不治の病 | 「ハゲ」じゃなくて「まだ生え揃ってない」だけ…。

「ハゲ」じゃなくて「まだ生え揃ってない」だけ…。

46歳にもなって、いつまでもこんなくだらないコトばかり考えてていーんだろーか・・・(^^;

全面連。

<全面的に連続している>という意味ではない。

<全日本面食い連盟>それが正式名称。実在するのかどうかしらんけど、ボクは全面連の中国支部長を自認している。


むか~しむかし。そう、それはボクがちょうど30歳になった頃。

会社の同期の女の子2人(T崎ちゃん&O竹ちゃん)と、T崎ちゃんの大学時代の友達の合わせて3人と、ボクと大学時代の同期と後輩の3人で、いわゆる「合コン」とやらを決行した。

当時流行っていた映画「タイタニック」の話題になり、ボクが「タイタニック、観たいんだけどさすがに30のおっさんが一人で観て涙流すのもカッコ悪いから観に行けないんだよねー。」と言うと、大学時代の友達嬢が「あ、私も観たいんだけど、まだ観に行ってないんですぅ。今度一緒に観に行きましょうよー。」と返事が返ってきた。

先の発言の後には<あはは!そーだよねー!そりゃ恥ずかしいよねー!>という反応を予測していたボクは、予想外の展開にうろたえながらも、「そ…そうだね。観に行こうね。」と社交辞令を返し、その場は収まったのであった。

何故うろたえながら社交辞令を返したか。それは、そう。ボクが<全面連>関東支部長(当時)を自認していたからである。

平たくゆーと、その大学時代の友達嬢は、見た目がイケてなかったんだわなぁ。というか、まぁボクの好みの顔立ちじゃなかったのである。


その金曜日の合コンを終えた翌週の月曜日の朝。期せずして会社の内線が鳴った。

T崎:「金曜日に一緒に飲んだU子(大学の同期嬢)が、一緒にタイタニック観に行きたいって言ってたから、連絡してあげて!」

ボク:「えっ!?(^^; じ…じゃ、みんなで一緒に観に行こうよ!」

T崎:「私はもう観たからいい。2人で行ってきなよ。」

ボク:「…。わかった…。」

30年も生きてりゃ(当時)、珍しいこともあるもんである。U子嬢はどうやらボクのことを気に入ってくれたらしい。


が、当時、実はO竹ちゃんのことを<可愛いなぁ>と思っていたボク。即座にO竹ちゃんに内線。

ボク:「あのさ、金曜日に飲んだT崎ちゃんの友達がタイタニック観たいって言ってるらしいんだけどさ、一緒に観に行こうよ!」

O竹:「私、もう観たからいいよ。2人で観てくれば?」

<がーん>(←軽い玉砕の音)


「観たいのに行けないんだよねー」とのたまってしまったボクであるからして後には引けず、やむなくU子嬢に電話したわさ(当時はまだメールはさほど普及しておらず、電話連絡が主流であった)。

かくしてU子嬢とボクは2人でタイタニックを観ました。あれは確か日比谷だった。

映画の後、軽く2人でお酒を飲みました。U子嬢は合コンの時からわかっていたことだがお酒が強かった。幸いなことにボクもお酒は弱くない。どちらが乱れることもなく、清く正しい映画&お酒の休日は終わりを告げた。

次の日、U子嬢から電話があり、

U子:「昨日は楽しかったですぅ♪ また一緒に遊びましょうね♪」

ボク:「あ、あぁ。楽しかったね。またみんなで遊ぼうね!」

一旦一件落着。


約1ヶ月後。

<こんなことじゃいかんっ!人は見た目じゃないって言うじゃんか。U子嬢もなかなかいいコじゃないか。>と思い直したボクは、意を決してU子嬢に電話をかけた。

「今度の日曜、また映画でも観に行こうよ。」

嬉しそうだったねー、U子嬢。

かくしてボクたちは再び相まみえることになった。


場所は池袋。ボクが好きなジャンボ餃子のある店に案内し、Bセット(ジャンボ餃子と小チャーハンのセット)をご馳走。

鑑賞した映画は「ディープ・インパクト」。

夏の暑い盛りだったので、その後甘味処でカキ氷なんぞを食べた。

で、日が暮れて飲みに。場所を移して、恵比寿のちょいとこじゃれたお店へ移動したのでした。


「面白かったねー。」とか言いながら楽しくお酒を飲んだ二人。

店を出て階段を上がる時、

U子:「なんかわたし、酔ったみたい…。」

ボク:「へっ? おかしいね。お酒強いのにねー。」

・・・。

何事もなく、U子嬢はJR、ボクは日比谷線に乗り、家路についたのでした。


ボクが重大なコトに気づいたのは、たしか部屋に帰ってから。

!!!

女の子が「わたし、酔ったみたい(*^^*)」なぁんて言うってことは…。

本来であれば、その場で即効<ぱんぱかぱーん!>とファンファーレが鳴り、お決まりの「じゃ、ちょっと休んで行こうか。」の台詞の後、休みもせずもっと疲れるコトをするパターンではないかっ!


ボクの勝手な思い込みだと笑っても結構。でも、あの時U子嬢は間違いなくボクにお誘いのメッセージを送っていたはずである。それも、かなりの覚悟を決めて。

それを、こともあろうかボクは「お酒強いのにねー。」とあっさりかわしてしまったのである。


これに気づいた時、ボクは改めて悟ったのでした。

あれほどあからさまな<お誘い>をかわしてしまったというか、そもそもそれが<お誘い>だと微塵も気づかなかったボク。それはつまり、U子嬢をハナから<そういう>対象として見ていなかったということだ、と。

面食いは治らない…。


数年後、風の便りにU子嬢はめでたくご結婚なさったと聞いた。

あれから8年。ボクは、なんなら<全面連>の西日本統括本部長になってもいいと自認するまでになった。役員待遇で。