やさしい先生:信念なき人 | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

塾の中にはアンケートをとり、先生などの評価を生徒にさせるところなどがあるそうです。

先生が生徒の評判を気にして自分の信念を貫けないのであれば、生徒にとっても先生にとっても残念なことだと思います。


まだ塾講師を始めたばかりのときでした。

私は、生徒に対して

弱気

でした。


宿題の量は、どれくらいが適切なのか

授業の進み具合は、これでいいのだろうか、と。

そんな弱気を察してか、生徒は私に交渉をしてきます。


「宿題が多いので、少なくしてください!」 と。


そして、仕方なく宿題を減らすと、生徒が笑顔で帰るために、私は満足でした。

これが生徒の間でいう「やさしい先生」です。

なんてことはありません。

ただの信念がない先生のことなのです。



今思えば、これでは先生も生徒も誰も得をしません。


何かを掴み取るという経験は苦労なくしてありえません。

つい最近では、水泳の北島選手が金メダルを獲得しましたが

彼は、4年間、もがきにもがき、スランプなども乗り越えての金メダルでした。

涙ながらのインタビューはこちらの心を揺さぶるものがありました。


勉強も同じです。

苦労なくしては何も得るものはありません。


私の先輩によく言われたのは

強気でいきなさい

宿題の量は、少し厳しいかなと思う程度が良い
と。

私はそれ以来、生徒の言うことは聞かない、やさしくない先生になりました (笑)


何が本当に生徒のためになるのか。

生徒の機嫌を取り、苦労をさせないことなのか

それとも、ある程度憎まれても生徒のことを真剣に考えて苦労をさせるのか。


もちろん、過度な負担、その生徒の許容範囲外のことは何の得にもなりません。

少し背伸びをすれば届くのではないか、それくらいに加減ができるかどうか。

それが「良い先生」の一つの要因なのではないでしょうか。