作文の書き方:楽しい冒険 | みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

みとのや先生日誌:元帰国生だから言える事

アメリカオレゴン州、ワシントン州にある学習塾巣鴨アドバンススクール(www.sugamoadvance.com)で日々子供達と奮闘中です。

最近、本校の生徒たちが、学校での作文の宿題を持ってくるので、アドバイスをしたり、お母様方にはその指導方法について話し合っています。

それを今回は皆様と共有できればと思います。


まず、私が子供の頃持っていた作文のイメージをあげてみたいと思います。

1、作文は文才が必要である

2、作文はミスが少ないほうが良い

3、字数がいつも少なくて困る

こんな風にもし皆様も考えていたら、その考えは捨ててください。

上の三点については、長くなってしまうので、詳細は避けますが、その三点を乗り越えられるよう意識した私の指導法を以下に書きたいと思います。


1、マインドマップ

2、言葉を引き出す

3、間違いを恐れない



ただ、これはあくまでも一例ですので、参考程度に読んでみてください。

本当は生徒それぞれ指導方法は異なります。


マインドマップ

マインドマップの目的は、生徒の頭の中を探らせ、どのような言葉を持っているかを自覚させる練習です。


まずは、大きな画用紙(なるべく大きいもの)の真ん中に手のひらくらいの大きさをとり、作文のテーマとなるものを描かせます。

マインドマップ

(こちらの画像はあくまで参考です)

色鉛筆など、何を使わせても結構です。

その後に、その絵から連想する言葉をあげさせます。

キャンプの絵でしたら、「ご飯」「友達」「魚釣り」「準備」

などがあげられるでしょうか。

その後に、その絵から連想した字を書かせます。上の写真のようになります。

そこから更に連想できるものを書かせます。

ほとんどの子供は絵を描くことを楽しみます。

絵が好きであれば、自由に描かせてあげてください。



言葉を引き出す

ある程度、生徒自身で書ける言葉が限定されてきた後は、生徒たちへ質問をなげかけます。

生徒たちの言葉はまだ限定的です。

われわれ大人は、子供よりは単語量も多いので、それを使い、生徒たちの隠れている言葉を発見させてあげましょう

「ご飯は何を食べるの?誰がつくるの?何の材料が必要なの?

ご飯はおいしかった?どれくらいおいしかった?何を食べるよりおいしかった?まずかったのは何?まずいものを食べたときは、どんなリアクションを取るの?まずい物を食べたときは口の中はどんな状態?」

などなど。

ただの事実だけを言わせるのではなく、子供の感情を引き出せるような質問がベストです。

そして、引き出した言葉を更にマインドマップに書かせます。

これだけ、生徒の声を引き出せれば、生徒が字数が足りなくて困るということはないでしょう。

このように、作文において大切なことは、生徒の声をとことん引き出してあげることです。


間違いを恐れない

次に、このマインドマップを文章にしていくことになるのですが、このときに大事なことは、間違いを恐れさせないようにすることです。

これは、私が繰り返し、このブログで伝えようとしていることの一つですが、間違いだらけの文法だろうが、単語だろうが全く問題ありません。

間違いを恐れずに、どんどん書かせることです。

プレッシャーを与えるのではなく、~~ちゃんならいいもの書けるよ、大丈夫、と。

そして、書いた作文を音読させて、どこをどう直すのかを自分で考えさせます。

ここで、あまりでしゃばって「ここが間違っている、直しなさい!」などというのは控えてください。

そんなことを言われると、萎縮して自由に作文が書けなくなってしまいます。

作文が嫌いになる理由の一つとして、周りから細かいことを色々といわれることなのです。

更に理想を追求するのであれば、一度書いたものは、あくまでも頭の中を整理するために使い、もう一回白紙から作文を書かせると二回目の作文の方が確実にいいものになります。


じつは、この作文のブログ記事も、2回程度白紙に戻しやり直したものです。

三度目で、やっと自分の言いたいことがまとまってきたかなというところです。

さらに、次の日など、時間をあけてチェックをすると直したい部分が山ほど見えてきます。

文章を直すときは、時間をあけてからチェックさせると、よりよい文章が書けるようになります。

まだまだ、書き直したいのは山々なのですが、そろそろ目も疲れてきました(笑)

まとめますと

作文のイメージを頭のなかに描かせ、それに関連する単語を書き、それを文章にする

作文は本来、自分の中にある宝を見つけられる楽しい冒険
です。

それを心に、お子様の指導にあたってあげてください。

どこまでもお子様の力を信じ、協力してあげてください。

必ず、お母様お父様が考えている以上の良い文章を書いてくれることでしょう。