2023年12月8日にアップした記事「「戦争に関わる日付」の認知度はどれくらい?」の中で、1942(S17)年4月18日という日付を紹介しました。
この日、どんな出来事があったかご存知でしょうか?
太平洋戦争の大都市に対する空襲被害は、東京・名古屋・大阪・神戸と続く1945(S20)年3月からの爆撃機B29によるものが代表的です。
しかし、日本本土への初空襲は、開戦のわずか4か月後に行われています。
それが1942年4月18日(土)のドゥーリトル空襲でした。
日本本土から1000kmの海上まで迫ったホーネットとエンタープライズから飛び立った16機の爆撃機B25が、東京・横浜・横須賀・川崎・名古屋・神戸などに攻撃を加えました。
この時、太平洋上で敵戦艦の動きを監視する任務についていた徴用船が、漁船「日東丸」でした。
敵艦船の接近を発見、ただちに無線により報告。
しかし無線を使用したため敵に発見され、被弾沈没させられた船でした。
この歴史的出来事を題材にした小説が、吉村昭の『背中の勲章』です。
ぜひ一度読んでみてください。当時の命がけの任務、捕虜となった兵士の心情が綴られています。
この突然の本土空襲が日本の軍部を驚かせ、2ケ月後のミッドウェー海戦へとつながっていくのです。
【小説『背中の勲章』表紙】