反省 | 76歳からの挑戦

76歳からの挑戦

★入院生活から一変したわたしの生活記録★

 

 リハビリに行くための送迎車を待っていた

 

 この日は曇っていて今にも雨が降りそうだった

 

 植え込みの陰にさざんかの花びらが落ちていて

 

 そして主張していた

 

 

 落ちてもわたしは綺麗だと・・・

 

 実際このどんよりの空気の中では浮いた存在だ

 

 

 わたしも花びらに伝えた

 

 

 「 もう終わったのね でもとても綺麗よ 」

 

 

 

 

 送迎車がリハビリ施設に着いた

 

 新しい利用者さんがきてはった

 

 ご挨拶

 

 

 「 わたくし 96歳 」

 

 「 有料老人ホームにいます 」

 

 とてもおしゃれさんやなぁとそのとき思った

 

 椅子に座るとわたしに向かって

 

 「 おいくつ? 」

 

 さっそくおいでなすったわ

 

 「 みなさんと同じくらいです 」

 

 「 それじゃ 昭和一桁生まれ? 」

 

 わたしはもうちょっとで椅子から転げ落ちるところやった

 

 綺麗なアメジストのブローチ

 

 洋服も高級感あり

 

 

 「 わたくしはなんでも高島屋で買いますの 」

 

 「 コーディネートもしています 」

 

 ゲッ!

 

 

 お顔にしわも少ない

 

 「 一週間に一度パックしてますの 」

 

 ゲッ!

 

 

 よく見たら

 

 眉もかいてアイシャドウもしている

 

 

 「 ブラもちゃんとつけていますわよ 」

 

 

 ゲッ

 

 

 そして更に極めつけ

 

 

 「 でもね 最近歩くのが少し不自由なの

 

 どうしたらいいかしら 」

 

 「 杖を使いはったらいかがですか 」

 

 「 オホホ それじゃまるでおばあさんでしょう! 」

 

 

 ゲッ

 

 

 

 

 わたしは服はユニクロ

 

 そしてときには娘のお古

 

 お化粧はしない

 

 ( がんの手術のとき全部捨てた )

 

 大きな声では言えぬがブラもつけていない

 

 ( これも全部捨てた )

 

 

 あはは〜

 

 肌襦袢 ももひき 腹巻き 着用

 

 

 せやけど・・・こころは花模様

 

   

 せやけどね

 

 この日リハから帰って娘におねだりしてん

 

 

 

 「 あのな 悪いけどブラ買うてきてえな〜 」

 

 「 ふうん スーパーのんでええやろぅ 」

 

 ・・・・・・・・

 

 

 

 チ~ン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すぅ

ありがとう❤

感謝

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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