前回に続き、ニュージーランドで見聞きしたヤバイ話を書いていきます。

前回より少し過激(?)な内容になっているので、ネガティブな話が苦手な方はスルーしてください。

ニュージーランドではこういうこともあるんだ、ぐらいの気持ちで読んでいただければ。

 

私の周りで起きた車両盗難、車上荒らし、空き巣について、前回書きました。

 

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  • 窃盗・万引き

どこのお店に行っても、万引き対策がしっかり施されている印象を受けます。

アジア系のスーパーに行くと、監視カメラの画像を印刷したものが店の出入り口や店内の壁など、至る所に貼ってあります。
万引き犯の顔が映った監視カメラの画像を、指名手配のポスターのように貼ってあるというわけです。
大きな食料品スーパーでは、警備員が店内を巡回していて、怪しい人を見つけると、遠巻きに尾行・監視しています。
出入口に警備員が立っており、店を出る際にレシートをチェックするようなお店もあります(全員の客に対してではありませんが)。

また、最近、ニュージーランドで増えているのは、「ram-raid(ラム-レイド)」。

「ram」とは雄羊のことで、雄羊が突進するように、車を店舗に突っ込んで、店内に侵入し、品物を盗む犯罪のことです。
前回の記事で、「最近、盗難車を使った犯罪が多くなってきている」といったのは、この犯罪のこと。

盗難車を使えば、店舗に突っ込んだ時の車の損傷がどんなにひどくても気にならないですもんね。

 

店舗に置いてあった商品を盗まれるのはもちろんのこと、店舗自体の修理にも費用がかかりますし、精神的なダメージも相当なものだと思います。

いくらシャッターを下ろしたり、施錠を徹底しても、車で店舗自体に突っ込まれてはどうしようもできませんよね。

最近では、ラム-レイド対策のために、頑丈そうな図太いポールを店の前に設置している店舗もよく目にします。

 

主にオークランドで起きていると思っていたこのラム-レイド。

最近では、私たちが住んでいるハミルトンでも件数が増えています。

ちょうど一週間前の木曜日の夜間、ショッピングモールの宝石店、今の家に引っ越すまで私がよく利用していた酒屋の2件が、ラム-レイドの被害にあったそうです。

先週末の土曜日の深夜にも、別の場所でラム-レイドが起きたとのこと。

一週間以内に3件って…。

ニュースを読みながらため息が出てしまいました。

 

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  • 強盗

上のニュースと同時に報道されていたのが、刃物を使っての強盗事件。

私が住んでいるところから車で15分ほどのスーパーで起きたそうです。

事件が起きたのは、特別遅い時間でもなく、土曜日の夜8時頃。

スーパーで買い物をしていたお客さんはもちろんのこと、隣のレストランで夕食を楽しむ人もまだいた時間帯です。

 

犯行を行ったのは5~8人の若者で、主にタバコを盗んでいったそう。

幸いけが人は一人も出ませんでしたが、たかがタバコのために、店のスタッフ、お客さん、オーナー、すべての人の安心感を奪う行為に及ぶとは、あまりの愚かさに言葉も出ません。

逃走に使った車が乗り捨てられているのが発見されたので、やはり盗難車を使ってのことでしょう。

 

一か月前には、銀行の現金輸送車を狙った強盗事件もありました。

ハミルトンで一番大きなショッピングモールにて、月曜日の真っ昼間に起きたそうです。

こちらもけが人は出ませんでしたが、現金が入った袋を持っていた警備員は、ショットガンを突き付けられ、脅されたとのこと。

目撃者もいたようですが、ものの30秒ほどで犯人は現金と共に車で逃走していったため、本当に一瞬のことだったようです。

 

ラム-レイドも含め、どの事件も犯人は捕まっていないようです。

こういった事件は現行犯逮捕でなければ、犯人を見つけるのは難しそうですよね。

 

個人ではなく、銀行やスーパーなどの店舗を狙った犯行とはいえ、知っている店舗や自分が買い物をするショッピングモールで強盗事件が起きているのはショックですし、ニュージーランドの治安が悪化しているのを実感します。

 

