けるかもしれませんので、

簡単に説明しますと、昨今に私たちが口にする食べ物には必ずなんらかの形でトウモロコシが入っており

(例:肉であれば、牛や鶏はとうもろこしを餌として育ちます。ケチャップにもシロップにもトウモロコシがあります。ちなみに周りの食料の成分を調べてみてください。必ずといっていいほどトウモロコシがあるはずです。)

この文章を読んで以来、人を見ると

トウモロコシかぁ、と思ってしまうほどです(笑)



それくらい、読書というのは人の見方や生き方を左右すると言ってもいいのではないでしょうか。

トウモロコシはあまりいい例ではなかったかもしれませんが・・・


そして、この人の生き方や、人生の見方を左右してしまう読書。

しかし、最近の子どもたちは読書をしないとの報道をよく耳にします。

このような感動や、世界を全く違った観点から見れるという機会を逃しているこどもたち。

本当に残念なことです。



おうちでは読み聞かせなどしていますでしょうか。

読み聞かせというのは本当に効果的です。

なぜなら、読んでいてよく理解できなかった活字も、声にだして読むと分かることが多々あります。


私が並行して読んでいる本に

トルストイの「戦争と平和」というものがあります(さすがにこれは日本語のを購入しました)。

これが読んでも読んでも頭に入ってこなく

本当に難しいのですが

声にだして読んでみると、意外と状況描写がしやすいのです。


読み聞かせ、本当に大事なことだな、と改めて痛感しました。


そして、絶対にしてはいけないこととして、読み聞かせを無理やりすることです。

相手に良いと思っていることでも、相手が受け入れないのであれば、無理やりすることはありません。



そうではなく、お母様、お父様自体が、読書を楽しみ

音読を楽しむ。


読書って本当に楽しいな、とお父様お母様が思っていれば

読書というのは楽しいものなのだな、とお子様は認識するわけです。


私も「読書は良い」などという説教じみたことは生徒に言いません。

授業中に、ちょっとしたアクセントとして

「人はトウモロコシなんだって知ってた?」

と聞いてみるだけです(笑)


東野圭吾さんの「手紙」

手紙 (文春文庫)/東野 圭吾

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についてなら、そのラスト、お兄ちゃんはどんな思いで演奏を聴いていたのか・・・

あぁ、思い出すだけで涙が・・・

と、ストレートに感動を伝えるだけです(笑)


私は、何もそれで生徒が本を読んでくれるようになる、などとは期待しません。

あくまでも、読書って本当に楽しい、感動する、ということを伝えるだけなのです。


そうすれば、お子様も、読書に対して興味がわくのではないでしょうか。


今日も長文になってしまいました。

今週も一週間、がんばりましょう!