映画 ワンス・アポンナ・タイム・イン・ハリウッド | 気むずかしい いろいろ

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私ったら、犯罪史とアメリカの殺人犯を猛烈に勉強してた時があったのに、

シャロン・テート事件にまったく気がつかずに観終わってしまった。

愚か者すぎる!

 

なんの映画なのか、さっぱり知らずに観に行ってしまったので、

いつになったら、クリフとシャロンの接点がでてくるのか、

さっぱり分からんかったのよ。

 

ラスト13分の時も、ピンときてなかった!

マンソンファミリーはわかったんだけど、あぁ悔しい。

あれがきちんと記憶でつながっていたら、ちゃんと楽しめたのに。

 

ということは、若い子たちはマンソンファミリーって分からんよね。

としたら、これがタランティーノの意図してるところが

ちゃんと楽しめる人達って、40代以上ってことだと思う。

多くを説明せず、補足せず、ここまで振り切った決断はすごい。

 

タランティーノは、映画を本当に愛している人なんだな 笑。

映画史の中で、悲惨すぎるマンソン事件を、

どうすれば回避できたか、を考えた結果だったのかな。

 

そういう目で見れば、どんどん繋がっていくから、

ゾクゾクするカンジで観れたんだろうな。

私、2時間ぐらいたったあたりから、

タランティーノなのになんでこんなにテンポが悪いんだろう?って思ってみてた。

 

マンソン事件知らない世代は、同じような気持ちでみてたんじゃないかな。

 

が、しかし。

ディカプリオが落ち目の元スター俳優を演じる、この微妙な匙加減。

名優でなく、元人気スターってところが、ポイントで、微妙に演技が下手。

そして大げさ。タンが絡む咳と咳払い、タンを吐く、タンがらみの鼻をすする。

そこらへんにたくさんいるうだつの上がらない、

小汚いオッサンの集大成みたいな役どころ。

こんなディカプリオ観たことないから、驚いたわ!

 

トレーラーハウスで、自分自身にブチ切れ、

子役の女の子相手に、惨めな自分をさらけ出し号泣する。

やっぱディカプリオは、名優!!

振り切った役どころは、迫力ある。

久しぶりに「ギルバート・グレイプ」みてみようかな。

 

ブラピも、諦めた人特有の哀愁と言うか、悲哀というか、

たまらなくセクシーだった。55歳であの色気。

ラスト13分のあの切れ!かっこよかった。

 

レビュー書いてたら、楽しくなってきた。

もう1回、観てみよっと。

 

 

2019年アメリカ・イギリス

監督・脚本:クエンティン・タランティーノ

出演:レオナルド・ディカプリオブラッド・ピットマーゴット・ロビーアル・パチーノ、ダコタ、ファニング、マーガレット・クリアー、