上で紹介した2件は、私の住んでいる町で起きた事件で、たまたま私の目に留まったもの。

私が住んでいる町以外でもこういった事件は起きているだろうし、大きなニュースにならなかったり、私の目に留まらないニュースもあると思うので、強盗事件は割と頻繁に起きているのではないか、というのが私の予測です。

 

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  • 他人の親切心を利用した犯罪
これは、地元の情報を交換できるネット上の掲示板で見つけた話ですが。
 
バス停でバスを待っていた男性(投稿者)は、20歳ぐらいの女性に声を掛けられたそうです。
「強盗(もしくは引ったくり)にあって、スマホや金目のものを盗られてしまって…。母親に電話したいから、小銭を貸してくれませんか。」とのこと。
投稿者が現金を持っていないことを伝えたところ、「スマホを貸してもらえませんか?母親にお迎えをお願いしたいので。」と。
 
スクリーンロックを解除し、電話をかけられる状態にしたスマホを女性に渡した投稿者。
周りをキョロキョロしながら電話番号を打ち込んでいた女性でしたが、投稿者は「さっきの引ったくりでも探してるのかな」と思っただけだそうでした。
 
が、次の瞬間。
 
その女性は、投稿者のスマホを持ったまま、全速力でその場を逃走。
 
何が起きたか一瞬分からなかった投稿者。
慌てて彼女の後を追いかけましたが、結局、逃げられてしまったようです。
 
その投稿のコメントをチェックしてみましたが、そのような出来事はこれといって特別ではないようです。
小銭を貸してくれないか、と頼まれ、小銭を出そうと財布を出したら、財布ごと引ったくられて逃げられた、など。
他にも、「どうしてもお金に困っている。家族が家でお腹を空かせて待っている。」と乞われ、悩みに悩んだ挙句、現金を渡したら、もらったお金を持ってその人は酒屋へ入っていった、なんてことも。
 
数あるコメントの中で一番印象に残ったのは、「このご時世、見知らぬ人を助ける価値はなくなってしまった」というもの。
親切心を仇で返されることが多いため、そのように思う人が多くなってしまったのでしょう。

親切心を利用した犯罪が多いので、家族・知人・友人の域を超えた助け合いの精神がなくなってきているのかもしれません。

 
私も、先日、スーパーの駐車場で、40代ぐらいの男性に「ちょっと手を貸してくれませんか?(Can you help me?)」と声を掛けられましたが、即座に「急いでるので」と断って、その場を去りました。
その男性の近くに自転車が転がっていて、私が歩き去った後も、違う人に声を掛けていたので、本当に助けが必要だったのかもしれませんが。
現在のニュージーランドでは、親切心より警戒心が勝ってしまう気がします。
 
特に急いでいたわけでもないのに、冷たい対応だったかな。
助けを求めている人間を無視するなんて、一人の人間としてどうなのかな。
などと、後からいろいろ考えてしまいましたが、結局、私の取った行為は、正しい正しくないはとにかく、安全な行為だった気がします。
 
万引き、窃盗、強盗事件ほど大きい事件ではありませんが、「他人に助けを求められたら、警戒せよ」という風潮は、大きな事件以上に悲しく思えてしまいます。

 

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なんか暗い話ばかりになってしまいましたが…。

これもニュージーランドの厳しく、悲しい現実。

羊がただメーメー鳴いているだけの国ではないのです(誰もそう思っちゃいないから)。

 

お口直しといってはなんですが、最近我が家の庭に遊びに来ている猫ちゃん達の写真をどうぞ。

 

左の真っ白な猫ちゃんは、最近引っ越してきたご近所さんの飼い猫かな?

初めてこの子を見た時、私がいつも読ませていただいているブロガーさんの白猫ちゃんのことが真っ先に頭に浮かびました。

右にいるのは、前にも紹介したことがあるパンダという名前の猫ちゃん。

 

2匹とも、我が家の庭がかなりお気に入りのようで、木に登ったり、昼寝したり、追いかけっこしたり…。

2匹とも人懐っこいので、撫でてあげたり、遊んであげたり、もう癒されまくりです。

やっぱ動物はいいなぁ~。