ヴァチカンのエクソシスト | 気むずかしい いろいろ

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キリスト教徒ちゃうから、ヴァチカンが正式に悪魔祓い担当をおいてるかど置いてることが、

どういう衝撃なのか分からんが、事実ベースに描かれている映画なのだおもしろい。

 

アモルト神父は1994年、「国際エクソシスト協会」(AIE)を創設し、2000年まで会長を務めた。キリスト教の中には“悪魔祓い”そのものを疑問視する人もいた中、彼は悪魔に憑りつかれて苦しんでいる人を救済しつづけたのだ。その協会の創設のきっかけとなった、悪魔祓いをこの映画で描いている。

 


まぁ、この映画、悪魔アスモデウスに憑りつかれた10歳の男の子の演技がすごい。

特殊メイクやら、VFXやらあるんだろうが、100年以上は生きているだろう悪魔を演じてるときの表情がすばらしい。

 

弟想いの姉ちゃんも、なかなかいい演技だった。

ラッセル・クローは、すっかり丸みを帯びて好々爺となってたが、

凄まじい悪魔との戦いをみせていた。

 

アモルト神父曰く、悪魔は弱みにつけこんだ幻想をみせて心を折って憑依してくるから、

包み隠さず自分の罪を告白しろと、助手の神父に迫る。

神父とはいえ、もとは普通の人間。

過ちはいくらでもあるし、神父になったからこそ告白したくない罪もある。

 

だがそれでも、自分の罪を、自分の弱さを受け入れて、赦して、

苦悩から解き放たれなければ、悪魔に憑りつかれると。

だから、罪を手放すことが大事やと言う。

 

お前の罪は、必ずお前を見つけ出す

 

罪を忘れるってことは、自分のことを棚に上げると勘違いしてる人おるんちゃうかな。

 

この悪魔との戦いの再現は、エンタメとして成立つるよう視覚的に創作しているのだろうが、

実際は、視覚的にはどんな戦いだったんだろう。

 

このアモルト神父は、実際はどうやって悪魔と戦ったんだろう。

 

ヴァチカンの中にも「悪魔なんて存在しない」と否定してる派閥があるんやな。

前半におこなわれてたヴァチカンのエライ人たちの会話は、

もう単なるビジネス会議にみえて、けっこうガッカリです。

 

プーチンの所業も、悪魔の仕業やと思うから、はよう祓ったってほしい。

 

 

▲あっちこっちで「ベー」してるガブリエーレ・アモルト神父

1925年~2016年

 

酒のみで、冗談好きな雰囲気がでてる。

 

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2023年アメリカ

原作:ガブリエーレ・アモルト『エクソシストは語る』

脚本:マイケル・ペトローニ

監督:ジュリアス・エイヴァリー

出演:

ラッセル・クロウダニエル・ゾヴァットアレックス・エッソーフランコ・ネロ、ピーター・デソウザ=フェイオニー


▼イエスは信じるが、イエスが戦った悪魔を信じない信徒たちが多いらしい。
 矛盾をどう解釈してんだ?