(2019年12月12日春日井市議会一般質問)

末永けい
 グルッポふじとう敷地内の駐車場増設については,9月議会で一般質問し,引き続いての質問になりますが,この間,市は,10月にグルッポふじとうの運動場改修案を示す中で,市民意見募集を行いました。改修案では,正面駐車場の拡張という内容が入っており,図面において,わずかながら敷地内駐車場を増設する内容と見受けられます。市民生活において大きな懸案となっている敷地内駐車場の不足問題について,一筋の光が差し込んだと言えます。これは,ひとえに,多くの市民の皆様がグルッポに不便を感じ,その現状を憂い,危機感を持ってグルッポの意見箱や市長ホットラインなど,各所で敷地内駐車場の増設を望む声を上げたことで,市は,当初の考えの変更を余儀なくされたと言えます。
 そこで,(1)運動場改修案の基本方針に対する意見募集の結果についてです。
 先日,グルッポの運動場整備意見募集の結果が公表されました。募集期間は令和元年10月11日から25日,募集方法としては,グルッポふじとうに設置してある投書箱へ投函,春日井市ホームページの意見募集専用フォームということで実施され,回答総数としては250件に上ったとのことです。たった2週間で250件も集まるということは,グルッポの運動場活用に関して,市民の関心は非常に高いということがわかります。
 改修案に示された各機能に対して,選択肢を設けた質問への回答については円グラフで集計されております。正面駐車場の拡張につきましては,「非常によい」が56%,「よい」が30%で,合わせて86%を占めており,これまで私が再三にわたって指摘してきました敷地内駐車場への市民・利用者のニーズは,この結果をもってしても証明されています。
 また,この意見募集では自由記述意見欄も設けられていましたので,駐車場に関する各記述の件数と内容の詳細についてお尋ねいたします。
 (2)改修案における優先順位についてです。
 これまで,グルッポの意見箱や市長ホットライン,グルッポに勤務している職員へのアンケートなどにおいて,敷地内駐車場の増設を求める意見が圧倒的多数を占めていることは,これまでに何度も取り上げており,周知の事実です。しかし,今回の意見募集で市民に示された改修案は,正面駐車場の拡張とその他の項目は,いわば並列で扱われており,これまでの市民の声が十分に反映されていないように見受けられ,大変遺憾です。つまり,改修案では,市民が切に望んでいる敷地内駐車場について気持ち程度しか拡張されていないのです。この期に及んで,運動場の活用方法について,なぜ市の中で市民の声を適切に反映した形で優先順位がつけられていないのか,甚だ疑問に感じております。
 市が優先順位をつけられないのであれば,運動場をどう活用すべきか市民の皆様に優先順位を答えてもらう意見募集の仕方にすべきではなかったのか,所見をお尋ねいたします。
 (3)改修案における敷地内駐車場増設台数についてです。
 意見募集時点で,改修案の図面において想定していた駐車場増設台数をお尋ねします。また,増設台数がどれだけになるのかは,市民の皆様にとって一番の関心事であります。なぜ,増設台数を示した上で意見募集を行わなかったのでしょうか。お尋ねいたします。
 続いて,(4)です。11月22日の記者会見についてです。
 市は,11月22日の記者会見で意見募集の結果を発表していますが,記者会見には誰が出席していたのか,記者や市職員の出席者の内訳の詳細をお尋ねします。また,グルッポの運動場整備に関してどのような質疑応答があったのかお尋ねします。
 (5)敷地内駐車場増設についてです。
 これまでの市民の皆様の声や,私が提起してきた過去の議論,そして今回の意見募集の結果を踏まえ,市は,敷地内駐車場の台数をどのようにしていこうと考えておられるのか伺います。また,その敷地内駐車場の台数で本当に市民がグルッポを快適に利用できるようになるのか,お尋ねしたいと思います。
 続いて,(6)周辺の公共用地についてです。
 そもそも,リ・ニュータウン計画では,藤山台東の旧小学校施設周辺を含めた整備のイメージが描かれております。つまり,グルッポの周辺にはほかにも公共用地があり,今回,運動場改修案が単独で示されているのですが,本来は,周辺の公共用地を含めて一体的に検討されるべきものです。
 そこで,現在グルッポ周辺には公共用地としてどこがあり,それぞれの活用方法はどのようになっているのかお尋ねいたします。

