映画 アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル みんな愚か者! | 気むずかしい いろいろ

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実際の人物へのインタビューと

当時を再現したドラマが交互に入るのだがこれがまったく違和感ない。

そのテクニックがすばらしい。

おそらく、人物の再現性なんだと思うが、みな本人にそっくり。

 

「ワンス・アポンナ・タイム・イン・ハリウッド」でシャロンを演じているマーゴット・ロビー。

下品で、狂暴なトーニャを演じているのだが、まったく違和感がない。

シャロンと同じ人物とは思えない、演技の幅の広さ。

驚いた。

 

そして、シャロンの母親役、アリソン・ジャネイ。

本人のパンチ力がすごく、これを上回る演技をするのは大変だったと思う。

 

 

インタビュー中のトーニャの母親本人は、

鼻に酸素吸入用の管を入れ、タバコを吸う。

左肩にのったインコがインタビュー中に耳をつつく。

娘を心配して涙することもなく、たんたんと罵る母親。

 

母性がみじんもないように見えるが、ウェイトレスの仕事だけで

トーニャをスケートに通わせるは大変だったはず。

さらにトーニャの衣装を自分で縫って手づくりしていたってことは、

それなりに母親として犠牲を払っている。

 

愛情表現がへたくそだったんだろうな。

実際、この事件にはまったく関与してないし。

この母親を悪者にするのはちょっとかわいそうだけど、

逆の見方をすると、母親として自分が悪者になることで娘をかばっているのかもしれない。

 

「こいつが最後、どんな顔するのか見たいんだ、、、」のシーン。

 

 

アホの旦那。

インタビューでは猛省しているみたいだが、

トーニャに手を上げ、銃も向けていた。

愛情がこじれたどうしようもない男。

 

 

さらにバカなのが、旦那の友人。こいつに関しては、言葉もない。

友は友を呼ぶというが、そのまんま。

こいつは本人インタビューに出てきていない。

大法螺吹きは、この事件の首謀者だがその後どうなったのか語られていない。

 

トーニャのまわりには、本人含めバカばっかり。

脅迫だけのつもりが、アホとバカの伝言ゲームでケリガン襲撃に至ってしまう。

 

オリンピックに出場するような選手が、

こんな生活を送っているなんて、衝撃。

 

 

現在、トーニャは大工仕事をしながら子供を育てて幸せらしい。

よかった。

 

オカンとアリソン・ジャネイ、すごかったな。

 

 

2017年アメリカ

監督:クレイグ・ガレスピー

出演:マーゴット・ロビーセバスチャン・スタンアリソン・ジャネイジュリアンヌ・ニコルソンポール・ウォルター・ハウザー