映画 リカウント 特別版☆ 大統領って、担ぎ上げられた神輿なのね | 気むずかしい いろいろ

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映画はゴア陣営側の視点から描かれている。
弁護士やらで選挙スタッフの戦いを描いているので、
ブッシュも、ゴアも出てこない。
ゴア側は、憲法を片手に、再集計をさせようとする。
ブッシュ側は、人脈を使って、再集計を阻止する根回しに励む。

大統領って「なる」ものじゃなくて、
「担ぎ上げる」もんなんだなぁ~って、シミジミ。
結局、自分が担ぎ上げた人間が、大統領になったら自分にも利益が出てくるから必死になるんでしょって。

この映画を見るとゴアの敗因は、ブッシュほど人脈が太くなかったってことかな。
結局、最高裁が命令した再集計でさえ、途中で中止させられた訳だから、よほど強いパイプをブッシュが握っていたことになる。
それが誰の根回しで停止したのかは描いてなかった。
きっと、そいつが一番腹黒い。

そして、アメリカの投票システムのいい加減なこと!
パンチ穴が開かないとか、集計システムがポンコツとか、
何より、重要犯罪者と同名の人の選挙権を剥奪してるっていう、
意味の分からん差別!
呆れるぐらい、いい加減。

ラスト、敗戦したゴア側の弁護士が、ブッシュ側の代表と握手して
「あなたが選んだ大統領で、間違いはないか?」
みたいな事を言ってたけど、
この映画のメッセージは、これなんだと理解した。
観客にも投げかけているメッセージなんだろうな。

 

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☆2010年レビュー

2008年アメリカ

監督:ジェイ・ローチ

出演:ケヴィン・スペイシー/ボブ・バラバン/エド・ベグリーJr./ローラ・ダーン/ジョン・ハート