まちづくり推進部長(前川広君)
 グルッポふじとう敷地内駐車場増設と運動場改修案,周辺公共用地についての御質問ですが,初めに,駐車場に関する意見につきましては,「広場のスペースを縮小しないよう,駐車場の拡張は反対」が3件,「改修案のとおり駐車場の安全性向上と広場のスペースを同時に確保してほしい」が25件,「改修案の考え方には賛同するが,より多くの駐車場を設置してほしい」が34件,「改修案では駐車場が足りず,運動場部分にさらに多くの駐車場を設置してほしい」が10件,「駐車場の出入り口の幅が狭いため拡張してほしい」が6件でした。なお,正面駐車場の拡張につきましては,提示しました改修案イメージ図で,「非常によい」56%,「よい」30%,合わせて86%の方から改修案を支持する評価をいただいております。
 次に,改修案における優先順位についてでございますが,意見募集では,全体のイメージを示して,導入機能について評価してもらいました。「非常によい」「よい」の回答を合わせると,各項目ともに約9割程度となり,一定の評価を得たと考えております。
 次に,敷地内駐車場増設台数につきましては,駐車場の安全性向上の観点より,駐車場の増設範囲をイメージ図面に表現いたしました。イメージ図に対し,概略の検討では,敷地内正面駐車場について,現状24台から,少なくとも15台以上の増は確保できると想定しておりました。実施設計を現在進めているところでございますが,詳細な駐車台数は実施設計により把握するため,意見募集の時点では公表しておりません。
 次に,11月22日の記者会見について,出席者に関しましては,記者は市政記者クラブ加盟の読売新聞社を初め5社と,市は市長を初め11人が出席しております。
 また,グルッポふじとうの運動場整備に関する質疑に関しましては,正面駐車場の拡張について質問があり,現時点においては,現在の駐車台数の約2倍の50台程度になる見込みであると回答しております。
 次に,駐車台数については,現在実施設計を行っているところであり,正確な台数についてはお答えできませんが,安全性の確保をした上で,駐車升の配置を工夫することで,先ほどお答えしました50台程度に増設できないかと検討しております。
 増設した後の駐車台数で足りるのかという点につきましては,通常時は敷地内駐車場と北部駐車場で確保できると考えております。イベント開催時には,従来運動場を開放して駐車していたものが,芝生化により駐車できなくなりますので,不足する場合に備え,隣接する烏洞公園を臨時駐車場として活用することも検討しております。
 次に,周辺の公共用地としましては,烏洞公園,藤山台中学校,北部駐車場がございます。北部駐車場につきましては,今年度舗装工事を実施し,利便性の向上を図ります。また,烏洞公園につきましては,先ほどお答えしましたとおり,イベント時は臨時駐車場としての活用を検討しております。

末永けい

 現状においても敷地内駐車場が不足しており,市民が非常に不便を感じている状態にあるにもかかわらず,改修案によれば,新しい機能が運動場にふえ,グルッポを利用したい方は今よりもふえていくということが想定されます。ですので,正面駐車場を現状の24台から50台程度にふやすだけで足りるのかなと,強い懸念を持っております。
 そこでお尋ねですが,現在のグルッポの1日当たりの利用者数はどれくらいか。また,市がお示ししている改修案で運動場を整備することによって,利用者の将来増加予測をどのように見積もっておられるのか。さらに,比較として,図書館を有する類似施設として,文化フォーラムの1日当たりの利用者数と駐車場台数はどのようになっているのかお尋ねいたします。

まちづくり推進部長(前川広君)
 グルッポふじとうでは,平成30年度の利用者としては,48万3,419人,1日当たりの平均利用者数は約1,570人,駐車場台数は,敷地内が44台,北部駐車場が97台,合わせて141台,正面駐車場の増設を倍程度とすると165台程度となります。運動場整備による具体的な利用者の増加人数は予測しておりませんが,児童館利用者や図書館利用者が屋外にも滞在することで,これまでより滞在時間は長くなるものと考えております。
 文化フォーラムでは,平成30年度の年間利用者は50万4,647人,1日当たりに平均すると約1,640人,駐車場については168台です。

