前回の作文指導法に続き
今回は、英語文法を学ぶ上での
穴埋め問題の活用法
を紹介したいと思います。
日本によくある文法問題の中で穴埋め問題というのがあります。
これは、文章の一部が空欄であり、そこに当てはまる言葉を入れていく作業なのですが
この穴埋め問題のコツをつかんでしまうと
「これは全部 when を入れればいいんだ」
というように、パターンを見極めて、解けてしまう問題なのです。
結局文章を読まずに、穴埋めで終わり、何も学ばないというのが残念ながらよくあるパターンです。
実はこれは私も経験があり、中学生のときは日本の文法の授業をなめきっていました(笑)
先生の立場になり、穴埋め問題自体の存在意義を疑った時期もありましたが
少し工夫をするとこのような問題も有効に使えるのだな、ということに気づきました。
どうするかというと
全文をノートに書かせる
ようにするのです。
これは、時間もかかりますし、生徒も最初はブーイングです。
しかし、全文を書かせることにより、英語のリズムが分かってきます。
最初に人の単語が来て、その後に動きの単語なのだな、と。
曜日や時間や場所などの順序も自然と理解してきます。
全文を何度も書くことによって、英語のリズムが分かってくるのです。
これは、穴埋めだけしていたら、つかめないものです。
ここで注意しなければいけないのが
全文を書かせるときに
ただ教科書の文章を見ながらコピーさせてはいけません。
そんなことをしていたら
「それだったら、コピー機でコピーしてあげるよ」と生徒に伝えています。
そうではなく、全文を書くときに
文章を一度読んでから、
それを覚えて
ノートに書いてもらう方法です。
最初から文章全てを覚えられないとは思いますので
始めは2語から3語でも構いません。
そこから、少しずつ覚える単語量を増やしていき、
それを覚えて書き下ろしていく。
これを繰り返し繰り返しやることにより
ちりも積もれば山となります。
英語の文章をリズムで理解できるようになることでしょう。
特に帰国子女の生徒たちは、英語に触れる機会が多いので、吸収力も速いと思います。
穴埋め問題でも、ちょっとした工夫で、すばらしい教材になります。
何のために穴埋め問題に取り組むのか。
文法を学び、単語量を増やすためです。
では、どうしたら、穴埋め問題をその目的にそって使えるのか。
そう考えていった結論が、この
全文を覚えてから、ノートに書かせる
ということでした。
是非、おうちでもちょっとした工夫をして、より効率の良い勉強をしてもらえればと思います。