気まぐれなアスパラの夏秋専用作型 | 農業機械のブログ

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今年で11年株だが、年数が多くなれば少なくなる収穫の傾向があいまいだ。

今年の肥料なんかいい加減だった。溝を掘ってそこに用水路からの水を注水し、ついでにケイフンを流し込んでいただけだった。

ケイフンなんか肥料分としては化学肥料よりはずっと少ない。それに流し込みなんて、流し込んだケイフンはサニーホースの出口付近にたまっていた。それでスコップでたまったケイフンをなだらかにするのだが、肥料分が溶け出してどれほどアスパラに効いているかなど不明だ。

にもかかわらず去年のL級出荷数よりも多くなっている。しかも8月上旬の洪水・冠水にもかかわらず。

傾向としては収穫までの雨がある程度あること、収穫中に雨がよく降ることが収穫につながっている。

洪水と言えば、2010年の後の2011年の収穫がほぼ1か月ずれこんだが、L級はかなり少なかった。

10年以上にもなると更新のことを常に考える。だから収穫がこれだけあり、余すくらいだと更新を次の年の収穫結果から決めようと考える。

来年は12年株だから収穫結果が悪ければ次の年に更新を決めればいい。

毎年夏秋収穫しているが、すべての株が萌芽して収穫させてくれるわけではないようだ。

収穫初期の段階ではごく一部の株が萌芽する。ところでおもしろいことに注水のローテーションがある程度萌芽に関係している。だから、収穫初期には萌芽が多くなる列が日ごとに入れ替わったりする。結果、ほかの列が萌芽が少ないために出荷に至らないことになる。

そうやって収穫が軌道に乗るころになるとだいたい列の数と収穫に使うスーパーカゴの収穫量とが平均的になる。

やがて多くの列に対して一つのカゴになってくる。そろそろ収穫終了の合図となる。

降雨量と収穫量は密接な関係がある。だいたいまとまった雨から1週間以内が雨の影響だ。つまり、まとまった量の灌水量は、1週間ごとにやったほうがいいかもしれないことだ。もちろん土表面の渇きを抑制し、土壌水分をできるだけ一定量に保つような土壌改良なら潅水量のローテーションは1週間以上でもよくなるはずだ。

アスパラのための土壌水分量は一般野菜よりは多めにするのが鉄則。土壌水分の変動は若茎の形状に悪影響を与える。また、土が乾きやすいなら肥料の使い方によっては塩分が土壌表面に移動してしまい頭の開きを加速する。

だいたいの収穫期間内だが、当てはまらないこともある。ただ、メインはお盆から5日以内に収穫のピークがあるのは一つの傾向のようだ。

夏秋専用の作型は、収穫開始まで立茎するのが特徴だ。春先の養分たっぷりの萌芽を立茎させる。

二季収穫の作型は春先の養分たっぷりの萌芽を収穫する。夏秋収穫期間が同じでも異なるはずだ。ただ、潅水は必須というのは間違いなさそうだが、露地では困難だろうな。