末永けい

 グルッポと文化フォーラムの1日当たりの利用者数は,ともに約1,600人で,同じぐらいの利用者数だということがわかりました。
 しかし,駐車場の合計台数も大体同じぐらいと思いきや,グルッポの駐車場については,調理場跡地97台を含んだ台数とのことです。調理場跡地は市民にはとても使い勝手の悪いものですので,やはり,正面駐車場を現状の24台から50台ぐらいにふやす程度では,文化フォーラムと比較しても,市民がグルッポを快適に利用できる状態にはならないということが想像できます。
 今回,運動場改修案が単独で示されていることにも,そもそも違和感があります。なぜなら,運動場改修案は公園機能になっており,東側の烏洞公園と機能が重複しているからです。本来は,グルッポ周辺の公共用地と一体的に考える中で,運動場の活用方法を考える必要があるのではないでしょうか。所見を伺います。
 また,そうした視点に立てば,公園機能は既に烏洞公園にあるのですから,運動場においてこんなに公園スペースを広くとる必要はなく,最も今市民に望まれている敷地内の正面駐車場をもっと広く整備することができるのではないでしょうか。所見を伺います。
 それから,リ・ニュータウン計画では,烏洞公園を「保育園の移転を検討」,調理場跡地を「まちづくり用地として活用」としていますが,烏洞公園や調理場跡地は今後どのようにしていくのでしょうか。活用用途はリ・ニュータウン計画のとおりという理解でよろしいのでしょうか。それぞれ伺います。

まちづくり推進部長(前川広君)

 運動場整備に当たっては,より魅力的な施設となるように,建物と運動場を一体で考え,広場空間で屋外活動が幅広い用途に活用できるよう検討してまいりました。調理場跡地は,現在北部駐車場として利用しており,今年度舗装工事をすることで,より利便性の向上を図ります。
 烏洞公園につきましては,今後の土地利用の流動性を確保し,先ほどもお答えしましたが,イベント開催時に駐車場が不足した場合には,臨時駐車場として一時的に利用することを検討しております。
 グルッポふじとうについては,周辺一帯も含め,施設開所以来,高蔵寺まちづくり株式会社とともに,多くの人が集い,楽しんでいただける施設を目指して運営してまいりましたが,今後もさらなる魅力の向上に努めてまいります。

末永けい

 烏洞公園を一時的な駐車場として活用するという選択肢もあるのでしょうが,やはり,市民・利用者からしたら,グルッポの正面敷地内の一番近い場所に駐車場があるのが,最も利便性が高いと思います。
 そこで,最後に市長にお尋ねしますけれども,運動場の活用だけを単独で考えた改修案ではなく,周辺の公共用地を含めた活用方法の検討を行えば,市民・利用者が最も望んでいるグルッポの正面駐車場をもっと広く増設することができると思いますし,そうするべきだと強く思いますが,所見を伺います。

市長(伊藤太君)

 何度もお答えしていますけれども,全体を見て,さらに,グルッポふじとうは,あれだけ皆さんに親しまれている建物の中がああいう形になったということで,運動場をどう活用すると,より高齢者も若者も,また,子どもたちも楽しんでもらえるかという視点を大きな目で見ながらやっているわけでありまして,そして,いろいろな形で,いろいろなところで,私自身もいろいろな人たちの意見も聞いてきました。中には,全くひとりよがりの意見の人もおりましたけれども,そういうことも含めて,今の形で進めていると,そういうふうに思っております。

!本当に「いろいろな人たちの意見を聞いている」のであれば、このような答弁にはならないはずです。

 「全体を見て」「大きな目で見ながらやっている」「いろいろな形で」「いろいろなところで」「いろいろな人たちの」と、あいまいな答弁を繰り返すばかりで、一体「どのようなまちづくりの観点で」「どういった人のどのような意見を聞き」「どのような課題感をもって」「何を重視して」いるのか、何度質問しても具体的な話が全く見えません。

 多くの市民の皆さまがこの答弁には違和感しかないと思います。なぜ敷地内駐車場増設を優先的に検討しないのでしょうか。

 

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