8月いっぱいで倒産してしまった名寄市場だが、いくつか動きがあった。
それはちょっと離れた旭川市の業者との交渉だったが、難色を示されてとん挫。
名寄市としての市場設置を目指しているもののめどが立っていない。
年内の方向性というやつを出すとしているが、その前にJAから連絡が入った。
「青果物の販売にかかる説明会の開催について」という名目で。
農協では、組合員なら時期外れのアスバラガス出荷にも対応してもらえると聞いたが、やはり地元市場が最も販売しやすいだろう。
何しろアスバラガスというのは劣化がすごく早い。名寄市場なら、前日の収穫物を常温で調製・結束、箱詰めしたものを次の朝に市場にもっていけば、朝のうちにセリが行われて地元小売店なら収穫の次の日に店頭に並ぶこととなる。
しかし、JAだと、名寄市場がないのだから、どうしても旭川など遠くの市場にもっていくしかない。どう考えても収穫の次の日の店頭というのはまずないだろう。つまり、長期保存を考えた収穫後の冷蔵を視野に入れる必要が出てくる。もちろん無料でそんなことはできない。
キャベツとかカボチャならいいが、アスパラだと保存のための冷蔵は余計な経費となる。
しかし、情けないものだ。地元市場を再開できないのは。
年内の方向性というのももう決まっているようなものじゃないのか?
地元市場がないということは、直売所とか除けば、一番の近道では、名寄から旭川の市場で売買されてからUターンして地元に戻ってくるということだ。そんなものも地産地消なんて言ったら笑われるぞ。
とはいえ、大型店舗で大部分の青果物が小売りされているところでは、およそ地産池消というのはごく一部のことなんだけどな。
国を含めて、産地と流通と市場システムとを統合するようなそういう市場システムが必要だろうな。丁度支店のような感じで市場が各自治体にあるようになれば、地産池消も実現しやすいだろうと思うが。
http://www.nayoro-np.com/news/2013-11-15.html