親が痴ほう症になるとき、驚くと思う。驚くよりもどの辺がぼけているのか観察するようになる。
痴呆症の診断は、医者のものだった。脳梗塞で何度も入院しているときに看護師たちもおかしく感じたのだろう。
70過ぎの老人が何度も脳梗塞になった後に痴呆症の始まり。
脳梗塞以前にもぼけているらしきことはあったらしいが、今思い出せばあれがそうだったのかと考えたりする。
徐々に痴呆症は進行する。
現在のところ、トイレ、ふろ、食事、家の中での移動はできない。数字で表示したら5だそうだ。
トイレはおむつ、
食事は食べさせてやる、
風呂はもう家族では対応不能でデイサービス、
移動は車いすだ。ベットから、ソファから。
床に寝ている状態だと車いすまで難しくなるが、痴ほう症で体が不自由な場合、ベットは必需品だろう。
ベットの無い時は、歩くこともトイレも食事もできた。
ベットになってからトイレの場所がわからなくなって床の上にウンコ。何十年も住んでいる自宅で。2014年2月。もうすぐまる2年になる。
まだ歩ける時だった。去年9月に車いすを購入するまで担ぐようにして寝床まで移動していた。車いすで便利になった。
痴呆症の親を見てつまらない老後人生だと思う。
人には情けなく映るだろうが、あんな状態ならさっさと死んだ方がいいと思う。
痴呆が進んでいるためか、しゃべることはほとんどない。何か問えば、イエス、ノーくらいだ。
誕生日を言えなくなったのはいつだったか、数年前だった。これには驚いた。
特養老人ホームの話。入所すると住所も年金管理もホームのほうに移るとか。
何はともあれ、健康管理だと思う。脳梗塞なんかその人のデタラメ生活習慣を表している。健康は、食べ物の経路に現れる。口から入って尻の穴から出る。そして、口の中とウンコに健康が現れる。
親父を思い出すと相当デタラメだったことを思い出せる。
私も例外ではないが。たかが50で葉1本失った。